【洋弓部】
叶えた悲願夢!夢への一矢を打ち放て!! 大貫 日本代表 選出
立大から世界へーー。大貫(済4)が選考会を勝ち抜き日本代表に選出された!これまで彼が唯一届かなかったナショナルチーム入り。国内最高峰の選手たちがそろう今大会を見事2位で突破した。悲願を達成した大貫は、日の丸を背負い未来へ走り出す!
待望
「四年間ナショナルチームを目指してやってきた」。これまで立大で数々の歴史を塗り替えてきた大貫が唯一届かなかったもの。それが日本代表入りだった。
今大会には日本のトップ選手12名が集結。3日間にわたり、日本代表の切符が争われた。代表入りを決めると国際大会の出場機会が増え、世界への道が開ける。
大貫にとっては初の選考会出場だった。一昨年・昨年は共にあと数点の差で涙をのむ。今回もギリギリの差で競い、やっとの思いでつかんだ代表への挑戦権だった。
大会前、海外遠征の影響で練習不足に陥った。本番に向けて不安が大貫を襲う。そこからは普段以上の打ち込みで筋力を強化。自らを徹底的に追い込んだ。全ては念願の代表入りを果たすために。
男は今大会で快進撃を見せる。四年間で磨かれた射術によって放たれた矢が、狙い通りの軌道で的を捉えていく。順調に得点を重ねて初日を2位で終える。「これはいけるぞ」。予想以上の好発進で気が楽になった。2日目も2位を維持。上位8名が選出されるためこの時点で代表入りを確信する。だが油断は一切なかった。その先にまだ高い壁があったからだ。
標的
ロンドン五輪銀メダリストの古川高晴(近大職員)。日本洋弓界の第一人者である。今大会も他選手を全く寄せ付けず、独走を続けていた。常に世界と戦ってきた彼とは大きな差がある。最終日も気を引き締め、攻めの射を見せた。
大貫は終始2位の座を譲らず、日本代表入りの瞬間を迎えた。実力的にはどの選手も差はない。万全の準備をして集中力を最大限まで高めたことが好結果を生んだ。
世界を見据えれば、今回の点数は満足できるものではなかった。古川にはまだ及ばない。しかし、大貫は代表入りをずっと目指してきた。最大の目標を達成したことにはこれ以上ない喜びがあった。
「立大だからこそ日本代表になれた」。良い結果が出せたのは自分自身を受け入れてくれた人々のおかげだ。立大で過ごした四年の月日。彼は輝かしい功績を残し続け、ついに日本代表となった。
ここから始まる戦いに大貫は思いをはせている。そして、世界の頂点を目指すことを誓った。「東京五輪で金メダルを取りたい」。3年後に迫る五輪へ向けてまず、「始めの一歩」は踏み出した。大貫はこれからも見せてくれるだろう。夢の続きを。 (渡邉紘也)