準硬式野球部
〜球場への招き〜

みなさんは準硬式野球をご存知だろうか? 名前くらいは聞いたことある人も多いかもしれない。聞いたことがなくても字を見ればどういう競技かはある程度想像はつくだろう。本学体育会にも準硬式野球部がある。そして彼らは今、東京六大学秋季リーグ戦において優勝へ着実に近づいている。

 長らく頂点から遠ざかってきた。しかし、最近のシーズンは優勝争いに絡んでいる。今春は最終週の敵地での対法大ニ連戦で勝ち点さえ挙げられれば優勝というところまでこぎつけた。だが、主将・猿田(法4)が「決まっていないのに夢を見てしまっていた」と表現するようにまさかの連敗。混戦したリーグ戦であったため結果は4位。3位以内というカップ戦の出場要件も失った。

 部員数は選手24人、マネジャー6人と多くない。練習場は埼玉県富士見市の荒川土手沿いの田園地帯にある立教大学富士見グラウンド。純粋に野球に打ち込む部員たち。彼らの中には厳しい浪人時代を経て入学してきた者たちも少なくない。それでも甲子園経験者やいわゆるスポーツ推薦のたぐいで入学したメンバーがずらりと並ぶ強豪校と互角以上の戦いをしてきた。

 試合は週末行われている。それでも試合会場に足を運ぶのは部のOBやOGの方々、応援団、そして我々くらいだ。観客はせいぜい20人〜30人といったところ。神宮球場のような華やかな応援もない。そんな静かな球場だからこそ伝わってくるものがある。彼らの「勝ちたいんだ」という心の叫びだ。猿田の「今季も当然、優勝を目指す」という言葉は部員全員の言葉でもある。ある選手は試合前のシートノック中に頚椎(けいつい)にボールが直撃して、意識が遠のいてしまった。一刻も早く専門医に診てもらうべき状況のはずだ。しかし、彼は意識が朦朧(もうろう)とする中、チームの勝利を見届けるまで病院に向かわなかった。

レギュラーも控えも関係ない。ベンチからは魂のこもった声が聴こえてくる。気の抜けたプレーをすれば味方選手にも強烈な激励が飛ぶ。声だけでなくプレーでもそれは同じである。際どいタイミングなら躊躇(ちゅうちょ)なくヘッドスライディングを試みる。最後まで諦めない。St.Paulの名を背負い彼らは勝利のために全力で闘う。

 私からこれをここまで読んでいただいた全ての方々にひとつお誘いがある――。

 ぜひ最大の山場である今週末の対法大戦と優勝が懸かる対明大戦に球場まで足を運んでいただけたらと思う。球場は都心から決して近くはない。だが、部員たちの勝ちたいという想いを感じてほしい。そして彼らを後押ししてほしい。部員たちは大学入学以来大勢の観客の中で試合をする機会に恵まれていない。他大との定期戦において一度、応援団がブラスバンド演奏付きで応援に駆けつけたことがある。ある選手は感動とうれしさのあまり涙したという。白熱のリーグ戦終盤、球場に来て、彼らを最高の環境でプレーさせてほしい。声援を送り、彼らに勇気を与えてほしい。あなたの声援には力がある。
 
   <試合日程>


 第6週 対法大戦 
10月8日(土)13:00〜 八王子市民球場   
                    
10月9日(日)10:00〜 法政大学多摩グラウンド       

 第7週 対明大戦
10月15日(土)13:00〜 法政大学多摩グラウンド

10月16日(日)13:00〜 早大東伏見グラウンド

<入場料>
 無料

<球場案内>
 八王子市民球場 JR中央線西八王子駅、京王高尾線山田駅より下車徒歩10分 JR中央線八王子駅北口より京王バス西八王子駅南口または法政大学行きで、富士森公園または野球場前下車

 法政大学多摩グラウンド JR中央線西八王子駅または京王線めじろ台駅より 京王バス法政大学行きにて法政大学にて下車

 早大東伏見グラウンド  西武新宿線東伏見駅より徒歩5分

 雨天中止の場合は速報掲示板にてお知らせ致します。
         
 また本学準硬式野球部をもっと知りたい方立教大学準硬式野球部公式ホームページまで
                

                                   (2005年10月7日・古矢)


 








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