そして迎えた、ノーサイド

そして迎えた、ノーサイド







その笛の音が鳴り響いた時、会場は思いがけぬ程、静まり返ったように思えた。
80分を全力で走りぬいた選手たちが一瞬、その動きを止めたから。

しかし次の瞬間、濃紺の戦士たちは天を仰ぎ、声にならぬ声で吼えた。

そして迎える、歓喜の時――。


秩父宮に立教の部歌が響いた。
     

「うち(立教)が勝つことは、決まっている」。

それが仲間同士で繰り返してきた、彼らの合言葉だったと言う。
驕りでも強がりでもなく、練習に裏打ちされた自信による言葉。
それでも祈るような気持ちもあったのだろう。
彼らの笑顔、そして涙がそれを物語っていた。

良きコーチ陣、マネジャー、スタッフたちの協力を得て一体となり、挑み続けた今季。
彼らが何より求めていたのは「結果」だった。

ささやかかも知れない。
しかし、本学にとっては大きな、大きな一歩。
立教、対抗戦Aグループ初勝利。



 

勝敗表はこちら
                      
明日、12月11日。本学はBグループ2位の学習院大との入れ替え戦を予定している。
青学大戦勝利の意味を失わないためにも、負けるわけにはいかない。
4年生は自らのけじめのため、そして後輩に来季への夢を託すべくグラウンドに立つ。
掛川組で闘う最後の立教ラグビー。
試合後にはもう一度、彼らの笑顔が見たい。


                                                       (2004・12・10 小林)

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