バスケットボール部
学生トレーナー師岡浩紀インタビュー


10月23日、関東大学バスケットボールリーグ戦が閉幕した。2カ月にわたるリーグ戦を戦い抜いた選手たちと、彼らを支えたマネジャーやトレーナー。 普段から裏方として働くマネジャーやトレーナーは、選手と比べるとスポットライトを浴びる機会は少ない。特に学生トレーナーが在籍している部はあまり無く、なじみも薄いと言える。 立大バスケットボール部で学生トレーナーを務めているのは、師岡浩紀(済2)ただ1人。なぜトレーナーという立場を選んだのか。どんなところにやりがいを感じるのか。“トレーナー” という仕事について語ってもらった。

―トレーナーの仕事内容は?
  練習前のテーピング、ちょっとしたマッサージなどけが人のケア。あとは、こういうところ頑張ろうとかちょっと話してから練習に入ったりもする。練習中も雰囲気が悪いと止めて集めたり。まだ2年生なので、どこまで効いてるかは分からないけど。

―マネージャーとの仕事の違いは?
  マネージャーは体育館などの施設の利用予約をしたり、部のお金を管理したり、事務の仕事が多い。トレーナーのほうが選手に接触するというか、選手に近い。人数合わせで練習に入ったりもする。

―どうして学生トレーナーに?
  高校時代は立教新座高校のバスケ部で、試合に出場しつつお金の管理などマネージャーのような仕事もやっていた。そこの監督が立教大学のバスケ部のコーチになったので、トレーナーをやらないかと声をかけられて。それで、そういう仕事があるならやってみようと思って始めた。

―では、もともとマッサージやテーピングに興味があったわけではない?
  そういうわけではない。ただ、やるんだったら真面目にやるのが自分の性格だから、部活には入りたいと思っていた。だから、こういう役割を求められたんだったらやろうと思って。でも1年のときはみんながバスケをしてるのを見て、いいな、楽しそうだなと思うこともあった。今はもう思わないけど。

―今は思わないのはどうして?
  先輩や後輩にトレーナーはいないので、今この立場には自分しかいない。だから、実際周りがどう思っているのかは分からないけど、自分がいなくなったら困ることもあるだろうなと思えるようになった。自分の仕事に誇りが持てるようになってきたのかな。

―試合中、交代で出場する選手に、必ずタッチしてなにか声をかけているのは?
  大した事は言ってないです(笑)ここが悪いから頑張れよとか、これをやんなきゃいけないよとか。先輩にはただ単純に頑張ってくださいって言うときもある。リバウンド頑張れとか、今チームがこういうプレーができてないからこうしろとか、後輩にはよく言うかな。緊張してそうだったら、思いっきりやればいいよとか。

―試合中はいつも立っている師岡さん。あれは、座らないと決めている?
  あれは決めてる。立ってるほうがフットワークが利くし、選手が頑張っているので、自分もその分一生懸命仕事したいから。立っていても疲れないし、大した事ではないです(笑)

―トレーナーの仕事できついことは?
  今年は、2年生という下級生ながら選手に注意をする機会が増えてきた。時には先輩に注意することもあるが、やはり言いにくい部分もあるので嫌と言えば嫌。今年はそうしたことのやり始めで、苦しんだかな。

―逆にやりがいは?
  試合でみんなが一生懸命プレーして、試合に勝って喜んでいるのを見たとき、これをサポートしたんだ!と思えること。選手の彼らはプレーする立場で、ある意味こっちは感動を与えられてるというか、魅せられてる立場なのかもしれない。  普段の練習でも、今日頑張った、明日も頑張ろうってなる。でも一番は試合に勝って、こういう頑張った選手たちを支えられた、支えた一員になれたというのが、モチベーションに繋がる。

―最後に、バスケットの魅力を教えてください!
   え、難しいなあ…。でも感覚的に好きな瞬間ならあって、プレーしてても見ていても、いいプレーが出たときには鳥肌が立つ。その瞬間が好き。プレー中なんて体は熱いはずなのに鳥肌が立つ。そういう感覚を味わったとき、バスケットっていいなと思います。


(10月27日・安藤瞳)




Copyright (C) 立教スポーツ編集部, All Rights Reserved.