自転車競技部
〜栄光への疾走〜

 爽やかな天気の中、本学の選手たちは風を切っていった。昨年11月20日、花月園競輪場において行われた第19回東京六大学対抗自転車競技大会。インカレでも上位に名を連ねる強豪校が揃う中、本学期待の選手、山本(社1)が男子スプリントにおいて3位入賞という快挙を成し遂げた。

 各校2名ずつ、計12名の選手が出場した予選。山本はこのレースを総合2位のタイムで通過すると、1/4決勝でも快勝し、事実上の準決勝である1/2決勝へと駒を進めた。しかし、同じく上位に進出したのは強者ばかり。先に2本勝ったほうが勝者となるこのレースで、粘りを見せた山本だったが、惜しくも敗退し3〜4位決定戦へ臨むこととなった。

 迎えた決定戦。実力はほぼ互角である法大・福山との1本目、レースが始まると同時に熱き火花が散った。しかし「相手が速いとはあまり感じなかった」と山本が語るように、ラスト勝負を制して3位へと一歩近づく。勝負の2本目、これを制すれば3位が確定するだけに気合いが入る。山本は「インサイドが嫌いなので相手を先に出そう」という作戦で挑むが、相手も様子をうかがってくる。互いに駆け引きを見せていたが、勝負を仕掛けた相手に山本の反応が一瞬遅れ、相手との距離が広がってしまう。万事休すかと思いきや、そこで冷静な走りを見せ、相手に食い付いていった。そして、先にコーナーを抜けたのは山本だった。そのまま逃げ切り、3位というゴールへとフィニッシュしていった。山本は「スプリントで勝ったことがなかったので、それは素直に嬉しい」と語った。山本は男子1`bタイムトライアルにおいても7位に入賞し、力の強さを見せつけた。

 また、本学は他の種目でも結果を残した。男子10`bポイントレースにおいて、新主将・木村(社3)が8位入賞を果たしたほか、オープンレースながら條野(じょうの=文2)、大橋(法1)がそれぞれエリミネーション、10`bポイントレースで4位となるなど、チーム全体の底上げが見られた。

 山本は「今回の3位という結果が、インカレに向けての自信につながった」と将来を見据えている。また、4月15日に花月園競輪場にて行われたトラック記録会で立大新記録を出すなど、山本の勢いは止まるところを知らない。インカレ本番はまだ先だが、5月13、14日に東日本学生選手権が控えている。山本をはじめ、今年度の自転車競技部は何かやってくれるに違いない。目の前に広がる栄光に向けて、彼らは走り出した。

()内は旧学年
 

 

(2006年5月10日・桜井)







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