合気道部
〜学生の祭典『Yes,we can!』〜

 「合気道」と聞いて、みなさんはどのような武道なのか想像できるだろうか。「合気道」という言葉を耳にすることはあっても、なかなか実態を掴みきれないのが現実だと思う。本学合気道部は「日本学生合気道連盟」に加盟している。「日本学生合気道連盟」は、数ある合気道の流派の中でも、特に「試合のある合気道」として際立った存在である、「武田流中村派合気道」を修錬している学生会連盟組織である。武田流武技として修練されている武道の1つに合気道があり、現在まで伝えられてきた。合気道には、当て技(当て身の技)、腕技(腕関節技)、足技(足を用いる技)、立ち決め技(立った状態で決める技)、抑え決め技(抑えた状態で決める技)、寝固め技(寝た状態で決める技)、持ち廻し技(手や足を持って投げる)等がある。部員は日々の稽古でこれらの技を磨き、その成果を試合で披露するのだ。
 

11月9日、本学新座キャンパス体育館にて第27回日本学生合気道新人戦が行われた。この大会は、年に3回ある大会のうちの1つ。1年生にとっては最初の試合だ。AIKI 1.JPG - 112,645BYTES試合形式は、捕技乱取試合(相手の攻撃に対し正確に、投げ、倒し、最終的に押さえを決める形を交代して行い、優劣を競う)と、それを簡略化した組手乱取試合。また、綜合乱取試合(時間内で打ち・投げ・抑え・固め技を使い一本先取で勝利)と、それを簡略化した打込乱取試合の計4部門で行われた。試合はトーナメント方式で争われ、捕技乱取試合の部で下村(理2)が準優勝、原田(理2)が3位に入る。結果は残したものの、試合後に下村は「結果には不満。優勝したかった。来年の学生選手権では、(先生や先輩に)教えてもらったことを全て出しきりたい」と、現状には満足せず、飽くなき向上心を口にした。また、片平(法1)は初の試合で、組手乱取試合、打込乱取試合の両部門で3回戦進出の健闘。今後につながる結果を残した。
 

今大会は試合に慣れていない選手が多く出るということで、試合における礼儀作法や進行の仕方を学ぶという意味も込められていた。試合中審判の先生方は、手取り足取り丁寧な指導を行い、選手たちを支援。また試合後には、自分の技について審判の先生方に質問をしたり、講評を受けたりする機会も持たれた。AIKI 2.JPG - 96,616BYTES新人戦らしく、特に試合経験の少ない1年生にとっては良い機会になったのではないか。また、大会の運営には本学の3・4年生も携わり、場内アナウンスや招集の係を務め、下級生たちや他校の選手をバックアップしていた。所属団体の枠を超え、1つとなって選手たちの競技力向上を支援している。その様子は実に温かい。
本学主将の平木(文3)は「みんな普段の練習の成果が出てくれて嬉しい」と、後輩の健闘を喜んだ。新人戦に出場した選手が、学生選手権、さらには全日本選手権と、上のレベルに場を移し、結果を残してくれることを期待したい。今大会を次へのステップとし、日々の稽古で鍛錬を重ねていく、彼ら・彼女らの成長が楽しみだ。

                               

(2008年11月19日・伊藤(聖))