立教スポーツ第137号
<6月1日更新>

洋弓部女子・1部昇格 晴れの舞台へ

5月6日、武蔵大朝霞グラウンド。1部との入れ替え戦の舞台に本学はいた。
 もう悔し涙は流したくない――そんな思いを胸に3月25日から4月22日、本学は各大学レンジで2部Bブロックリーグ戦に挑む。2位でリーグを終え、入れ替え戦に出場した本学はまたも涙を流すが、それは例年までの涙とは違った。
 1部昇格。本学が12年ぶりに栄光を手にした瞬間だった。

快挙への序幕

 シーズンの開幕としてはあいにくの天気となった日大戦だったが、本学は序盤からその実力を遺憾なく発揮する。
 特にこの日は瀬田(コ4)の好調ぶりが際立った。エース半田(文4)や、坂口(文2)も高得点で続く。終わってみれば261点差をつけての余裕の勝利となった。第2戦も4年生の好調は持続し、危なげなく成城大を撃破した。
 第3戦の相手は日本女大。絶好のコンディションとなるが、本学が得意とする
50b射的で点数が伸び悩み、気を抜けない展開となった。 30メートル射的第1エンドで逆転された本学は、一気に攻勢に転じた日本女
大の前に、じりじりと点差を離されていく。22点差での惜敗となった。
 調整の意味合いも兼ねた最終戦。本学は独協大に順当に勝つが、強風に泣かされ、調整はかなわなかった。
 「昇格できるかどうかはゴールデンウイーク中の練習次第です――」勝利の喜びに浸るのもつかの間、選手たちの視線は、早くも入れ替え戦へと向いていた。

さらなる高みへ

迎えた青学大、明大、玉川大との入れ替え戦。本学は50b射的の前半はスコアを崩したが、その後は落ち着いて普段の調子を取り戻す。
 入れ替え戦までの二週間、部員たちは自分自身のことだけに集中した。試合中も他人のスコアにあえて目をやらず、ただ矢を射ることに専念したという。その結果、すべての個人賞が本学のものとなった。玉川大にはあと一歩及ばなかったものの、総合第2位で実に12年ぶりの1部昇格を手中に収めた。 エースに加えほかの選手も実力を伸ばしたことが、今季の好調を支えたのだろう。
  「1部昇格は次の道へ続く入り口であって、ゴールではない」。来期から強豪ひしめく1部で戦う後輩たちは、このリーダーの言葉を胸に刻み、新たな目標への一歩を踏み出すだろう。
(写真=昇格射止めた七人。左から半田、熊崎(文3)、田村(コ4)、渡辺(経4)、内山(法2)、長戸(コ2)、瀬田)

(篠宮、木村(真))
〜記事抜粋〜

 

少林寺拳法部・芹澤敢闘賞 雄姿復活

 本学が再起を懸けて迎えた第38回関東学生大会が5月4日、日本武道館にて開催された。
 本学からは2部門に出場。そのうち1部門では見事に関東4位に当たる敢闘賞を受賞した。昨年、主力が抜けて大幅な戦力低下を余儀なくされた本学少林寺拳法部。そんな彼らに復活の兆しが見えた。

目指せ本選

 関東の頂点に立つべく、63大学から集まった拳士たちの緊張感が武道館中に漂う。そして、大会の幕は上がった。
 拳士たちは突き、けり,投げ技、関節技などを組み合わせて演武を行う。それら技の正確度と表現度で点数がつけられる。表現度の項目は、構成、体構え、運歩・調息、目配り、気迫・気合いの計五項目だ。予選では、各段ごとにブロックに分かれて、各ブロックの上位3分の1の拳士たちが本選へと進むことができる。
 本学からは、男子初段の部に鈴木(社3)・武内(法3)組、男子単独の部に芹澤(法4)のみの出場となった。彼らは、日々の鍛練の成果を発揮すべく演武を披露。その後、まず男子初段の部の本選出場者発表のアナウンスが流れた。そこには鈴木・武内の名前はない。惜しくもあと1点というところで本選出場を逃してしまった。
 そして、男子単独の部のアナウンス。男子単独の部では段の区別はない。つまり、自分よりも段が上の拳士とも争うことになる。しかし芹澤は「あの出来で(本選に)行けなかったら仕方がない」と語った通り、素晴らしい演武を見せ、ブロック2位で予選を突破した。しかも、同ブロック1位の野呂(日体大)は世界大会で優勝し、各大会を総なめにしている拳士。芹澤はその野呂と1点という小差で本選出場を決めた。(写真=主将・芹澤が魅せた!敢闘賞への名演武)

