立教スポーツ第159号
<10月7日更新>



水泳部・築き上げた誇り 
男子1部4位死守 女子1部昇格


 本学が一年間の集大成を示す時が来た。8月2日〜4日、東京辰巳国際水泳場にて行われた第78回関東学生選手権水泳競技大会。この大会は各種目での順位点で団体順位を決定する対校戦である。
 今大会で結果を残すために、本学は男子、女子共に目標を立てて練習に取り組んできた。昨年、「史上最強」と呼ばれたチームで1部4位をつかみ取った男子部。今年はその座を守ろうと力を合わせる。一方女子部は、インカレの団体出場を懸けて「2部4位以上」を目指す。
 部員たちは、確かな目標を胸にスタート台へ向かった。
(写真=部員の期待を力に変えたエース松尾。猛然とゴールへ突き進む)


激闘の末に
 本学男子部は初日、二百b平泳ぎで新人の坂井(コ1)が3位に入り、好スタートを切る。続く2日目も松尾(経3)が四百b自由形で準優勝を決めるなど勢いに乗り、得点を増やしていった。
 しかし、本学が所属するのは1部の世界。厳しい戦いが本学の行く手に立ちふさがる。2日目最終種目・四百bメドレーリレーで最下位に沈むと、本学に暗雲が漂い始めた。
 4位で迎えた大会最終日。得点が予想された種目で結果が出せない。そのため、本学は千葉商大に逆転を許し2・5点差で5位に転落。残すは、最終種目の八百bリレーのみとなってしまう。意気消沈する選手たち。この一年は1部4位の座を死守するためにささげてきたはずだった。
 だが、ここで本学応援団が立ち上がる。会場を震かんさせる応援団の掛け声は再び選手たちを奮い立たせた。大声援を背に「やってやろうと思った」と語る第一泳者・松尾が1位でつなぐと続くメンバーが粘りを見せ3位でアンカー・白垣(経3)へ。一方、千葉商大は4位でアンカーにつないだ。レースは先が見えない大接戦。1部4位の絶対条件は千葉商大と3順位差をつけることであり、がけっ縁に立たされてしまう。会場の興奮が最高潮に達したラスト50b。依然順位は変わらない。死力を尽くした白垣が3位でゴール。そして4位以下の選手が一斉になだれ込む。誰もが奇跡を信じていた。電光掲示板には千葉商大6位の表示。その瞬間、本学の1部4位が決定した。


手中に収めた夢 
 男子部に劣らぬ活躍を見せた本学女子部。昨年は2部5位だったが「今年は女子が主役になれる」という石川(観4)の言葉通り、素晴らしい成績を収めた。
 「自分でも未知」と自らの可能性を感じ取るように語っていた植木(経3)。その植木が火付け役となった。大会初日、女子二百b平泳ぎで自己ベストを出し2位。勢いのある泳ぎで好調な滑り出しを見せた。
 2部4位以上を目指し、1点でも多く取りたい女子部は2日目も波に乗る。女子二百bバタフライで根岸(社2)が余裕の1位でゴール。冷清水(ひやしみず=観1)も4位入賞と健闘した。また山本(経1)が女子四百b自由形で立大新記録をたたき出し2位。結果2日目で33点を稼ぎ一気に2部2位に踊り出た。
 1部昇格が見えてきた本学女子部。大会最終日にも根岸が女子百bバタフライで1位と、得点を重ねていく。残すは女子四百bリレー。その時点で女子1部昇格が確定していたが、あえて誰もそれを口にしなかった。緊張感を保ったまま、ただ勝利を目指し最後のリレーに臨む。結果は立大新記録を樹立し2位。2部準優勝、1部昇格という輝かしい成績を残し、大会は幕を閉じた。


