水泳部

辰巳が揺れた3日間
〜Pert1〜

 2002年夏、水泳部が「1部残留」という偉業を成し遂げた。
 8月2日〜4日の3日間、東京辰巳国際水泳場に轟いた学生たちの歓声。選手たちの意地とプライドが場内をさらに熱く、熱くさせていた。

 関カレは1部校のためにある――。少なからずそう感じさせる雰囲気が辰巳には、あった。2部以下を引き離すレベルの高さ。それに加えて応援合戦の激しさも圧巻だった。
 最も盛り上がりを見せたのが1部の決勝レース。選手入場時に轟音を立てて勇ましい音楽が場中に響き渡る。中でも福田(経2・自由形)のレース入場曲は、『ルパン3世のテーマ』だった。自身のテーマソングだと自負する彼は試合後興奮気味に振り返った。「あれで気分が乗ってきました!本当に感謝です」。そして、誇らしげにガッツポーズを見せる者あり、応援席に手を振る者あり、と予選を勝ち抜いた9人の泳者がスタ ート地点に向かう。選手紹介のアナウンスが流れ、各選手がスタート位置につくと場内に訪れる一瞬の静寂――。スタートの合図とともに再開した、一層激しい声援が選手たちに向けられる。
 
 本学から決勝レースに出場できた男子選手は、堺(法4・背泳ぎ)、清水(法2・背泳ぎ)に福田の3人。ついにその場に立つことを許された、本学の実力者たちの姿は堂々たるものだった。それぞれが1部の雰囲気を楽しみ、ベストの泳ぎを繰り広げた。

 今年、本学はリレーの入場時に揃いのガウンを着用していた。紫のガウンに白い縁取りがなされ、背中には「RIKKYO」の文字が輝く。このように、1部校としての気合いが随所に見られた大会だった。1部で戦うことの難しさも然ることながら、同様に楽しさを存分に感じていた部員たち。
 結果としては、1部7位。見事に1部残留を決めた。部員一丸となって戦い抜いた彼らの笑顔が光る(写真)。

 しかし、これは決して簡単なことではなかった。歴史のある競技は世界的にレベルが高い。その中で結果を出していくための練習量は並大抵ではない。「一人一人がやるべきことをやった。『1部に残りたい』という気持ちが結果につながった」と安堵の表情を浮かべる監督・コーチ陣。 9月にはインカレも控えている。36年ぶりに団体出場が叶うインカレで、本学水泳部はまた一つ偉大な歴史を刻んでいくだろう。
                                                       
(水上)