意義ある敢闘賞

 そして本選。本学から唯一勝ち進んだ芹澤の肩に部員の期待がのしかかる。だが彼はプレッシャーなどまるでないかのように堂々とコートに入った。世界覇者・野呂の直後の演武ではあるが、おくする様子も感じられない。素早くかつ十分に間を取った演武が繰り広げられた1分03秒。気合のこもった喝や芹澤の力強い雰囲気は、見るものを圧倒した。
 迎えた結果発表。「男子単独の部、敢闘賞・立教大学芹澤宏治」と発表する声が武道館中に響いた。敢闘賞、すなわち関東4位が決定した瞬間だった。優勝を狙っていた芹澤の顔には悔しさも感じられたが「敢闘賞をもらえたことは素直にうれしい」と喜びを語ってくれた。
 各項目を見ると、芹澤の演武は構成の得点が高かった。「基本に忠実で癖のない内容を組んだ」と受賞後、彼は振り返る。誰にとっても分かりやすい演武を目指したことが功を奏したといえよう。
 昨年秋の大会で本学は、けがや主力の4年生が抜けたことで一組も予選を突破できず苦汁をなめた。近年、本学が毎大会上位入賞しているだけに、なおさら痛い予選敗退だった。あれから部を立て直すために彼が重ねた努力は計り知れない。
 そしてまた半年後には、全日本学生大会がやってくる。その大会で新しく生まれ変わった本学が見られることは間違いない。
 まず第一に、団体演武への挑戦。一体感が要求されるこの競技は、後輩たちを育てるまたとない機会だ。第二に、二段を保持する馬場(経1)を含む新入生10人の加入。中学時代からのキャリアを持つ彼の活躍にも期待したい。
 正念場を乗り切り、今大会で復活への足掛かりを得た本学少林寺拳法部。新戦力にも恵まれて、再び頂点を目指す彼らの戦いがいよいよ本格化してきた。。

(赤岩、新里) 
 

水泳部・新進気鋭

  

 本学期待の大型新人たちが、早くも本領を発揮した。
 清水(法1)が第77回日本選手権水泳競技大会(兼第9回世界水泳選手権大会福岡2001代表選手選考会)に出場。これに続けとばかりに、第9回東京六大学春季対抗戦では加藤(法1)、福田(経1)がインカレ出場への切符を手に入れた。

逸材現る

 4月19〜22日に横浜国際プールで行われた日本選手権に、本学から一人の選手が出場した。その名は清水孝一。この春、名門・春日部共栄高から本学へやってきたばかりの、背泳ぎの選手である。
 水泳では、各大会に出場標準記録が設定されていて、その記録を突破すると大会に出場できる。清水は3月末のジュニアオリンピックで、日本選手権の標準記録を突破。見事、出場権を獲得した。
 清水はまず、大会2日目の百メートル背泳ぎに出場する。このレースで彼はいきなり自己ベストを更新した。
 さらに4日目、五十メートル背泳ぎにも出場。緊張感高まる中、最高のスタートを切った彼は、そのまま27秒83でゴール。この結果、二種目連続で自己ベスト更新することとなった。
 今回の好記録の要因として同じチーム内に、競い合い、お互いを高め合える相手がいることを清水は挙げた。この調子で関東学生選手権(関カレ)での「百メートル、二百メートル二種目優勝]という目標を達成してもらいたい。本学が強くなるために、そして清水自身の飛躍のためにも――。
(写真=本学が誇る有望株、清水の泳ぎ)

1部へ手応え

 4月29日、早大所沢プールで行われた六大戦。この大会で今年の新戦力の全容が明らかになった。
 開会式直後の四百メートルメドレーリレー。本学は背泳ぎ・福田、平泳ぎ・垣内(法1)、バタフライ・堺(法3)、自由形・加藤と、3人が新人という布陣で臨んだ。その記録は3分58秒45は、昨年の関カレに比べ約9秒も早いという驚くべきものである。そして順位も4位と、2部校の本学が1部校である慶大を上回った。
 さらに個人種目でも、彼らの実力は証明された。福田は百メートル、二百メートル背泳ぎでインカレ標準記録を突破。特に二百メートル背泳ぎでは、本学のエース堺と、終盤までデッドヒートを繰り広げ
、その速さを見せつける。また加藤も五十メートル自由形で、インカレ標準記録を0秒40も上回る素晴らしい泳ぎを披露した。
 次の目標は関カレである。これは、14年ぶりの1部昇格がかかる重要な一戦だ。そのときには万全の彼らが、最高の泳ぎをしてくれるはずだ。

                                    (新里、蓮見)
〜記事抜粋〜







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