春季リーグ戦2012
―セントポールを担う7人の戦士― HONKI‐A‐ ■豪腕・岡部賢也(コ4) 「最優秀防御率を目指したい」 注目すべきは九州共立大とのオープン戦。ドラフト候補・川満(4年)と大瀬良(3年)の両エースが所属するチームに3―2、3―1と接戦での勝利。「今までのキャンプの中で一番良かった」と口にするほどに満足のいく試合展開だった。王子製紙をはじめとした、多くの強打者との対戦で見つかった課題。それら一つ一つを克服したことで得た勝利は、彼の『復活』を物語っていた。 新座に戻り、登板した東洋大との一戦でも5回1失点と順調な仕上がりを見せる。「小室(済4)と2人で5勝ずつ。とにかく優勝がしたい」とリーグ戦に向け、決意を語る。小学生の頃から立教生としての道を歩み、高校時にはチームを南埼玉県大会準優勝まで導いた岡部。立教という肩書きを背負うのも、今年がついに最後となる。必ずやチームを『優勝』へと導いてくれることだろう。 1990年(平2)5月31日生まれ。182センチ、86キロ。埼玉・立教新座高出身。コミニティ福祉学部スポーツウェルネス学科4年。投手。右投右打。今回のインタビュー取材時、色紙に"全勝"と目標を書いてくれた岡部投手。昨秋リーグ戦後に発行された『大学野球』の特集でも"全勝"と書かれていた。「これしかないんで」。確固たる思いを胸にリーグ戦に挑む。 ■大砲・前田隆一(コ4) 高校時代は名門・常葉菊川で主将を務め、センバツベスト16入り、選手権では準優勝を飾った。ドラフト候補でもあった彼は鳴り物入りで、大学の門を叩いた。進学後も1年春から試合に出場。2年春からはスタメンに選ばれ、下級生時から経験を積んだ。だが昨秋リーグ戦から、事態は一変。「思うような結果が出ない」とベンチを温める機会が増えていく。結果は25打数4安打打率.160。不本意なシーズンに終わった。 「4番勝ち取りたい」 ラストイヤーである今年。「今までより強い気持ちを持っている。本気の本気を出したい」と強い思いで練習に励む。キャンプでは社会人の球に振り遅れた悔しさから、振り込みの量を増やした。「感覚はきてる」、そして手応えを得た。打席では無心になることを心がけ、体の反応で打つ前田にとって理想の状態が出来上がっている。実際、関東地方でのオープン戦では長短打を放ち、好調をアピールしている。また守備面では「監督に言われたので」と本職・三塁に加え、一塁の練習にも取り組んでいる。一発がある前田を何が何でも使いたい、監督の心の本音がうかがえる。左打者が多くそろう今年、右打者の重要性が増すことは明らかだ。「目標は、リーグ戦を通して全試合フル出場すること」。それが達成された時、チームの『優勝』も手に入れることができるだろう。 1991年(平3)1月14日生まれ。179センチ、73キロ。静岡・常葉菊川高出身。コミニティ福祉学部スポーツウェルネス学科4年。内野手。右投右打。通算成績 44試合 134打数 38安打 打率.284。試合前や前日の夜にはホットアイマスクで目の疲れを取るのだという。「疲れていると球が見えにくくなりますね(笑)」。
◆平成24年度春季オープン戦結果(関東エリア=A軍)◆
3月24日(土) 上武大 △4−4 3月27日(火) 愛知学院大 ○7−0 3月29日(木) 國學院大 ●2−3 3月30日(金) HONDA ●0−13 4月3日(火) 立正大 ○6−1 4月4日(水) 専大 ●1−2 4月6日(金) 東洋大 ●2−3 4月7日(土) 筑波大 ○6−4 8試合3勝4敗1分 ◆平成24年度社会人対抗戦◆ 4月9日(月) HONDA ●3−10 次回は加藤祥平外野手(コ4=東農大二)、西藤隼人外野手(コ4=丸子修学館)です。お楽しみに! (4月9日・石井文敏)
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