サッカー部

連載第2回 「一丸となって」 

  2年ぶりに関東学生選手権への出場を決めるなど、今年度は幸先の良いスタートとなった本学サッカー部。さらに5月20日〜6月23日にかけて行なわれた東京都1部・2部春季対校戦では、優勝で終わることができた。試合の詳細は速報を見てもらうとして、ここでは春を振り返ってのチームに対する印象を書きたいと思う。
 
 決勝戦の後で、GKの島崎(文3)は「1人のプレイヤーに頼るのではなく、チームとして大きなまとまりで戦っていけたため、新しい方向性が打ち出せた」と振り返った。この言葉が、今年の本学を表現するのに最も適切であると思われる。
 実際に、春季対校戦では4月の関東選手権予選にはあまり出場していなかった選手の活躍が目立っていた。FWの森田(経2)は予選リーグ第1節の國学院大戦で先制点を挙げてチームを勢いに乗せたし、蔵前(社2)に代わり右サイドで攻守に大活躍した趙(理4)の存在がなかったら、準決勝や決勝はもっと苦しい試合になっていただろう。このように、今年の本学はもし誰かが負傷などで試合に出れなくなっても、他の選手が頑張ることで、チーム全体のバランスが崩れるのを最小限にとどめることができていた。これは、1ヵ月半に渡る長丁場である秋季リーグ戦において、もしレギュラーの選手が試合に出れなくなっても、極端な戦力低下を心配する必要がなくなったという点において、本学にとって非常に重要な成果となるはずだ。
(写真=準決勝と決勝の勝利に貢献した趙(右))

 また、各選手に対するインタビューからも、チームが1つにまとまりつつあることを感じることができた。FWの主将・下和田(経4)からMFの田中(観4)、DFの大石(経2)や島崎まで、誰もがチームや自分自身の現在の状態や課題をしっかりと把握しており、これからどうすれば良いのかもわかっている。これだけチーム全体の考えが統一されているのは、日々の練習に対して集中を切らさずに取り組み続け、試合で得た経験を確実に積み上げていかなければできないこと。新しいコーチの指導のもと、本学は本当に良い方向へ進みつつあるようだ。


 優勝の記念に集合写真を撮った後で、大石に話を聞いた。本学にとって8年ぶりのタイトルであるだけに嬉しそうだったが、彼は「自身にはなったが、過信にはならないようにしたい。これがスタート」と、すでにその目を秋に向けている。本学にとって最大の目標である東京都リーグ1部への昇格を果たすためには、秋季リーグ戦で優勝か準優勝しなければならないからだ。しかし、今回の対校戦で1部の専修大や帝京大、國学院大などと戦って勝つことが出来たのは、本学の選手たちにとって素晴らしい経験となり、自信を持つことが出来たはず。9月2日の秋季リーグ戦開幕が、今から楽しみだ。
(写真=春季対校戦を制した本学イレブン。秋のさらなる躍進に期待したい。)

(五十嵐)