そして迎えた、ノーサイド
3 | そして迎えた、ノーサイド |
その笛の音が鳴り響いた時、会場は思いがけぬ程、静まり返ったように思えた。
80分を全力で走りぬいた選手たちが一瞬、その動きを止めたから。
しかし次の瞬間、濃紺の戦士たちは天を仰ぎ、声にならぬ声で吼えた。
そして迎える、歓喜の時――。
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秩父宮に立教の部歌が響いた。 |
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「うち(立教)が勝つことは、決まっている」。 それが仲間同士で繰り返してきた、彼らの合言葉だったと言う。 驕りでも強がりでもなく、練習に裏打ちされた自信による言葉。 それでも祈るような気持ちもあったのだろう。 彼らの笑顔、そして涙がそれを物語っていた。 良きコーチ陣、マネジャー、スタッフたちの協力を得て一体となり、挑み続けた今季。 彼らが何より求めていたのは「結果」だった。 ささやかかも知れない。 しかし、本学にとっては大きな、大きな一歩。 立教、対抗戦Aグループ初勝利。
(2004・12・10 小林) 戻る |