立教バスケの祭典『S.P.B.F』!

はためく立教大学の校旗

2010年4月24日、東京の代々木第二体育館には新シーズンの到来を告げる活気あふれる戦いが繰り広げられていた。立教バスケットボール・フェスティバル。通称S.P.B.F。今年で30回目を迎えるこの大会は、立教大学、そして各付属校の男女バスケットボール部が一堂に集い、それぞれの新シーズンの結果を占うべく互いに競い合う大会である。本学からはバスケットボール部と女子バスケットボール部が出場し、それぞれ強豪たちと手を合わせることになった。

当日のスケジュール

パスを受けシュートを放つ吉松
先に試合を行ったのは女子バスケットボール部。女子は同じ2部に所属する日本大学と対戦。試合は前半からインサイド中心の攻めをみせる日本大学に徐々に点差を離されてしまう。本学はオフェンスにあまり動きがなく、アウトサイドのシュート一辺倒になる。そのアウトサイドのシュートもなかなか決めることができず、流れをつかめないまま25−34で前半を折り返す。
しかし、後半に入ると徐々に本学のオフェンスのかたちが決まり、吉松(文3)を中心に得点を積み重ねていく。徐々に点差を詰め3クォーター(以下Q)半ばに同点にすると、そこから一進一退の攻防となった。そのままゲームは進み、試合時間残り25秒で1点差本学ボールという場面までもっていくことができたがあと1本を決めることができずに接戦をものにできなかった。
「後半はオフェンスがうまくいった。最初から自分たちのかたちを出していけるようにしたい」と試合後に語った吉松(文3)。課題は残ったが、アスリート選抜入試で入部した1年生も2名の選手が出場するなど5月に迫るリーグ戦につながるゲームとなった。





優秀選手の表彰。未来の立教を背負うのは彼かもしれない…
間には立教中学や立教高校の試合が行われた。それぞれ池袋と新座に分かれ、互いに一歩も譲らない激しい攻防戦が繰り広げられた。



実業団の選手たち。手ごわそうです
そして、この祭りの"トリ"として登場したのは、今年から2部で戦うことになった本学バスケットボール部。男子チームは、対戦相手に三井住友銀行という実業団チームを迎え、厳しい戦いが続くだろう今シーズンの前哨戦とも言うべき試合を行うことになった。
スターティングメンバーは宇野(営4)、熊谷(営3)、荒井(営3)、小宮山(済2)、中島(済1)の5人。1Pはキャプテンの宇野を中心に実業団相手に引けを取らない戦いを見せる。2Pに入っても序盤は本学ペース。しかし、試合が進むにつれようやくエンジンがかかり始めたのか、相手も強力なセンターを中心に徐々に攻勢をかけてくる。
主将・宇野の切れ味鋭いドリブル
2P終盤、荒井が連続スリーポイントを決めどうにか1点リードで前半を終えるものの、徐々に激しさを増す三井住友銀行の攻めにおされ始めていた。
迎えた後半、相手の厳しいディフェンスの前に本学は足が止まり始め、次第にパスが回らなくなる。強引なカットインからどうにか得点を奪うも、その間に2倍3倍の加点を許してしまう。再三訪れるフリースローのチャンスもほとんどモノにできず、気づけば点差は『21』。4Pに入っても流れを変えることができず、70−103という大差で試合を終えることになった。
実業団相手に苦しい展開を強いられた今回の試合。試合後、キャプテンの宇野は「相手のセンターが力強く、リバウンドも奪えなかった。全体的に足が止まっていて良くなかった」と課題を口にした。しかし、これから戦うことになる2部については「不安は全く無いですね」と晴れやかな笑顔を見せた。昨年、長い戦いの末、2部昇格を果たした本学。一見厳しいことが予想される2部での戦いは、不安を感じるに違いないように思える。しかし、2部という舞台は『厳しい戦いが待ち受ける場所』という以前に、『念願の場所』なのだ。「自分は今年が学生最後。2部で一番楽しそうにプレーしているチームにしたいですね」(宇野)。そんな夢の舞台に、不安や恐れなどは似合わないのかもしれない。

最後は実業団と一緒に集合写真


男女ともに、勝って気持ちよく新シーズンのスタートを切ることは叶わなかったが、1年生を含め、様々な戦力を試すことができた。また、本格的なリーグ戦が始まる前に課題が判明したことはプラスに違いないだろう。浮かび上がった課題をどう修正し、どんなチームへと成長させるのか。そして、シーズンの終わりをどんな表情で迎えることになるのか。今年一年、彼らの活躍から目が離せない。
(2010年5月5日・北尾泰樹・中村賢太)





Copyright (C) 「立教スポーツ」編集部, All Rights Reserved.