立教学院創立150周年のこの年、立教大学理学部は丁度半分の75年3/4世紀を迎えたこと光栄に思います。日本の私立大学の中でも古い創立と聞いております。立教大学校友会を代表いたしましてお祝いを申し上げます。75年前というとまだまだ戦争による混乱も残っている時代だと思います。日本の復興再生の機運も高まっていたでしょうが財力人材設備は足りていたとは思えません。そんな中、理学部は創立されました。大変だったでしょうが必然の機会でもあったのでしょう。校友会というのはいわゆる同窓会で卒業生の親睦を図る団体です。それと共に大学及び学生を応援することも目的としております。最近は教職員の方々で卒業生ではない方が増えてきたと聞きました。そのような方々も一緒に学生たちを応援しようと校友会の会員資格の規約を変更しました。立教大学に属している以上は、一緒に親睦を高め応援していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。校友会はただいま23万を超える会員がおり、約160の地域支部、海外にも30を超える支部があります。その他にも企業や職域の支部もあります。その地域支部の会合に呼ばれることもあります。理学部の校友と会う機会もあるのですが、教員になられた方も多く、地域の教育に力を尽くされております。現在ロンドン郊外にあります立教英国学院の校長も化学科の卒業生です。職域ですと行政書士会の方にお会いしました。化学工場設備の設置などをするとき行政への申請書類を作成するとのことでした。研究機関だけではなく様々な分野で活躍されておられます。私は現役時代学生キリスト教団体のBSA聖徒アンデレ同胞会第8支部に属しておりました。この団体は戦前より立教大学で教鞭をとられていたポール・ラッシュ博士がお作りになった団体です。日本や立教大学にアメリカンフットボールを伝えた人としても有名な方です。清里にKEEP協会を作った方でもあります。第8支部は理学部と同じころ設立されたそうですが、その時の設立メンバーの一人が当時の化学科の学生でした。その方はOB会で私たち現役学生を物心共に面倒を見てくださいました。皆さんご存知のように理学部は実習が多いため、一般の課外活動に参加することが難しい時代でしたが、当時は理学部に特化したサークルがありました。BSAでも第5支部が理学部学生が多かったと思います。運動関係ですと、理学部山の会、理学部テニス会などがあったと思います。今では体育会の練習も柔軟になったということで理学部学生も体育会で活動しているとのことです。応援団のリーダー部の人もいたと記憶しております。立教大学理学部は基礎科学の研究に始まり、最近では産学共同研究など広く行われており、研究課題も多方面に広がっているかと思います。そのような中で研究の方向性に迷うこともあるのではないでしょうか。立教大学は専門教育と共にリベラルアーツを学ばなくてはなりません。これは専門研究を推し進める時にその方向性を示すものです。これこそが立教大学及び理学部の強みではないでしょうか。専門性を追求するだけではなくそ19理学部創立75周年記念祝賀会スピーチ立教大学校友会 副会長 清水 恒明
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