春季リーグ戦2014

―主将×主務×学生コーチ対談―
和〜一球のために〜@




   昨年度は春3位、秋2位と2季連続Aクラスを果たした立大野球部。「立大はメジャースポーツが弱い」――そんな印象を払拭し、立大体育会を先導していく立場になりつつある。しかし、主務の青木拓磨(コ3=船橋東)が語るように「優勝ができていないのも事実」。あと一歩、何が足りなかったのか。その答えを追い求め――。溝口智成新監督(平3年卒=湘南)を智徳寮に迎え新体制となった今、幹部たちはあるスローガンのもと動き出した。そこで今回は対談形式をとり、我如古盛次主将(営3=興南)・城山晃典学生コーチ(営3=智辯和歌山)、青木拓磨主務の胸中に迫った。


◇痛感した『足りないもの』◇


左から青木主務、城山学生コーチ、我如古主将
――昨秋はいかがでしたか?
我如古主将(以下G):秋は優勝と2位の差というか、もう一つが難しいと痛感しましたね
城山学生コーチ(以下S):それにつきるよな
G:このレベルにはきている立教は。あとはその差を新チームになってどうつめていくかです

――新チームになりチームの雰囲気は?
G:今の学年は秋から試合に出ている人が多い。それに練習からいろんな声が飛びます。秋は優勝出来そうで出来なかった思いがそれぞれ選手にあるので、そのモチベーションというか各選手の意識は高いです
青木(以下A):マネジャーから見てて、練習のことはよくわからないがとにかく(新)4年生がしっかりしている。練習以外の面でも掃除とかを寮長中心に自分の持っている役割をしっかりやろうと思ってくれている学年だから、すごく助かっています

――ミーティングはどのくらいのペースで行っているのですか?
A:去年の新体制始まってから、毎月1回やるようになりました。最初はバラバラだったがお互いがどう考えているか分かってきたし、意見も出るようになって目つきも変わってきた。特に、我如古が変わった! 前は結構マイペースだからまず自分のことをしっかりという感じだったけど、主将になると決まってから発言するようになったし、話す機会も増えて、変わったな、と。そういう意味でそれぞれの部員の意識が変わりました


――我如古主将は意識して変えたのですか?
G:高校もキャプテンをやらせてもらってので、今回またキャプテンをやらせてもらえることになってそれなりにモチベーションも上がったし、今まで通りだったら伝わらない。また良い機会だという気持ちもあって。自分でキャプテン像をつくりながらやっていかないと優勝に届かないので、意識はしてますね


――城山学生コーチは、監督がいない時期もありましたが普段どんな部分を気を付けていますか?
S:やっぱりケガとか、練習していく上で。私生活でも事件とか不祥事がないように口酸っぱくして言ってます


――監督が変わりますが?
S:監督が変わっても自分たちのやることは一緒です。自分たちと監督の方向性が合うと良いチームになると思う。マッチして良い方向に進めれば良いなと思います


――今年のスローガンは
A:選手の中で決めているのは…学年全員で話したのは、「和」というスローガン。部員が多いのが立教の特徴で、練習時間も場所も限られている中でそれをどうメリットにするか、それをプラスにしていこうという感じですね
G:そういう感じです
S:馴れ合いの和でなく、言うべきことをしっかり言っていこうという


◇それぞれが見つめた"3人"とは◇


――では3人それぞれ、自分にとってどんな存在かを教えてください
G:城山は同級生であっても厳しいところがあって上手く機能していく存在だと思う。これからも良くも悪くも妥協しないようにしてほしいなぁと
  青木は監督がいない中で事務的なところも自分で考えてやっている。まだ1年間ある中でいろいろこなしていくところも多くある。下も指導しながら頑張っていけたら良いと思います


S:我如古は1年の時から授業も一緒に受けているけど、野球になると人が変わります!主将になってチームを引っ張っていて、頼もしいです
  青木は監督が変わる中で、我如古より近い立場で見てきて、たまにパンクしているときがあるから、他のスタッフと支えていきたいです


A:我如古は高校時代の経験で、自分自身がどうしたら勝てるチームになるのかを知っている。そのどういうものかをチームに広めて浸透させてもらいたい。マイペースなところがあるけど野球になると顔つきも目つきも変わるんです。そのメリハリが立教らしい主将かな、と思う
  城山は精神的にも仕事面でもかなり支えてもらっている。2年からマネジャーになって、結構孤独もあったが、来年こうしたいねとか話す、すごい大きな存在。誰からにも好かれているんです!すごい厳しいけど…。2人とも共通してるのは自然と人が集まってくる、良い学生コーチと主将だなと思いますね



◇今年の目指す"勝つ"チーム◇


――若い選手が活躍していますね
G:ここ2年くらいで良い選手が入ってきて、試合経験も豊富。その分うまく後輩が練習しやすい環境つくりつつ私生活でもメリハリが必要になってくるかなと。下のレベルも上がってきてて、来年も良い選手が入ってくるので、最大限に活かせるのも城山の力かなと
A:下級生がどんどん出てくるのも大学野球のおもしろいところ。のびのびやれる環境をつくるのも、4年生がしっかりやってその背中を見せられるかだと思います


――先輩方が引退されて今年はどんなチームに?
G:去年のカラーも和というのできていたが自分は1人1人が独立した中でもしっかりチームとしてつながっているという風にしたい。和を1番最初に持ってくるんじゃなくて、1人1人が目標に向かって頑張っている中でチームが完成している、もう一つレベルの高い和ができたら、優勝に届くのかなと
S:1歩優勝に届かなかったということはもう少し練習でも私生活の面でも詰められたら順位が上がる。去年詰めきれなかった部分がたくさんあると思うので。そこが埋められるように
A:我如古と城山が言ったことはもちろんで、レベルの高い和、私生活面でもの面からも気づいたところは言っていきたい。マネジャーは勝利に貢献するというより、サポートの面をしっかりやるのと、それプラス応援されるチームになる、その面ではリーダーシップを発揮していきたいです。結果以外でも評価されるチームになりたい。愛されるチームになる――それを考えて一生懸命やっていきたい


――最後に今年の目標をお願いします
G:優勝します。個人的には、最後の年なので、『立教はキャプテンになったら打てない』と言われるので、首位打者をとれるように、頑張ります
S:14年間、自分が入学してからの3年間でも優勝できていないんです。出来れば両方優勝して、池袋パレードしてファンや関係者のみなさんと喜びを分かち合えるように!
A:春秋優勝、それだけじゃみんな満足できないと思うので、全日本、神宮大会で日本一に。そうしたら自分たちがやってきたことが日本一だったんだと。何事も妥協せず頑張っていきたい。そして、立スポの表紙を飾って、終わりたいです



――ありがとうございました!



次回は、我如古盛次主将(営3=興南)ロングインタビューです。お楽しみに!



(2月10日・編集=小野槙子/取材=寺門奈緒、小野槙子)


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