硬式野球部

慶大戦インタビュー抜粋

 慶大戦でようやく勝ち点を挙げることのできた本学。劇的なサヨナラ勝ちを収めた5月6日、わたしたちは春季リーグ戦初めてのインタビューをすることができた。その日のインタビューと勝ち点を挙げた5月8日の試合後の監督、選手の声(抜粋)を掲載したいと思う。

5月6日 慶大3回戦 立大VS慶大 3─2

<齋藤監督>

─今日は劇的な逆転サヨナラ勝ちでしたが…。
やっと勝てたよ。だけど劇的な勝ち方というのはつまり「苦戦」したということだから、(オーダーを含め)もう一度考えないと…。
─多田野投手(観4)の調子の方は?
楽に投げられてはいるが、ミスをした球を打たれている。特にスライダーに失投が多い。
─四番に入っていた多幡選手(経2)を一番に起用したのは?
全く点が取れないので、とにかく打てる人にたくさん(打席が)回ってくるようにした。

<上重主将(コ4)>

─最終回のあのヒットが逆転サヨナラ本塁打を呼び込んだと思います。
そう言ってもらえるとうれしいです。多田野が頑張っていたので(なんとしても)打ちたかったんです。あのヒットはみんなの意地が乗り移ったヒットです。本当に勝ててよかった! でも実は打球がどこに飛んで行ったのかわからなかったんですよ。
─リーグ前のインタビューでは肩の方は問題ないとおっしゃっていましたが…。
肩は平気ですが、今投げたらみんなに迷惑が掛かります。小林弘(経4)も調子がいいので。
─明日への意気込みは?
チームにまとまりが出てきたんで、最後まであきらめずに、なんとしても勝ち点を取りにいきます。

<松倉良内野手(経4)>

─サヨナラ本塁打を打った感想は?
打ってすぐは「信じられない」という気持ちでした。生まれて初めてです。
─慶大エース・長田の調子の方はどうだったんでしょうか?
1戦目にやってみて今までの長田のイメージとは違ったんです。そんなに良い調子だとは思わなかったし、自分の調子自体が上向きだったこともあって、始めから「いけるかな」という感じはありました。
─四番に入ったことに関しては?
特にモチベーションに変わりはなかったです。
─監督から何かアドバイスとかはされていたんですか?
細かいアドバイスは受けてません。バットの角度やスイングを見てもらったくらいです。
─今までなかなか苦しい試合が続いていましたが…。
先週が空き週だったので、うまく気持ちの切り替えができたと思います。
─今日も七回に慶大に勝ち越された時、嫌なムードになったりはしませんでしたか?
まだまだいけるという感じでした。
─明日に向けての抱負を。
チーム一丸となって勝ち点を取りにいきます!劇的な勝利もいいけれど、もっと早い回に点を取ってピッチャーを楽にしてあげたいです。

<多田野投手(観4)>

─初回から点を取られてしまい、多田野投手らしくない感じでしたが…。
いやむしろ自分らしいんじゃないですか?でも三回からは硬さもとれ、調子よく投げれました。
─七回に田中大に本塁打を打たれてしまいましたが…。
フォークが甘く入ってしまいました。でもあそこまで飛ばされるとは…。
─二番手の三村投手(観2)についてはどう思われますか?
よく頑張ったと思います。
─残念ながら(多田野投手に)勝ち星はつかなかったんですが…。
チームが勝ったのでそれでいいです。
─松倉選手の逆転サヨナラ本塁打については?
みんな(あの場面で松倉が打ってくれるのを)信じてました。チームの調子は上向きなので、次の試合もまた頑張ります。

