春季リーグ戦2012
―立大ハンドボール部特集@―



   激動の年となった昨年の立大ハンドボール部。今年は高木主将を中心に『インカレ出場&1部残留』を目指す。目前に控えた春季リーグ戦の特集として、7人の選手をピックアップする。ハンドボールのきっかけから今季にかける思い――。そこには確かに進歩を続ける姿があった。


◎背中で引っ張る 主将・高木大地
  延長戦を制し、1部残留を決めた昨秋の法大との入れ替え戦。最後の得点を決めたのは高木大地(コ4=大分・雄城台)だった。今年は『自ら示すリーダー』をテーマに掲げ、主将としてチームを引っ張る覚悟だ。
  昨秋を振り返ると0勝9敗。39年振りの1部での挑戦は惨敗に終わった。中でも早大などの強豪と戦い、肌で感じたことは体の基礎が違うことだった。強いディフェンスに対し、バランスを欠きシュートまでいけない場面が目立っていたことは明白だった。そのため「リーグ戦が終わってからは筋トレしかやらなかった」と筋力アップを目指していった。

「自分がやらなきゃいけない」

  迎えた2月のオフ明けは「実践形式で上手くいった」と笑顔を見せるように、2泊3日で関西合宿を実施。工藤や栗山(済3=大阪・桃山学院)といった主力が離脱する中、関西大、同大と対等に戦えた。高木が常に意識している雰囲気作りも良い方向に進み、チームが一つにまとまった。また「今は弱い時代の伝統しかない」と練習メニューを一新するなどチームに変化をもたらし続けている。
  自身の持ち味を「どこのポジションもできる所、便利屋さん的な感じ」と表現。大学時代に限らず、インターハイと国体で3位に入った高校時や中学時にもそういった経験をしてきたからだと理由を説明する。チームの目標=個人の目標。「1部8位以内でのインカレ出場をしたい」。高木を中心としたチームの戦いが始まる。

◆高木大地(たかき・だいち)
大分・雄城台高出身。コミニティ福祉学部コミニティ政策学科4年。主将。背番号4。兄の影響で小学3年から始めたハンドボール。中学時も全国2位に輝いた。高校時代の友人も現在、筑波大と中大の主将を務めているという。


◎無尽蔵のスタミナと巧みなフットワーク 玉城博己
  年々勢いを増す、その快進撃に欠かすことができないのが玉城博巳(コ4=沖縄・那覇西)だ。攻撃面では持ち前のスタミナを活かしたフットワークで相手ディフェンダーをかわす。守備面でも諦めない粘り強さが印象的だ。その実力は前主将である石井に「玉城がいないと成り立たない」とまで言わせたほどである。
  そんな彼の原点は高校時代にあった。強豪揃いの九州地方で優勝を果たし、西日本制覇も成し遂げた。持ち味のフットワークは、沖縄で江南高校と並び2強と言われていた那覇西での厳しい練習があってのものだった。「いろんな人と出会うことができた。一歩違う競技していたら、ここ(岩井と)隣に座っていることもない。ハンドボールをやってなかったら立教に入ることもなかったかもしれない」と、今の自分の環境を作っているのはハンドボールだと語る。一見寡黙に見える彼だが内には熱い思いを秘めている。

「インカレ出場と1部残留が目標」

  ラストイヤーを迎える今年。玉城は一番チームの中で戦ってきた自覚をもって『率先』して動くことを目指す。また後のチームを考えて周りに自分の意見発信していくために『アウトプット』を目標として挙げた。いよいよ彼のハンドボール人生も集大成を迎えようとしている。「もうこんなに本気でハンドボールをすることもないと思うので、全力を出し切る」と意気込みは十分だ。インカレ出場に向けて全力で突っ走る玉城から目が離せない。
◆玉城博己(たまき・ひろみ)
沖縄・那覇西高出身。コミニティ福祉学部スポーツウェルネス学科4年。背番号14。座右の銘は『日進月歩』。「やっぱりいきなりは上手くならないから、小さいことを積み重ねていきたいかなって意識があるかな」と理由を説明。自分を漢字1文字で表すと?の質問に対しては、『柔』。「柔軟性のある視点を意識しているのと柔らかいっていうのはバネがあるってことなので、やられたことは2倍で返そうって意識をもって試合しているので」。


次回は松井雄佑選手(営3=市川)、望月亘選手(社4=法政第ニ)です。お楽しみに!
(4月11日・石井文敏、高橋茜)





Copyright (C) 「立教スポーツ」編集部, All Rights Reserved.