立教スポーツ号外
<12月14日更新>

 「いいぞ立教!」大井が、秩父宮が、歓声に揺れた。
 12月・8日と、2日連続で繰り広げられた華々しい「昇格劇」。アメリカンフットボール部は1部へ、ラグビー部はAグループへ。この結果は立大生一人ひとりの胸に誇りとして残るに違いない。
 激戦を乗り越えた彼らに、さあ、祝福の声を贈ろう。

アメリカンフットボール部

誓いの場所へ
 勝利へ向けてのカウントダウン、試合終了のホイッスル。選手たちの目から涙があふれる。2部降格から3年、本学ラッシャーズは1部へと見事返り咲いた.

 9月7日〜11月24日まで東工大グラウンドなどで開催された関東大学アメリカンフットボール戦。本学は2部Bブロックで優勝し、1部Aブロック最下位の山学大との入れ替え戦に挑んだ。決勝は12月7日冷たい雨がぱらつく大井第二球技場で行われた。
 開始3分、山学大に先制される。しかしその後本学は順調に昇格への階段を上っていく。まず小笠原(法3)の2度のタッチダウンで逆転。第3クオーターは柳沼(裕)(観1)のフィールドゴールが鮮やかに決まり、山学大にとどめを刺した。17−7で勝利。1部昇格が現実のものになった。
 喜ぶの涙の後には、笑顔がこぼれる。「うれしいだけ」と主将・原(観4)、「めちゃめちゃうれしい」と柵木(ませき=経4)。今季チームを引っ張ってきた二人は最高の表情で話した。3年前、降格を目の当たりにした4年生。昨年の入れ替え戦で惜敗し、1部で戦う道を閉ざされた。しかし1部復帰を絶対条件として誓い、自らの手でチームを1部へ押し上げた。
 興奮冷めやらぬ会場に、この日一番輝いた選手たちの歌った第一応援歌が、高らかに響いた。

(江幡)
 

ラグビー部


快挙へのトライ
  
 「勝たなければ意味がない」。決戦を控え、主将・沼田(社4)は語気を強めた。Bグループ優勝とともにつかんだ入れ替え戦への切符。本学は過去2度、入れ替え戦に出場するもAグループ昇格を逃していた。9月15日〜11月30に成蹊大グラウンドなどで行われた対抗戦Bグループを、本学は全勝で制す。迎えた昇格への3度目の挑戦、舞台は秩父宮。相手はAグループ最下位の東大だ。
 12月8日、入れ替え戦のフィールドに立った本学フィフティーンに硬さは見られない。開始早々に快足ウイング・堂内(どううち=観3)が先制トライを決めると、主導権は本学に。前半を26−14で終え、後半、さらなる猛攻に出る。またも堂内がこの日3度目のトライで口火を切ると、どん欲に前に突き進む本学は次々と東大守備陣を攻略、勝負を決めた。思い通りの試合運び。終ってみれば26点差の快勝だった。
 関東大学対抗戦は、1997年にA、Bの2グループ制に改められた。Aグループには全国屈指の強豪が集う。両グループ間の入れ替えはこれまで一度も実現されていなかった。
 部員たちの歓喜の輪が、男泣きの沼田を取り囲む。「自分たちのラグビーを貫けた」 ――。彼らは、「前に出る」ラグビーで戦い抜いた。その姿は、ひた向きで勇ましかった。
(小見)
 試合の詳報は4月発行の新歓号でお伝えします。






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