サッカー部
〜春に立つ舞台〜

 12月23日、東京都リーグの再編成から本学サッカー部の1部昇格が確定した。この舞台にたどり着くまで、思えば長かったのか短かったのか…。ここ数年、ずっと1部昇格を目指してリーグ戦に臨んできた。最初から負けるムードの試合なんてひとつもなかった。選手はいつだって勝利のためにピッチを走り続けた。しかし、あと一歩のところで1部への切符はふわりと秋空に消えた。その影には結果が残せず引退試合に涙した選手、怪我でチームの試合を見守る選手もいた。2005年、本学サッカー部にとって前進の年だった。前主将・北川が掲げた「破壊」のスローガンのもと、春季1部2部対抗戦では準優勝、明立戦は関東リーグに所属する明大を相手に善戦もしてきている。着々と力は蓄えられていく。

 今、思いは一部へと繋がった。
 
 「現段階で降格のナンバーワン候補です」と新主将の小宮山(文3)は苦笑を含んだ笑みを浮かべた。そして次の一言が続く。「関東リーグに行きますよ、来年」
また1部リーグの最下位から関東リーグへの道のりが始まる。チャレンジャーはただ上を向くのみ。だが相手も関東リーグを目指す者同士、もちろん険しい道のりになることは避けられない。チームの雰囲気が悪くなったとき、どう良くしていけるかがチーム全員の心に秘める課題だ。
 小宮山にこれからキャプテンとしてどう在りたいかを聞いてみた。「自分、あんまりガンガン引っ張れるようなタイプではないので。一番後ろからみんなのケツ叩ければいいかな。GKだし(笑)」本学サッカー部はこれからまた大きな壁を越えようとする。その壁と戦うとき、キャプテンはその先頭にはいない。先頭は選手。最後尾からチームを支えるようにキャプテン・小宮山が構える。
 長い冬を越えれば、やがて春が訪れ、関東予選が始まる。本学サッカー部は新たな目標に花咲かす春を今は待つ――。
 

 

(2006年1月26日・黒田)







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