海外研修生交換事業とは、アイセックがその設立以来50年間続けてきた活動で、自国の学生をインターンシップ生として他国の企業・NGO等に送り出し、また他国の学生を自国の企業・NGOに受け入れる活動のことです。この研修生を「交換(Exchange)」し、また、研修生の「成長・変化(Change)」をその目的としているところから、"exChange"とも呼んでいます。
アイセックは第二次大戦の想像を絶する戦禍の後、3人のヨーロッパの学生によって設立されました。彼らは、このような戦争の原因はお互いの国同士の不理解によるものと考えました。単純に考えて見て下さい。もし、世界中の人達がそれぞれ世界中に友達をもっていて、お互いの文化・価値観を尊重していたら、果たして戦争なんて起こるでしょうか?
故にアイセックのexChangeは、単にビジネスキャリアだけでなく、自国の文化を理解・尊重するとともに、他国の文化も理解・尊重する、そういったマインドを研修生にもってもらいたいと願っています。研修で得たそういった他国の文化の深い理解と尊重は、その後研修生がどんな道を歩もうとも、研修生にとって非常に有意義なものになると確信しています。
海外研修生交換事業とは
アイセックの主幹事業は、海外研修生交換事業(ITEP;International Traineeship Exchange Program)と呼ばれ、団体設立以来、我々は一貫して、この海外研修生交換事業を行ってまいりました。
アイセックの海外研修生交換事業は、アイセックの地球規模のネットワークを通じて、加盟84ヶ国の企業そして優秀な学生の間で行われてきました。すなわち、アイセックは経済学・商学を学ぶおよそ7千人の大学生・院生をもっており、その中から世界各国の企業のニーズに合う学生を提供してきたのです。
海外研修生交換事業の中で我々は、次の二つの活動を同時に実現してきました。
自国の学生を、外国の企業に、研修生として送り出す。
海外の学生を、自国の企業に、研修生として受け入れる。
海外研修生交換事業の運営・サービスは、すべてアイセックの学生によって行われています。そのため、学生なればこその、地道で誠実な活動を特徴としています。
海外研修生交換事業の目的としては、大きく以下の二つのことがあげられます。
自国の学生に「国際異文化理解」「実務経験」の機会を提供することで、「国際性」や「社会性」を兼ね備えた若者を育成する
。
研修生交換に携わることで、我々アイセックのメンバーも「国際性」や「社会性」を身につけていく。
これ以外にも、海外研修生交換事業には、多くの意義があります。
学生・企業・国家がもつ様々な知識・スキル・価値観・姿勢を交換する。
企業の人材難や社会貢献、国際化、学生との交流を支援していく。
このように、海外研修生交換事業は、将来的にビジネスの場で活躍しうる人材を輩出するための、インターナショナルな「産学協同」人材育成事業といえます。
そしてなによりも、アイセックの海外研修生交換事業には、通常の企業研修生を行う事業とは、決定的に異なる点があります。それは、アイセックの海外研修生交換事業は、国際相互理解に基づく世界平和を目的としていることです。