野球部

秋季リーグ戦2011 ―早大戦展望―



  初戦の東大に快勝し、幸先のよいスタートを切った立大。次なる相手は早大だ。
主将としての底力が注目される土生


  早大といえば、やはり昨年の斎藤・福井・大石のドラフト1位トリオが印象的だろう。50年ぶりとなる早慶による優勝決定戦を戦い抜き、見事王者の座を勝ち取ったことは記憶にも新しい。しかし栄光はそう長くは続かない。代替わりを終えた今、早大は非常に苦しい現状と向き合っている。わずか1シーズンで5位という結果にまで落ち込んでしまったのだ。

  けれども今秋は、4年生にとって最後のリーグ戦。このままでは終われないと意気込み、例年よりもストイックな練習を重ねて"王者復活"を狙う。そんな中で注目したいのが3年生の佐々木(3年=早稲田実)だ。今春は沈黙気味だった打線の中で唯一奮闘し、リーグ全体の打撃成績でも5位という結果を残した。大学日本代表にも選出され、高いレベルの環境で吸収してきたことをどうチームに還元していくのか、期待が高まっている。また、佐々木とは対照的ではあるが、今春は絶不調に悩まされた主将・土生(4年=広陵)と渡邊侑(4年=聖光学院)からも目が離せない。両選手とも昨年は首位打者を獲得した実力者であることから、この2人に火がつけば恐ろしい起爆剤となりそうだ。特に渡邊侑は先日行われた早明3回戦で4打数3安打3打点と復調の兆しを見せており、油断は禁物だ。

期待のルーキー・有原

  一方で投手陣。今秋はエース・大野健(4年=静岡商)を筆頭に、左腕・高梨(1年=川越東)や187cmの長身を誇る有原(1年=広陵)らがマウンドを守る。高梨と有原はどちらも1年生ながら多くの試合に登板し、着実に経験を積んでいる。とはいえまだまだ荒さも目立つ。見逃せないのがリーグ最多である69個もの四死球の数。投手が自滅するような形で失点を許す場面も少なくなく、立大としてはいかにそのスキを突くかがポイントのひとつとなってくるだろう。

   初戦からすでに勝ち点をひとつ落としている早大。優勝争いに食い込むため、眼の色を変えて挑んでくることは想像にたやすい。堅実に勝利を掴み、チームに勢いをつけたい。
(9月21日・井出明日香)


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