秋季リーグ戦2013

―平原庸多選手、河村拓主務インタビュー―
熱くなれ‐G‐




   いよいよ開幕を迎えた秋季リーグ戦。99年秋以来、28季ぶりとなる『優勝』に向け、決意を伺った。第2回となる今回は主将・平原庸多選手(文4=帝京)と河村拓主務(済4=立教新座)です。


☆主将・平原庸多選手


平原庸多選手
――まずは春季リーグを振り返っていかがですか
   チーム全体としては去年春秋5位できて春に3位でAクラス入り。守りに重点をおいてやってきて、無駄な得点を取らせないということはできた。守りはチームとして上手くなってきているのを感じた。得点力が必要だというのは課題になりましたね。 個人としてはケガからリーグ戦に入った形になったので、前半は調整という感じでなかなかチームに貢献できなかった部分がありました


――宮崎キャンプで重点的に取り組んだ部分とは
   チーム全体では個人個人の得点力を上げるというよりも、チームとしてバッティングやバント、エンドランなどの小技の練習を多めにしました。守備面では、いかに実戦に近い形を掴むかが重要なので、外野は特にノックではなく正選手のバッティング練習時に守備の練習もするという形をとっています。送球でエラーもでないようチーム全体で


――宮崎でのオープン戦では勝ち星が続いた、その要因は
   やっぱり投手層が厚くなったのが大きい。2年の齋藤(営2=成田)をはじめ、小林昌(社2=佐久長聖)、大澤(コ3=彦根東)、1年の澤田圭(コ1=大阪桐蔭)、4年の矢部(社4=立教新座)と。個人個人の制球力も上がってきて層に厚みが出てきた。投手に対しては打たせて取って、各打者に対するコントロール・コースで守備位置を変えたりしてサポートしていきたい


――今のチームの状態は
   夏季オープン戦をこなしてきてそれなりに仕上がってきている。あとは強いチームと当たっていくなかで出てくる課題、またリーグに関しても1ヶ月という長い期間なので、試合で出てきた課題をつぶしつつリーグ戦内での調整も大切になっていきますね。1人1人の役割を極めようというのはいつも心懸けるように言っています



   そうですね、1年生の時は投手でチームに貢献もできず、2年生のときに春2位・秋3位。3年では5位―と良い時も悪い時も経験してきた。今年はその良い時になるように。今年の4年生はリーグ戦に出場していた選手が少ないということもあり、練習中にしても試合中にしても声掛けから一生懸命チームを引っ張って盛り上げてくれている。この部分が試合にも活きてきていて、オープン戦でも4年生の出場が増えています


――今年度主将として意識している部分とは
   自分のプレーで引っ張っていきたいというのもありますけど、今年は同期4年生のサポートが大きいので!4年全体でまとめているいいチームになっていると思います


――ご自身は秋、どのようにリードしていきたい
   ラストシーズンなので、主軸を打たせてもらえるのであれば自分の役割を果たすために、粘って粘って、粘り勝ちでいきます


――秋季リーグへの意気込みをお願いします
   4年生をはじめ悔しい思いをたくさんしてきている。個人で勝利をつかむというよりも、チーム全体で勝っていきたい。チームでの勝利で、優勝を狙いたい


――ご自身の座右の銘とは
   『挑戦』です。これはいつも試合で『チャレンジャーのつもりでやっていこう』、『積極的にいこう』とみんなにも声を掛けている言葉でもあります。自分でも今までの野球人生、挑戦してきた人生だったので!


――ありがとうございました!



◆平原庸多(ひらはら・ようた)1991年9月15日東京都生まれ。文学部4年。13年六大学オールスター代表、右投右打/外野手/帝京/176a82`


河村拓主務(済4=立教新座)


河村拓主務
――マネージャーになったきっかけは
   高校が立教新座高なんですけど、そのとき選手で普通にやっていたのですが高2の春ころにケガをしてずっと野球が出来ない時期があったので、その頃から別の形でチームの役に立てることをやろうかなと思ってて。それがきっかけで高校でマネージャーを始めたんです。卒業した後も一応六大学にも憧れがあったので、まあ野球は何らかの形でやりたいなと思っていたのですが、硬式か準硬か軟式かで悩んで。もし準硬か軟式だったら選手が良いなと思っていて…。でもそれでも立教の縦縞の硬式野球部のユニフォームに憧れていたので、マネージャーでもやってみようかなという感じでやってみましたね


