水泳部

辰巳が揺れた3日間
〜Pert2〜


<写真=力強い泳ぎを見せた関>
  
 男子が「1部残留」をかけた戦いを見せる中、今年の関カレでは、女子選手陣からも目が離せなかった。「陣」といっても本学水泳部女子はたった4人。今年3月、4年生の松丸(自由形)に3年生の関(自由形)の戦線復帰と1年生長谷川(背泳ぎ)、石川(自由形、バタフライ)が加わり、女子としては近年では多い4人になった。これはリレーに出場するのに絶対に必要な人数でもある。

 4人の選手。そこから芽生えてきたのは「チーム」としての意識であった。近年、女子部員はその数に満たなかったため、リレーに出場することもなく、男子の中の一部、という感がどうしても強かった。しかし、リレーに出場できるようになったことで、彼女たちに一体感が生まれ、真にひとつの「チーム」になった。「今まではずっと個人戦しか出られなかったけれど、リレーに出ることができて本当に嬉しい。みんなでやっていこう、頑張ろうと思える」と松丸が3月に語った言葉がこれを如実に表している。

 そして迎えた関カレ。2部に所属する女子は個人戦でも奮闘。関、長谷川、石川がそれぞれ決勝に進出し、特に関、石川は3位以内に入賞するなど、大健闘を見せた。また、注目のリレーでは、結果は振るわなかったものの、全種目のリレーでベストを更新。「チーム」として初めて臨んだ大きな大会で、今までで一番の泳ぎを見せた。「リレーでは、お互いを信じて頑張った。初めて1部を意識できた」と試合後、喜びの表情を見せた関。「チーム」に共通するもの、それは楽しんで水泳をやる中にも、常に目標を高く定めるその強さ。志の高さは、また今後、速さと比例していくに違いない。

 この大会で「今まで生きてきた中で、水泳部にいたときが一番楽しかった!」と語った4年生の松丸が引退。そのため、この4人のメンバーでの「チーム」は終焉を迎えることになる。しかし、一度「チーム」として学んだことは計り知れな
い。これをばねに彼女たちは今後ますます成長を遂げていくだろう。

 もっと速く、速く。互いを信じ、自分を信じ、選手たちは今日もまた、泳ぎ続ける。
                                                       
(塙)