川崎 淳之助先生 プロフィール
1926年生まれ。
1950年(旧制)立教大学文学部英米文学科卒業。
1951年立教大学文学部助手、1954同専任講師。
1955年立教大学一般教育部専任講師、1958年同助教授、1965年立教大学文学部助教授。
1967年立教大学文学部英米文学科教授、1992年定年退職。
1992年聖徳大学人文学部教授、1997年同特任教授、2002年同退職。

氏の主専攻はエリザベス朝演劇である。その最大の課題は作家の想像力の考究であり、もっとも強い関心を抱いた作家はクリストファー・マーロウ(1564-1593)である。彼の作品で最初に氏が読んだのは『タムバレイン大王』(1587)だったという。いまだ焼跡が散在していた1951年のことだ。注釈書などまるで手に入らぬため、氏は無謀にもNEDだけを唯一の頼りにして読んで行ったそうである。解らない所だらけであったが。烈しい精神的エネルギーの発散に圧倒されたという。氏が本格的にマーロウ研究を始めたきっかけはこの読書体験から来たようである。

以後氏は今日に至るまで、マーロウ研究を中心に、広くエリザベス朝の作家に研究の範囲を広げて行った。発表は『英米文学』を中心に、『英文学研究』、Shakespeare Studies その他の雑誌・研究誌に及んでいる。

氏は、1967年に同学の友人たちと共に、創作劇、翻訳劇、演劇論、劇評などの活動の拠点として『現代演劇』誌を発刊した。氏の目標は翻訳劇の散文詩による可能性の考究になった(「日本語四拍子」説の提唱など)。その実験的試訳として『タムバレイン大王』、『マクベス』などを同誌に発表、小津次郎先生編集の『エリザベス朝演劇集』に掲載された『白い悪魔』は氏の実験的試訳である。

現在氏は、無神論者と言われたマーロウの想像力理解のため、その前提となる神学の代表作の一つと言える『神曲』の原書を読み続けているそうである。

おもな著作は、『チムール――シルク・ロードの王者』(1977年)、『ジンギス・カンの謎』(1988年)、『変容する悲劇』(1993年、編著)、『オスカー・ワイルド事典』(1997年、共著)、『シェイクスピア大事典』(2002年、編集主幹)、その他。

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