小池 滋先生 プロフィール
小池滋先生
1931年東京生まれ。
1958年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。
1989年まで東京都立大学、その後2000年まで東京女子大学文理学部教授。
現在東京都立大学大学名誉教授。

小池滋氏は、「カルチュラル・スタディーズ」という言葉を誰もが知るようになるずっと以前から、イギリスのヴィクトリア朝期の小説と同時代の文化・風俗の諸相とのかかわりを研究対象としてきた。

チャールズ・ディケンズ、エリザベス・ギャスケル、ジョージ・ギッシングといった正統派の小説は無論のこと、同じころ「霧の都」ロンドンにあだ花として咲いた探偵小説の研究者としても知られ、ちくま文庫『詳注版シャーロック・ホームズ全集』の監修もつとめた。また、「鉄道のない時代の文学に私は興味ない」と語る小池氏は、鉄道研究者としても名高く、今なお機関車1両と短い線路を共同所有しているのは有名な話。1年に1度、山奥に出かけてその機関車を動かす「儀式」は、他のあらゆる行事に優先される。

さらに、クラシック音楽のCD版についているライナーノーツや、イギリスのおもちゃ図鑑の解説など、ときどき驚くようなところに顔をのぞかせる人でもある。

著書は、ディケンズをはじめイギリス小説の訳書を含めて多数あるが、そのほんの一部をあげても、『幸せな旅人たち――英国ピカレスク小説論』(1962)、『ロンドン―ほんの百年前の物語』(1978)、『ディケンズとともに』(1983)、『英国流立身出世と教育』(1992)、『鉄道ゲージ戦争』(1995)、『ゴシック小説を読む』(1999)、『「坊ちゃん」はなぜ市電の技術者になったか』(2001)、『英国鉄道物語』(2006)などなど、多様かつ多岐にわたる。

BACK