立教スポーツ第131号

<4月13日更新>

ラグビー部対抗戦B  全勝優勝

大いなる前進

ラグビー、ボールを持って走る図  昨年9月19日〜11月28日、本学富士見グラウンドなどにおいて関東大学対抗戦Bグループの試合が行われた。

 多数のケガ人を抱えたコンディション。本学は決して楽とはいえない状況の下、今シーズンに突入した。初戦の学習院大戦に、その苦しさは表れる。レギュラーメンバーがそろわないために本来のチームプレーが出せない。試合自体には勝利したものの、課題の残る内容となった。だが逆にこの苦戦がチーム内にまとまりを生み、そして勢いをつくりだすことになる。

 一橋大との第2戦から明学大との第5戦まで相手にほとんどチャンスを与えないほどの圧勝。残るは2試合だ。

 まずは今シーズンこれまで、全勝していた成蹊大。前半は本学のペース。前へ突き進む力強いプレーを見せる。点差がつき気が抜けたせいか、後半はやや守りに回る場面が多くなるが、堅い守りで敵をはねのけた。そして全勝同士の戦いは本学が制し、優勝に向けて大きく前進した。

 ここにきてケガ人が復帰しベストメンバーが組めるようになった本学。全勝優勝を懸けた最終戦の相手は成城大だ。本学は2年連続で成城大との最終戦に敗れ栄光を逃してきた。しかし、Bグループの覇者である成城大は今シーズン既に成蹊大に1敗を喫している。そのためか、選手たちに良い意味での精神的余裕が生まれていた。

 強風という悪条件の中、因縁の対決が始まった。風上に立った前半から本学はトライの連続。相手のミスからボールを奪い着実に得点を重ねる。成城大も王者の意地を懸けて猛攻を仕掛ける。が、ゴールライン前の本学守備陣の厚い壁が突破を許さなかった。風下に回った後半も本学の勢いは止まらない。敵陣に攻め込む姿勢は最後まで崩れることはなかった。

 そして待ちに待った優勝を告げるノーサイド。その瞬間グラウンドには全員の笑顔があふれていた。それは100点差をつけた試合でも相手を完封した試合でも、常に冷静に自らの課題を見つめなおしてきた彼らが初めて見せた会心の笑みだった。シーズン当初から揚げてきた目標は「Aグループ昇格」。その本学にとってこの優勝は、単なる通過点かもしれない。だが、超えられそうで超えられなかった目前のハードルを克服したことは、彼らに大きな意味を与えたに違いない。

(写真=迫りくる敵をものともせず果敢に攻め込む榎本(法4))

昇格をかけて

ラグビー、集合写真  全勝優勝の勢いに乗って迎えた東大との入れ替え戦。試合開始直後は両校ともチャンスをつくることができず、一進一退の攻防が続く。前半16分本学は東大ゴール前で得たスクラムから左サイドへ攻め込み日下(経3)が先制トライを奪う。しかし、ここから本学はミスが続き、波に乗ることができない。逆に東大に同点トライを決められると前半終了間際には逆転トライを許してしまう。結局前半は5−10と東大リードで終了した。

Aグループ昇格が懸かったこの試合。絶対に負けるわけにはいかない。後半開始前、本学フィフティーンは主将・山本(社4)を中心に気合いを入れ直しグラウンドに向かった。しかし東大も後半開始直後に勝負を掛けてくる。本学は後半10分までに一気に13点を奪われ苦境に立たされる。後半21分に大川(経4)、ロスタイムには小松(社4)がトライを決め、最後まであきらめずに追い上げたものの、反撃もここまで。17−28で敗れ、昇格は成らなかった。

「決して勝てない試合ではなかった」と山本が語るように、Aグループの壁は越えられないものではない。今後の課題はミスを無くすための集中力と組織力。この課題をクリアし悲願を達成するために本学ラグビー部は既に動き始めている。

(隅山、山田)
〜記事抜粋〜
(写真=念願の優勝に歓喜する部員たち)


無念…2位  スケート部アイスホッケー部門

今年こそ狙えMVP!大河原  「3部優勝、2部奪還」を目標に掲げた本学スケート部アイスホッケー部門。昨年10月20日から、東伏見アイスアリーナなどを舞台に行われた関東大学アイスホッケーリーグ戦で、3連勝と絶好のスタートを切る。 開幕3連勝で迎えた11月11日。対するは優勝候補筆頭の拓大。立ちはだかるその壁は厚く、高かった――。

