東日本学生選手権大会 特集

〜栗山真輝 『進化』〜



  これまでも、そしてこれからも進化し続けるだろう栗山真輝。怪我からの完全復活。そして目前に迫る東日本インカレへの抱負とは。


  昨秋リーグ戦、ケガのため一時チームを離れていた栗山。チームの中心から一転、治療に専念することとなった。捻挫(ねんざ)などの小さなケガすらしたことがなかった彼のショックは大きかった。しかし故障中、彼が考えたのは「ケガをしているときに何ができるか」ということ。今でこそ部全体で力を入れているウエイトトレーニングだが、当時はそこまで重きを置いていなかった。毎日のトレーニングで80`を上げていたのだが、今では100`に。「腐らずにやってきたことは身についてきている」という言葉通り、チームで1、2を争う体格に成長。「そういう意味ではケガしたことがプラスになってきている」と笑顔を見せる。最近では走りこみにも力を入れ体力も戻ってきており、ケガの影響はない。


  大きな存在だった先輩の後を継ぐ「2」を背負い、守備の要としてチームを支えるも「あまり器用なプレイヤーではない」と謙遜(けんそん)する。得意なのは1対1のディフェンスと速攻。特に「攻守が切り替わった時の見極めは1番早い」と自信を見せる。

  今春、入替戦で国武大(2部2位)に敗れ2部降格を喫した。試合中は積極的に声を出しチームを引っ張り、得意の速攻で点を重ねるも「もっとやれることはあったのではないか」と振り返る。普段は「話すのは好き。ちゃんと話すのは苦手」とインタビュー中も笑顔を絶やさない彼だが、このときばかりは固い表情を見せた。「切り替えはしたけど悔やんではいる」。淡々とそう語った。それでも2部降格という結果はチームに変化を与えているのも事実である。「妥協しなくなった」というチームには再び1部へという強い想いがある。どんなメニューで練習するか、ではなく一人ひとりがどれだけ本気で取り組むかの方が重要だと話す。

  東日本インカレについては「与えられたチャンスなので今度こそ決めたい。もう1度、高校時代に味わった全国の味を味わいたい」と強い口調で言い放った。『1部復帰』に向け自信をつけるためにも、悔しさをバネにインカレへと駒を進めてほしい。

◆栗山真輝
大阪・桃山学院高出身。経済学部経済学科3年。背番号2。CP。よく食べるが現在は減量中。「単位もとって、インカレもとって、2部も全勝で1部昇格したい」と今後について意気込む。

※このインタビューは7月6日に行ったものです
(7月31日・大山茜)





〜安保将輝 『向上』〜


  この春1部での激闘の中、立大ハンドボール部のゴールを守り続けたのがゴールキーパー(以下GK)の安保将輝だ。彼の強みは格上の相手にも決して怯むことのないチャレンジ精神である。

  中学生のときからハンドボールを始め、GK歴も8年目となった。入部した当初は、全国レベルの部員たちがたくさんいる中で自分がついていける自信がなかったと話す安保。しかし、今年の春季リーグ戦では10試合すべてでGKを任され鉄壁の守りで何度も危ない場面からチームを救った。彼自身も「春に出るにはまだまだ甘かったが、次につながる大きな一歩だった」と反省しつつも手応えを感じている。リーグ戦での経験は確実に自信へと繋がってきている。

  「立大ハンドボール部は自分にとって最高の環境だと思っている。尊敬する人はチームのみんな」。最高の環境で、最高の仲間と共に安保が目指すものがある。東日本インカレでの目標は『一本集中』。「試合に出たら一本一本くらいついていきたい」と力強く意気込みを語った。大きな舞台でも守護神・安保の活躍に期待したい。

◆安保将輝
岩手・盛岡第三高出身。観光学部観光学科2年。GK。座右の銘は『常に前進、常に向上』。GKの醍醐味を聞かれると、「接戦の試合で最後止めたときに間違いなくヒーローになれること」とはにかみながら答えた。

※このインタビューは7月6日に行ったものです
(8月3日・高橋茜)





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