<三村投手(観4)>

─リーグ戦初勝利ですね。おめでとうございます。
はい、ありがとうございます。
─今のお気持ちは?
うれしいです。
─今日は何回ごろから(監督に)「行く」と言われていたんですか?
「いつ」というのは特別になかったんですけど、ずっと二番手で行くと言われてました。
─じゃあいつでもいける準備は…?
はい、出来てました。
─マウンドに立ってすぐの相手がクリーンアップの一角、三番・池辺だったんですが…。
新人戦の時に対戦した相手ですし、そのとき打ち取ってるんでまったく気にならなかったです。
─今日は暴投が2つありましたが、あれは何の球だったんですか?
スライダーです。引っかかってしまいました。
─監督が「明日は総力戦だ」とおっしゃっていました。登板の機会があるかと思いますが。
いつ自分の出番が来ても平気なように頑張ります。

5月8日 慶大4回戦 立大VS慶大 5─3

<齋藤監督>

─まずは勝ち点1です。おめでとうございます。
ありがとう。
─今日は一回、二回で大きくリードしましたね。
相手のミスもあったからね。だけど打線が良くつながった。
─やはり、四年生の和田隼(コ4)、松倉良両選手の活躍は大きいですね。
そりゃあいつらが打ってくれないと。打てば楽になる。
─今日は上重主将を五番に起用しましたが…。
打たなくては始まらないから今日は攻撃型オーダーにした。交代は大量得点が入ったから。やはり上重は(慣れない分守備に)不安があるからすぐ守備固めに入った。
─多田野投手で行くことは昨日から決まってましたか?
もちろん、勝たなきゃいけないからね。そこは多田野も分かってくれているから。
─昨日の雨は恵みの雨となりましたか?
いや、勢いのあるうちにやりたかった。
─今日の多田野投手は珍しく四回に集中打を浴びましたが、監督はマウンドに行かれなかったですね。
そりゃエースだもの。行く必要はないでしょう。打たれてしまったのは単調なピッチングのため。連投からくる疲れからだろう。
─今日は多田野投手を完投させるつもりでしたか?
そのつもりだった。ブルペンで小林弘、三村が準備していたのは、アクシデントがあったらいつでも投げられるようにということだった。
─次の試合も多幡選手が一番に入りますか?
そうなるね。他が打てないからね。
─試合間隔が短いですが、影響はありませんか?
それほどないと思う。むしろ勢いのあるうちに続けてやりたいくらい。
─次は15季勝ち点を挙げていない法政との対戦ですが…。
そうだね。なんとか勝ちたい。

<上重主将>

─勝ち点おめでとうございます。
ありがとうございます。
─今のお気持ちは?
ほっとしました。
─序盤に相手のエラーもあって大量リードしたことについては?
本当はガンガン打ちまくるのが良かったです。まあ、(どんな形であれ)3点は3点ということで良しとします。
─昨日の雨はどうでしたか?
本当は勢いそのままでやりたかったのですが、雨をプラスに考えていこうとしました。
─今日は五番・ライトでスタメンでしたが、久しぶりの外野での出場はどうでしたか?
あっという間でした。とにかくチームが勝って良かったです。
─次は法大戦ですが…。
一戦一戦を大事に頑張ります。(勝ち点1という)苦しい状況は変わりませんが、みんなで力を合わせれば、法大に勝てると思います。

<多田野投手>

─今日は140球投げられましたが、ひじの方は?
肩やひじはなんともないです。
─今日の試合を振りかえってどうでしたか?
思ったより楽に投げられました。
─昨日の雨で休めたという感じですか?
連投でも1日空いても肩やひじの調子にはそれほど変わりはないです。むしろ1日空いてサヨナラ勝ちの良いムードが切れるのがいやだなと思ってました。とりあえず勝ち点が取れてよかったです。
─今日の先発はいつ監督から言われたんですか?
6日の試合が終わってすぐです。
─今までなかなか打線の援護のない試合が続きましたが、リードがあるのはやはり投げやすいのですか?
(リードがあると)気持ちに余裕は持てますが、5─0という状態で投げることに違和感がありました。四回に打たれてしまったのは少し気が抜けてしまったからです。
─すぐまた法政戦ですが…。
際どい日程ですが、疲れたなんて言ってられないです。ずっと法政から勝ち点が取れてないですが、絶対に勝ち点を取りに行きます。
(インタビュー構成:久野)