ボート部 全日本・東日本新人

Vol.1 同期で上った表彰台―立教A男子舵手付きフォア―


  9月に行われたインカレで、4年生は引退。その後、新体制で始動した立大ボート部は、全日本、東日本の2つの新人戦に挑んだ。その中で、両試合表彰台に上ったクルーがある。そのクルーこそ、2年生男子5人全員で構成された立教A・男子舵手付きフォア(M4+)だ。 クルーメンバーはS・河西直紀(法2)、3・井沼陽介(コ2)、2・矢島太基(理2)、B・篠塚亮介(コ2)、C・吉田直気(法2)。チームワーク抜群の同期で漕ぎ切った、2大会を振り返ってみたい。



全日本新人 3位入賞!
  全日本新人戦が行われたのは10月14日〜16日。インカレ終了後に男子はそのとき組んでいたクルーを解体、ここに2年同期男子全員で組んだ、立教A・男子舵手付きフォアが生まれた。予選F組2位、敗者復活戦B組を1位で通過し進んだ準決勝。スタートで東大にリードを取られたが、彼らは冷静だった。1挺身以上離されることなく食らい付き、自分たちの漕ぎを徹底。スパートで東大を突き放し、見事な逆転劇を果たす。「一番理想的で印象深い試合だった」とクルーらは振り返る。決勝では中央大、大阪大についで3位。試合後クルーたちは次に向けて 「東日本は優勝します!」と力強く語った。


COX
  このクルーは「男子舵手付きフォア」。舵手(COX)+漕手4人で艇を進める。2年生男子5人は、全員漕手であり、インカレではそれぞれ分かれて先輩と組んで出場していた。今回舵手付きフォアを組むにあたり、1人は舵手としてレースに出ることとなった。それを決めるための選考レースの結果、吉田に決定。吉田は「なったからにはCOXに集中しようと思った。漕手のときと気持ちは変わらないし、このクルーの一員であることに変わりはない」と、今までとは異なる臨み方にも迷うことはなかった。


東日本新人戦 優勝!!
  全日本新人から1週間で迎えた東日本新人。男子舵手付きフォアは決勝1レースのみで、「このクルーで最後のレース」は、終始立教Aの独壇場。2位に4秒の差をつけ、優勝を勝ち取った。しかし、タイムは満足のいくものではなかった。目標は3分20秒で、そのタイムに到達せず、「タイムが切れなかったのが悔しかった」と矢島。しかし、篠塚は「なによりこのクルーで気持ちのよい漕ぎができたということが、そっちの気持ちのほうが大きいですね。たのしかったです」と語った。


シーズン総括
  東日本新人で主な大会は終了し、オフ期間に入る立大ボート部。それに伴いこのクルーは解体され、それぞれ気持ちを新たに来シーズンに切り替える。クルー全員が同期ゆえにコミュニケーションが楽に取れたり、お互い言いたいこともズバズバ言えたりしたという。「同期でやれた達成感がある」、「このクルーでやれて楽しかった」と彼らは楽しんでボートを漕いだ。そしてその結果が、全日本新人3位、東日本新人優勝であり、来年につながる結果となったに違いない。最後に、クルーに今シーズンの総括を聞いた。

―――今シーズンを総括して
葛西:2年生だけで乗るのは始めてでした。井沼は(故障のため)ぜんぜん船にも乗っていないところからここまで上達させてきたので、成長がすごく感じられたところがあったな、と。今シーズンは全体的にも非常に成長が感じられて、結果を残せてきているので、来年につながった年になったと思います。
井沼:1年生の冬に腰を故障して、その時からここの大会で復帰するということをコーチと話し合っていて、ここを目標にずっとリハビリもしてきました。クルーを組んでから、自分だけ技術的にも体力的にも他のメンバーより劣っているのは明らかだったのでなかなか辛いところはあったのですけど、毎日授業中とかも、ひたすら自分たちで書いているクルーノートを見返したりして。ずっとボートのことばっかり考えていましたね。今回、結果が形で残せてよかったと思っています。
矢島:インカレ悔しい思いをして、実力不足を感じました。新人戦に向けて、漕ぎの基本を大事にしつつ、大きく変えていこうという意識はよかったな、と思います。よく頑張ったって感じです。
篠塚:「結果を残す」ことを第一目標として今シーズンは取り組んできたつもりです。自分の中では、このボートで、レースでも練習でも全員が楽しく気持ちよくやれる漕ぎを目指しています。今シーズンに限らず立てている目標ですね。それを、今シーズンは大いに果たせました。気持ちよく終われたのでよかったです。
吉田:日立命定期戦からインカレまで、自分は本当にぜんぜんダメで、何も満足のいくものができなかったです。インカレもすごく悔いの残るものでした。インカレ終わった後に、新人戦に向けてこのクルーになったときに、今までできなかったことをやろう、と気持ちを切り替えました。新人戦は結果が出せたので、よかったと思っています。
(12月16日・三浦美紀)


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