絆が導く強さ 
 大会終了後、主将・久保(経4)は「最後まで仲間を信じて本当に良かった」と語った。その言葉通り、本学はどんな逆境の中でも互いを信じ、チーム一丸となって戦ってきた。選手はチームのため、応援している部員は選手のために一生懸命になる。それが部の士気を高め、個々のパフォーマンスを最大限に引き出したのだ。
そのことが著しく表れたのが男子最終種目の八百bリレーだ。4人のリレーメンバーに加え、男子と女子が共にした熱のこもった応援。男子部が危機に立たされる中、誰一人あきらめの色を見せなかった。身と心のすべてを一つのレースにぶつける部員たち。その思いが逆転を呼び込んだ。
あまりの劇的な結末に涙を流す部員たち。そんな部員に対し、チームを指揮した久保は「感謝の気持ちでいっぱい」と語った。そして水泳部での四年間を「胸を張ってこの世のすべての人に誇れるもの」と振り返り、主将を白垣へと引き継いだ。
男女共に今季得点源となった選手が多く残る来季。より上位を目指し選手たちは意気込んでいる。新主将を中心に一致団結したチームが輝く時はそう遠くないだろう。
(田井中、中村)




 
サッカー部・勝勢が導く 1部2部春季対抗戦 準優勝

 昨冬の新人戦から躍進目覚しい本学サッカー部が鋭気を放った。5月22日〜6月25日に第29回東京都1部2部春季対抗戦が立正大グラウンドなどで行われた。
 目指すのは優勝のみ。そのために本学は立ちはだかる1部の強敵を打ち破らなければならない。さらに選手の多くはけがを抱え、道は険しい。勝利だけを求め、立大イレブンは気迫がぶつかり合うピッチへと向かった。

チームで前へ
 この大会は東京都リーグ1部、2部の大学が4つのブロックに分かれ、リーグ戦形式で行う。そしてそれぞれの上位2校が決勝トーナメントへ進む。2部所属の本学も1部校のひしめくブロックで予選を行った。
 本学の初戦は朝鮮大。終盤まで同点だったが、追加点を入れられ惜敗した。
 予選突破のためにもう負けられない本学は1部の明学大と対戦する。先制点を挙げ試合の流れは本学に。だがGKの小宮山(文3)が負傷により、後半開始直後に悔し涙を浮かべながら退場。立大最後のとりでは北岡(文2)に任された。その後、長谷川(理3)のアシストを受けゴールを決めるなど小山(法3)が2得点する活躍を見せる。北岡も耐え、1点を奪われたが3−1で白星を飾った。
 続く成蹊大戦では、途中出場の小山がまたもゴールを決める。しかし相手に得点を許し、同点のまま
引き分けとなった。予選を終え本学は成蹊大と同率2位。そこで抽選が行われた結果本学の決勝トーナメント進出が決定した。
 決勝トーナメント1回戦は4月の関東予選で敗北を喫した帝京大との再戦。均衡した展開が続くが、それを破ったのは後半開始直後の帝京大の先制ゴールだった。本学は相手のオウンゴールで同点になると、PKの好機が巡ってくる。中野(文2)のシュートはゴールを突き刺し、2−1で逆転勝利を果たした。残るは2戦。頂点が見えてきた。

(写真=ゴールを射抜け中野!)

 

皆で勝つこと
 
 準決勝は対国学院大。前半は互いにゴールを脅かすものの、一向にネットが揺れることはない。しかし、後半に入り本学が流れを変える。ペナルティーエリア付近からのフリーキックを見事に決めたのは伊藤(コ3)。退場者が出たため一人少なくなったチームを立て直す、大きな一点となった。その後ゴールを決められ、決着がつかないまま延長戦にもつれ込むが、それでも勝負はつかず、PK戦を迎えることとなる。そこで見せたGKの北岡の気迫あふれるセーブは、選手たちの勝利への思いを再び強め5−4という劇的勝利を引き寄せた。そして決勝、対明学大は真夏のような暑さの中、行われた。前半、ゲームを動かしたのは明学大。守備に比重を置きながらも先制点を得るという、1部のレベルの高さを見せつけた。
 後半に入り、本学は堅い守りを続ける相手に対し、多くのシュートを放つ。しかし、逆に守備が手薄になったすきを突かれ2度の失点を許してしまう。それでも本学は決してあきらめることなく戦い続け2点を取り返したが、無情にも試合終了のホイッスルがピッチに鳴り響いた。
 主将の北川(社4)は「チームにはもちろん、若手選手にとっても大きな経験となった」と今大会を振り返った。逆転勝ちやPK戦による勝利といった、多くの経験をした本学。結果は惜しくも準優勝となったが、秋季リーグ戦への期待がより高まる、価値ある大会となった。      
(黒田、福田)





