春季リーグ戦2011
―大塚監督インタビュー―
平成23年度東京六大学野球春季リーグ戦が閉幕し、はや1カ月が経とうとしている。今回から5日間連続企画として、春季リーグ戦を振り返っていきたい。監督のインタビューを始め、ベストナインに輝いた4選手に焦点を当てる。
第1回となる今回は大塚監督に春季リーグ戦を振り返ってもらった。
――リーグ戦に入るにあたり地震の影響はありましたか。
心配はしていたけど、キャンプ前に社会人とゲームを出来ていたので、結果的にはさほどなかったね。
――慶大戦での敗戦後、明大戦までにどうチームを立て直しましたか。
逆転・サヨナラと負け方が悪かったね。選手の落ち込みも相当あった。まずは気持ちの統一。勝ち点は取れなかったが、1勝はできたと。昨春、秋と連敗スタート。1勝出来たではないか、優勝はまだあるぞと言い聞かせた。同時に優勝の喜びは相当なもの、とイメージさせました。
――第三戦での勝利の要因は何だと思いますか。
小室の安定です。明大三回戦は小室が頑張った。
――小室(済3)投手はいかがでしたか。
昨秋終盤、リタイアして悔しさを味わっていた。そこから小室は変わったと思う。秋以降苦しいトレーニングでもあと一歩をしっかりやった。チェンジアップも昨春から練習をしていた。アドバイスをしながら今季は遊べるまでになりましたね。練習に対する取り組み方は誰もが認めているね。
――岡崎(コ4)主将の怪我の影響はいかがでしたか。
投打において柱が抜けたので正直頭が痛かった。選手層の薄さを露呈してしまった。
――「慶大戦があったからこそ今がある」と選手たちは口にしますが、その点に関してはどうお考えですか。
慶大二・三回戦、明大一回戦敗れ選手間でミーティングし、団結した。明大戦で勝ち点を落としていればズルズルいっていたと思う。ポイントは明大戦でした。
――下位打線についてはいかがですか。
前田隆(コ3)はオープン戦ではまずまずだったが、成績が出なかったので我如古(営1)を使い促した。大林(コ4)は潜在能力が高い。体も絞れてスイングにもキレが出ていたね。平本(コ2)は疲労困憊。慶大戦での負けが相当あったよね。インサイドワークにかなり神経を使っていたし。
――代打についてはいかがですか。
早稲田の三回戦、舟川(社2)がいい仕事をしたね。法大・東大戦は代打成功率が100%ではないかな。
――守備についてはいかがですか。
全然ダメ。常日頃、選手達に言っているのは、投手が打たれての点は防御率で表される。失策も含め、目に見えない失点もある。一番の原因は防御率と失点の差だと。1試合小室の防御率は1.30だけど失点も含めて平均すると2.30とられている。この1点の重みが出ているね。
――優勝への鍵は何でしょうか。
自力はついている。足りないのは「投手力の層」と「守備力」で、失点をいかに防ぐか。慶大は防御率が低いよね。立大と0.6点違うからね。
――主将としての岡崎選手はいかがでしょうか。
今季、怪我をおして頑張った。部員全員に見せることが出来た。自信になったのではないかな。
――那賀(社4)選手についてはいかがでしたか。
最初見たとき、パワーはあると思った。修正は必要だけど良くなったら凄くなる、とは感じたね。2月位かな。誰が見ても明らか「那賀変わったな」ってね。言うことないね、練習をやった選手が出てくると俺も俺もって奴が出てくる。チームの成功事例、見本だね。
――ありがとうございました。
「自力はついてきている」と監督が話すように、99年秋以来の優勝を視界に捉えている。夏(キャンプ)・秋(オープン戦)と進化をし、秋季リーグ戦での優勝を目指す。
◆春季リーグ戦2011◆ |
7月3日(日) |
第1回:大塚監督 |
7月4日(月) |
第2回:岡崎啓介選手 |
7月5日(火) |
第3回:那賀裕司選手 |
7月6日(水) |
第4回:松本幸一郎選手 |
7月7日(木) |
第5回:小室正人選手 |