バレーボール部
主将・清水大嗣の集大成




   立大バレーボール部の絶対的エースとして、そして主将としてチームを支え続けてきた清水(文4)。そんな彼にとっての最後のリーグ戦が、ついに今週末に幕を開ける。その心境や今のチームへの思いを語ってくれた。

   「春高バレーで優勝した東亜学園の主将」という輝かしい実績を持つ清水。入部当初からチームの中心としてコートに立ち続けてきた彼は昨秋、立大バレーボール部を40年ぶりの2部へと導いた。その背景には彼自身の意識の変化があった。「もっと自分がやらなきゃと思った」。周りのレベルが高かった高校と大学での環境は違うため、自らが動きチームを鼓舞。そして今年、主将という立場となってより一層チームのために奮闘している。

   春季リーグを終え6月の東日本インカレの直前まで、清水は教育実習のためチームを離れていた。そのため、清水が万全でない状態でこの大会を迎えた。結果として明大に敗れはしたが、1部リーグ校に通用するプレーも見られるなど自分のいないチームに「俺が出ていないチームでも明大といい勝負ができた。俺がいなくてもそこそこできるチームだとわかったことが収穫」と、下級生主体のチームに手応えを感じ始めていた。

   最後のリーグ戦を迎えるにあたって、ある一つのテーマを掲げてこの夏を過ごした。それは「しっかりと下級生を成長させて引退する」というものだった。来年からは今の3年生主体で戦っていかなければならない。「今までずっと俺が打って拾ってしていたから、下級生の底上げもしないと」。その言葉通り、今夏はレフトの三輪(観3)と庄司(営3)を両エースとして成長させることに徹底した。「良い時は良いけど、悪い時は悪い。悪い時にしっかり立て直せるようにしなければならない」と分析する3年生主体のチームには、この両エースの確立が必要不可欠だ。自分がいないチームでもしっかり戦えるようになるためには。

   「秋もできたら3年中心でやってく」。自身にとっての最後のリーグ戦でも、そのテーマを変えることはない。チームのことを第一に考え、さらに自分がいなくなった時のことまで考える。それが立大バレーボール主将・清水大嗣なのである。「(今秋からリーグ制度が変わり)4位までに入れば昇格できるけど、もちろん優勝を目指して」。清水のチームに対する思いと共に、立大バレーボール部はさらなる高みへと翔(か)けあがる。

(9月14日・長倉慧)





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