ローラーホッケー部・雄飛する紫 準優勝 
東日本学生リーグ戦


 リンクに鳴り響くブザーの音が大熱戦の終わりを告げる。次の瞬間、本学の選手たちは声にならぬ声を上げ、スティックを高らかに突き上げた――。                        6月25日〜7月16日、つくばローラースタジアムで行われた第15回東日本女子学生ローラーホッケーリーグ戦。出場7チーム中どこが優勝してもおかしくない大混戦の末、本学は準優勝という成績を残した。昨年の同大会では最下位に沈んだが、一年間で急激な成長を成し遂げた彼女たち。その努力と熱意が本学ローラーホッケー部の未来を切り開いた。



加熱するリンク
 リーグ戦は幕開けから波乱に満ちていた。初戦で日大Bを相手に引き分けると次の東京国際大戦では大差を付けられ敗北。パスが思うようにつながらず声も出ない状況に、チームはばらばらになったかに見えた。
 だが、今年の本学はここで終わるチームではない。翌日の強豪・日大Aとの対戦では、前日の反省を胸に心を一つにして戦った。個人が暴走することなく、皆が息を合わせ優勝候補から勝利をもぎ取ったのだ。大勝利に勢いづいた本学は、この後の試合を一戦も落とすことなく順位を上げていく。そして大会の結果は最終戦へと持ち越された。
 迎えた最終戦、相手は専大。勝てば準優勝、負ければ4位の大一番だ。専大もこの試合で順位が決まるとあって、会場全体が緊張感と熱気に支配される。その中激戦の火ぶたが切って落とされた。
 前半はまさに互角。当たりの強い相手に焦りを隠せない本学だが、「絶対に負けられない」という強い思いが相手のゴールを許さない。スコアは0−0のまま試合を折り返した。
 ハーフタイムで落ち着きを取り戻した本学は、後半にすべてをぶつけた。サイドの選手が専大のディフェンスを引き付けているすきに主将・伊藤(法4)が渾身(こんしん)のシュートを放つ。本学の準優勝を決めるボールが、ゴールキーパーのわきを抜けゴールへと吸い込まれていった。
(写真=どんな時も冷静さを失わない伊藤(左)彼女がチームを一手にまとめあげる)
   

惜しみない努力
今大会での準優勝は紛れもなく全員でつかんだものである。チームをその方向に導いたのは伊藤だった。
伊藤はローラーホッケー部史上初の女性主将でありたった一人の4年生。一人きりで部をけん引していくことは想像以上に困難だった。4年生がしっかりしていなければ組織としての規律は失われる。だが4年生が一人である故に、行き過ぎるとワンマンになってしまう。失敗と成功が背中合わせの状況で彼女が掲げた目標は「一人ひとりが主体的に動けるチームにする」こと。みんなが意見を言えて指示されなくても動けるチームを目指した。
そこで下級生にも意志表示の場を設けるために、伊藤は話し合いに重きを置いた。また、一緒に練習をしている男子チームともアドバイスをし合い、互いに伸ばし合えるようにした。伊藤自身、現在のローラーホッケー部について「雰囲気がいい」と語る。伊藤の真剣な思いと努力が、部全体を突き動かしたのだ。
こうして迎えた今大会。チームの成長は明らかだった。リーグ戦の立ち上がり波に乗れず足踏みした時も最終戦の前半、焦りから実力を出し切れなかった時も彼女たちは立ち上がった。全員が信頼関係で結ばれた本学のチーム。彼女たちには技術だけではない本物の「強さ」が備わっている。苦しい時を乗り越え、やっとの思いでつかんだ勝利だからこそ、彼女たちの笑顔はいっそう輝いていた。
本学は「まとまり」という点ではどこにも負けないチームになった。次なる課題は「プレーの精度」だ。どんな逆境にも立ち向かい理想を現実にする力を持った彼女たち。伊藤率いる本学はしっかりと前を向いて加速し始めた。
(麻田)











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