バレーボール部のキセキ


本学新座キャンパス体育館にて行われた部員同士での紅白戦。監督やマネージャーも参加し、アットホームな雰囲気で試合が繰り広げられた。4年生はもうこのメンバーでプレーすることはない。彼らが入部した時は8部だったバレーボール部が今や3部。破竹の勢いで昇格を果たすことができたのは、最高の同期、最高の後輩がいたから――。

〜出会い〜
「いろんな人と出会えた。これが一番大きい」。枡(営4)はこれまでの活動をかみしめるように言った。「後輩に恵まれた」とチームのムードメーカー・蕪木(コ4)は話す。時には衝突することもあったと新妻(済4)は言う。彼はそんな時にもキャプテンとしてチームをまとめ上げた。
「最高の仲間ができた」と声をそろえて言うように、苦楽を共にする仲間との出会いが彼らにとって最大の力になったのかもしれない。

〜変化〜
「自分で守っていた殻を壊せた」、「諦めない気持ちを持てるようになった」。山崎(コ4)と万田(コ4)は入部してから自分が変わったと話す。この一人一人の小さな変化が3部昇格を実現するチーム力となった。

〜成長〜
「山あり谷ありだったけど、成長できてよかった」と、榊原(営4)は決して平坦な道のりではなかった4年間を振り返る。
「大人になれた」(新妻)。技術だけではなく精神的な成長を遂げた。バレーボールは単なる技術よりも大切なものを与えてくれた。

〜エール〜
新妻にチームを一言で表してもらうと"自由"という答えが返ってきた。個性豊かなメンバーが一つになって勝つことに貪欲(どんよく)でいてほしいという。花澤(営4)は「思ったことを口に出して伝えてほしい」と、これからの部にとって課題となるべきことを語った。
後輩たちはそれぞれ先輩の想いを胸に、新体制での活動がスタートする。

紅白戦が終わり、4年生たちの表情は達成感で満ちている。そこにはどこか寂しさがあった。これからはそれぞれ別の道へ進む彼ら。いつものように荷物を片付け、慣れ親しんだ体育館を後にした。確かな軌跡を残して。
(2010年3月24日・谷口詩織)





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