ており、他大学からの視察もある。2014年に立教学院は創立140周年を迎えた。さらに、我が国の高等教育の国際競争力を強化することを目的とした文科省の事業「スーパーグローバル大学創成支援(グローバル化牽引型)」に立教大学が採択され、2015年に「RIKKYO VISION 2024」が発表された。「アジアを代表し、世界で際立つ大学」を目指し、改革を進めていった。2016年には、学士課程統合カリキュラムRIKKYO Learning Styleが開始された。学生が自らのビジョンに沿って4年間の学びを自発的に組み立てる新しい学びのスタイルを構築する。学部4年間を導入期(1年次春学期)、形成期(1年次秋学期から2年次秋学期)、完成期(3年次春学期から4年次秋学期)に分け、段階的に学びを深めていく。それに伴い、長年「全カリ」として親しまれ、リベラルアーツ教育の象徴でもあった「全学共通カリキュラム」が「全学共通科目」に生まれ変わり、さらに教養教育が充実した。2016年、文部科学省私立大学ブランディング事業に「インクルーシブ・アカデミクス−生き物とこころの『健やかさと多様性』に関する包摂的研究−」(2016-2019)が選定された。本プロジェクトは、生命理学科を中心とする理学部と、現代心理学部が共同で実施し、現代社会において大きな問題となっているストレスについて分子・細胞レベルで解明し、メンタルヘルス問題が発現するメカニズムを心理学的に探究した。生命科学的研究と心理学的研究を学際融合した研究を行い、立教大学のブランドとして社会に向けて発信した。この年、東京23区の大学は、地方大学・産業創生法により、23区規制がかけられ、2016年度から10年間、原則、入学定員を増やすことが出来なくなった。入学定員の厳格化が求められ、入試における合否判断により一層の慎重さが求められるようになった。2017年、理学研究科に「医学物理学副専攻」を設置した。2007年度より文部科学省「がんプロフェッショナル養成プラン」、2012年度より「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」の補助を受け、立教大学大学院理学研究科博士課程前期課程において「医学物理士養成プログラム」を、博士後期課程において「医学物理研究コース」を設置し医学物理士養成及び医学物理研究者養成を行ってきた。これらコースの発展的継続として医学物理学副専攻を設置した。博士課程前期課程、または後期課程に在学し、所定の要件を満たした場合「医学物理学副専攻」修了が認定される。さらに、推薦認定試験に合格した場合には順天堂大学大学院医学研究科(博士課程)へ推薦される。2017年、日本曹達株式会社と立教学院は寄付型研究プロジェクトに関する事業契約を結び、産学連携事業「未来テーマプロジェクト研究室」を開始した(企画運営担当者:箕浦真生教授)。13号館C501において「エネルギー・環境問題から注目されている気体貯蔵に関する、機能分子の創成」について研究を実施し、これまでに多くの研究成果を発表し、特許を取得した。2021年には、再度、2024年度までの契約を締結し、現在に至るまで活発に研究を行っている。2018年、立教大学は池袋キャンパス移転100周年を迎えた。この年、科学技術振興機構(JST)「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に「科学の未来を創る女子中高生のチャレンジ・ラボ~家族・先生と一緒に知ろう!!多彩な理系の未来~」(代表:郭 洋春総長、実施責任者:北本俊二教授)が採択された。女子中高生を対象に、「会社見学会&交流会」では日本航空株式会社(JAL)、日本アイ・ビー・エム株式会社、オリンパス株式会社、高砂香料株式会社、JAXA宇宙科学研究所の協力による会社見学会、「チャレンジ・ラボ」では理学部の実験施設を使った本格的な実験体験、「実験体験講習会」では親子で参加する入門的な実験体験会を行った。全てのプログラムには、立教大学大学院の女子学生や各社で活躍する女性社員(多くは本学理学部卒業生)との交流する機会を設け、単な32
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