

1920年代、資本主義社会が尖鋭化するとともに、大衆の欲望と消費が拡大し、日本にも都市と記号の時代が出現するに至った。探偵小説作家江戸川乱歩の登場は、そのような都市文化の急激な変貌と無関係ではない。
今日、学問や教育の現場において、文学史のキャノン(正典)が問い直されており、人々の関心もまた、かつてなかったような形でサブカルチャーに向けられつつあるといえるだろう。
今回のシンポジウムはそうした背景を踏まえて、内外の文学研究者のみならず、他分野からの研究者の参加を得て、探偵小説の泰斗である乱歩文学の意義を問い、幅広い観点から1920年代における大衆文化社会の具体相を明らかにしようとするものである。
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