――マネージャーへの転向は勇気のいる決断だったと思うのですが
   本格的にマネージャー始めたのは大学からなのですが、始めてみてかなり重要なことをやっていると大学で初めて分かったんで、マネージャーの存在の大事さっていうか、その辺で選手じゃなくてもやっていけるなという思いは生まれましたね


――マネージャーの具体的な仕事とは
   基本的にはグラウンドでやること以外で野球部にかかわることは全てやっているつもりで、例えば部の会計だったり、スケジュール管理、オープン戦組んだりとかもやってますし、あとは寮内のきちんとした生活習慣が出来るようにまとめるだとか、あとは監督やコーチといった方々との連携、あとは大学だったりOBだったりとのパイプ役など、そういった形が基本的な仕事ですね


――マネージャーっていいなと思う瞬間はありますか
   やっぱり実感としては部がちゃんとまとまって運営できているということに関してはマネージャーのやっていることは大きいんで、いろんな意味で達成感はありますね。試合に勝つことは選手の達成感かもしれないですけど、キャンプにしてもオープン戦にしてもいろいろ回してるのは僕たちなので、それが無事ちゃんと回っているというか、普通のことが今ちゃんと毎日できてるっていうのが、問題のない野球部運営が出来てるっていうのが嬉しいなって思います


――反対にきついなと思うことは
   それは結構ありますね。野球が出来ない悔しさというのは今はもうないんですけど、自分に返ってくるものがほぼないので。選手だったらホームラン打ったらうれしいというのがありますが、そういうのが僕はあんまないので。基本悔しいことばかりなんですが、人脈も凄い広がるという部分でのはやりがいはあります。例えば他大学のマネージャーの人、OBやプロのスカウトや本当に色々な人と関わる機会があるので、それはマネージャーにしかできない特権だと思っているので、そういった人脈が広がるのは大きいなというのと、あとはそういう中で人と話す機会が増えるじゃないですか、そうすると自分自身も成長できるんで、それがやりがいかもしれないですね


――今年度は主務として。主務になって良かったなと思う瞬間は
   やっぱり神宮でベンチに入るわけなんですけど、それも主務になると出来ることなので、本当に自分も一員として戦えているという実感が、チームの一員になれたというか本当にメンバーに入ったみたいですごい楽しかったですね


――主務という役職について心がけていることというのは
   そんなにスポットが当たるところではないので、裏でチームを支えられるようにひたむきにひたむきに、光が当たらなくてもいいんでコツコツとやることが一番の大事なことかなと思います。多分、他の人から見たら結構凄いことやってるねと言われるようなことをやってるんですけど、僕の中ではそんな気は全くなくて、まあ主務であるからこそやらなきゃいけないこと、最低限の仕事だと思っているので


――あとは残すところ秋季リーグ戦のみ。最後のシーズンに向けて
   とりあえず最後の秋なので優勝することが一番の目標ですが、もっともっとリーグ戦を多くの人に観に来てもらいたいという思いがすごく強いです。多くの人に応援席に来てもらって、そういう人たちと一緒に優勝の喜びを分かち合うことが目標かなと思いますね。選手だとやっぱり自分が打ちたいとか考えると思うんですけど、マネージャーなので僕がどうしたいかというよりは、チームが勝つことと、少しでも応援してもらえるチームを作ることが願いというか、目標ですね


――座右の銘に『努力は報われる』という言葉を選んだ理由は
   高校も大学も父と同じ野球部で、その父についていくような感じで野球を続けてて、父が教えてくれた言葉がこれで。小学校のころからこの言葉を頭に入れて野球をやっていて、マネージャーは選手みたいにグラウンドでは練習はしない。マネージャーはそういう陰でいろいろ雑用だったりと光に当たらない仕事が多いですが、それでもひたむきに努力して、最後の最後でいいんで優勝して努力が報われるといいな、という感じですかね。一応そういう言葉のつもりで選びました。一応エピソードとしては、父がそういう存在で教えてもらった言葉が今も信条としてやっているという感じです


――ありがとうございました!


第3回は大塚拓選手(社4=長崎西)と平本龍太郎選手(コ4=報徳学園)です。お楽しみに!



(9月20日・取材=寺門奈緒、稲垣万、編集=寺門奈緒、赤津亮太)


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