立教大学理学部75年誌
35/36

【コロナ禍の14号館エントランスホール】【150周年記念式典】月12日に、「個々の教育や研究や職務に応じて、適切な利用方法を探究、実践する」「学問的誠実性(アカデミック・オネスティ)を遵守する」など「AIが及ぼす正負の両面を考慮する事はもちろん、AIを含む最先端技術の活用に積極的に取り組み、学びを深めることを第一として、社会に貢献できる人々の育成に努める」との方針を発表した。2023年にはスポーツウエルネス学部が誕生した。同年、特別専任教授制度が開始された。これは、65歳で定年を迎えた教授を再雇用する仕組みであり、理学部からは3名が特別専任教授となった。2024年、立教学院は創立150周年を迎え、池袋キャンパスにおいて盛大な記念式典が開催され、4号館前に野球界で多大な功績を残した立教大学卒業生である長嶋茂雄氏のモニュメントが作られた。同年、立教大学は環境学部を2026年4月に設立することを発表した。次代を担う新しい「環境リーダー」の育成を目指し、文理融合の新学部である。新学部の設立もあり、池袋キャンパスでは教室不足が深刻になっている。その解消のため、ロザリー・レナード・ミッチェル・メモリアル・ホール(ミッチェル館)跡地に新理学部棟(仮)が建設され、数学科と生命理学科が移転することが決定された。ミッチェル館は1959年に女子学生寮として誕生し、1998年に女子寮としては閉館した後も、長らくジェンダーフォーラムや各研究所などに活用された。しかし、建物の老朽化により2023年に解体された。新理学部棟(仮)には数学科と生命理学科が移転し、4号館の物理学科と化学科の一部が、13号館に移転することが予定されている。4号館の空き部屋は教室として活用される予定である。2002年以来、理学部4学科が全て4号館と13号館に集約されていたが、再度、離れることになる。将来的には、理学部は一体になるようなキャンパスメーキングが望まれる。 2024 年、理学部は創立 75 周年を迎えた。これから日本は未曾有の高齢化社会をむかえ、社会は大きく変わるであろう。大学入学者人口も減少を続け、大学にとっては厳しい時代を迎えることになる。立教大学理学部はリベラルアーツ教育を堅持し、新たな時代を切り開く人材の育成に邁進する所存である。34

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る