【腹式呼吸になる瞬間】

 皆さん、腹式呼吸って出来ていますか?
 今回は、一瞬ですが腹式呼吸をイヤでも体感できる方法を提供します。
 グラハム・ヒュゥイットという人の著書にあったものをやや改定した物です。

以下に示す拍数は基準ですので程度に合わせて前後して構いませんが短すぎると効果がありません。
@5拍で吸いこむ。
A止める
B10拍で息を吐ききる
C止める
D5拍で残った空気を押し出す様に腹を凹ましてゆく
E止める
F気を緩めずに5拍で吸いこむ
|@〜Dを繰返す。
G楽にする。

<解説>
 Bで吐ききったとはいえ、まだ息を止めていられるはずです。10拍では短い人はもっと長く。息が止めていられるという事はまだ肺の中に生存に必要な分の空気が残っているという事になります。これを「予備吸気」と言います。
 Dではその残った肺の空気を残らず出し切るつもりで、腹を絞って、凹ませていきます。力が入って構いません。
 BとDでは息を止めた時の来るしさが違うと思います。
 Dだと、生命の危機レベルで苦しいはず。体にはかなり力が入っていると思います。
 でFで、また拍を決めて吸いこみます。
 この時に気を抜いたり体を緩めたりしないで、直ぐに吸いに入ること。

 これを2往復、3往復でもいいですから繰り返します。
 こうすると息を@とFで吸っているにもかかわらず、2回目3回目だとより苦しくなりませんか?
 これは、力で肺を圧迫して空気を追い出したまま、脱力をしていないため、肺が縮んだままで空気を吸い込んだことにより、肺の容積自体が小さくなってしまっているためです。

 <とても解りやすい上手な図解>

 
 で、Gで楽にします。
 この楽にした瞬間がまさに腹式呼吸になります。
 肺の中の空気が搾り出されて真空状態になります。体に力を入れて肺の広がりを押さえている事になります。
 そうして力を抜くと、真空状態になった肺は緩められて、気圧の関係で肺の中に空気が入ってきます。
 この時に肺の中に空気が入ってくる感覚と、@Fで意識的に「息を吸った」感覚を比較してみてください。
 Gの時にはほぼ一瞬で入ってきませんか?
 瞬間ブレスの体得にも役立ちます。

 重要なのは、体を楽にしたら勝手に空気が入ってくるという事実と感覚です。
 息を吸おうとして「は〜っ」と息を吸いこむと普通の人は必ず胸に力が入ります。
 そうすると、上記の訓練を数回往復した様に苦しくなって肺が収縮してきます。歌いながら苦しくなってくる人は、肺の中の空気が無くなってきて、胸に力が入ります。
 曲間で短い時間に慌てて「吸おうとする」ので胸に力が入ったまま。
 肺の容積が少なくなったままなので吸える量自体が減ってしまう。

 …という悪循環を繰返している気がしませんか?

 もう一つ非常に重要な事は、Eの時に、かなり苦しいのを承知の上で長く止めてみてください。肋骨の下あたりで、痛いというか張りつめているというか…震えているというかなんかそう言う感覚があると思います。(わかんないかな?)これが、横隔膜です。
 しっかりと位置を掴んで、今どこに横隔膜があるかを意識できると、ためになりますよ。

 さて、どうでしょうか?
 続く。
 

【戻る】
【TOPに戻る】