 リーグ戦前、本学は例年にない厳しい練習メニューを組んだ。「氷上の格闘技」と形容されるだけに、体力強化を図り、筋トレの量を倍に増やした。また、専任コーチが就任し、ミーティング、氷上練習とも密度の濃いものとなった。この厳しい練習をやり遂げた事が、技術面、戦術面を大きく向上させ、チームは大幅にレベルアップ。さらに部員には自信と結束が生まれ、本学は最高の状態でリーグ戦を向かえることとなった。

 初戦の明学大戦。口火を切る2連続ゴールを挙げたDFの大森(社4)や、OFの柱・大河原(文3)の活躍もあり、10点差で圧勝した。自信を深め、勢いも得た本学は続く帝京大、上智大も撃破。ついに全勝の拓大との直接対決に挑むこととなる。

 「ファウルの多さが課題」と急成長のFW小暮(社2)は分析していた。だが試合巧者の拓大の前に、ファウル絡み先取点を奪われると、結局試合の主導権を撮りも出せないまま、敗戦を喫した。

 残り3試合、維持を見せて全勝で乗り切り、6勝1敗という好成績を挙げた本学。しかし、2位という「最悪の結果」(鈴木・経3)に終わった。

 雪辱を喫して――。新チームは2月中旬から既に始動している。課題が山積みの彼らに、感傷にひったっている暇はない。その特殊性から経験の差が顕著に表れる氷上競技。ただでさえ経験不足のチームからレギュラー10人中、6人が抜ける。絶対的に不足する経験を、どう補っていくか。

 最後に、来季にかける意気込みを選手たちに聞いた。チームとしての目標は当然変わらない。個人的に鈴木は得点王、大河原はMVP、野々内(経3)はアシスト王とタイトル獲得を力強く宣言してくれた。4年生から学んだという、「目標に対する執着心と結束力の大事さ」をかみしめながら、日々の練習に励む部員たち。自信に満ち溢れた彼らの今後の活躍を期待せずにはいられない。

(坂本)
〜記事抜粋〜
(写真=来季こそ狙えMVP!大河原)


4年の貫禄と3年の飛躍   −航空部−

航空部二人の写真 妻沼滑空場において、昨年12月19日〜25日にかけて第15回関東学生グライダー競技会が行われた。上位12チームが全日本大会に出場権を選られる本大会。本学からは経験のある4年生で組む立教Aと、経験を積みたい3年生で構成される立教Bの2チームが参加した。

立教Aは初日、2日目と得点できず出遅れるものの、山中(経4)が3日目、4日目と着実に得点を重ね、その出遅れを取り戻す。そして5日目、再び山中が好飛行を見せる。一方、立教Bは好条件で飛行できず苦戦を強いられる。2日目に里井(法3)が得点を出すもののその後5日目まで追加点を上げる事ができなかった。6日目、最終日は風や上昇気流が起きず、競技は不成立となりそのまま大会は終了となった。最終結果は立教Aが6位入賞、立教Bは11位入賞で、見事にそろって全日本大会進出を果たした。

航空部三人の写真  3月4日〜12日にかけて第40回全日本学生グライダー選手権記念大会が行われた。本学は両チームともに6位入賞を目指す。

関東大会では好成績を残した立教Aだが、今大会はなかなか思い通りに点数を伸ばせずにいた。山中が3日目、4日目に得点したものの他のチームに高得点者が続出したために順位を上げられない。7日目に悪条件の中、何とか追加点を挙げ、最終日に望みをつなげた。また立教Bは初日、無得点に泣いた選手が多い中、久芳(くば=理3)が苦しみながらも得点。そして3日目に里井が、4日目に石田(社3)が得点を追加した。最終日、立教Aはうまく気流を読めず、失敗。無得点に終わる。一方、立教B・久芳は難しい条件ながら周回をクリアし、貴重な得点を挙げる。こうして全日程が終了した。結果は立教Aが12位、立教Bは先輩チームを超える8位に入った。

上位チームに比べ絶対的に飛行経験の少ない本学。その中で今回、3年生達には大きな収穫があったはずだ。これから一年かけて彼等は全国で入賞という夢に向かった羽ばたいていく。

(写真=妻沼の風を感じ、好飛行を見せた選手たち。

上は立教Aの大槻(法4=左)と山中、
下は立教Bの里井、久芳、石田(左から))






Copyright (C) 立教スポーツ編集部, All Rights Reserved.