ゴルフ部

春季対抗戦直前ロングインタビュー



Vol.4、三崎勝弘

〜集大成 Bブロックにかける思い〜


   昨年の躍進をこの男抜きには語れない。三崎勝弘(営4)。昨年主将に任命された彼は、部員がゴルフに専念できる環境を築きあげるべく奔走(ほんそう)した。その成果は結果へと如実に表れ、彼の能力の高さを示した。主将2年目の今年、彼はゴルフ部をどこへ導くのか。そしてラストシーズンになる今年、どんな思いで大会を迎えるのだろうか――



三崎勝弘(営4)


――三崎体制2年目になりましたが
大変だね。新歓も頑張ったし、それで運よく15人も入ってくれて。今年度の目標をBブロック昇格に決めて、そのために自分も頑張らないといけないし、就活もやらなくてはいけないし、さらに15人も入ってくれたから今度は後輩を見ないといけないし、いろいろやることがあって、結局どれを最初にやろうかというそこが一番悩みだね。去年1年やれて今年は余裕かなと思ったら、そうでもなかったです(笑)

――昨年は結果が出たシーズンだったと思いますが
よかった(笑)。昨年は新体制で、外から見たらA〜FブロックまであるうちのCブロックだから3部だけど、春にDブロック2位でCブロックに昇格できて、そこで秋に7年ぶりに3位をとれたというのは、自分の中ではいいスタートが切れたかなと思います。自信になったね。今年は去年一緒に上がったメンバーが残って、ゴルフを経験している内部の子も入ってきて、もっと強くなる。で、来年も自分しか抜けないから、そう考えると今年もよくて、来年もそんなに悪くないんじゃないかなという思いが正直あるね。だからよかった、ほんとに。

――秋終わってから時間がありましたが、どういったことを意識されてましたか
オフのシーズンがあって、たまたま昔のOBの主将2人と自分で話をさせていただく機会があって、そこですごく相談して、いいヒントをいただけて、今年はこうやってみよう、というビジョンができたので、よかったかな。考える期間ができてよかった。(具体的に言えますか?)なんだろうな。今見てもらえばわかるけど人増えたんだよね。で、やっぱり多いほうが活気があっていいじゃん(笑)だからあとは、いかにその子たちをやめさせないように、かつ体育会らしくするか、というのを自分がやめるまでにやることのひとつ。それが目的であって、それをやるためにはやっぱりコミュニケーションが一番大事かなと。今年は後輩と積極的に話していって、部に対する不満とかを聞いて直していければいいなと思います。

――部を改革する、という部分はいかがですか
自分からではなくて、自分が2年の時の4年生の主将の時からかわってきて、去年でだいたいよくなってきたかなと思ってます。笑顔も増えてきたし。そこが一番変わったのかなと思います。だからよかったんじゃないかな。

――その中でも規律はやはりしっかりして、メリハリを大事にされてるのかなと
若干ね(笑)人の個性が失われるのはだめだと思ったから、本当に理不尽なやつだけは外して、礼儀とマナーと当たり前のことだけは絶対に決めようと思って。でもそれだけ。最近はメーリングリストも使うようになって。あれめっちゃ便利だよね(笑)だから、ほんとによかったと思う。でも、やるべきところはやってほしい、そうじゃないと体育会にならないから。だから挨拶とか、そこだけはしっかりやるようにはしている。1年生これからだね。でも、いい感じできていると思う。あとは自分がもっとこういう風にやったほうがいいじゃんって支えるだけだね。

――下級生はどう映ってますか
今年の2年はすごく頑張っていると思う。以前よりはゆるくなったから、ゆるくなったなりにボロが出ると思っていたんだけど、2年はその点に関してはやっぱり「体育会なんで」という気で入ってきた子ばかりだったから、すごかった。それで、たぶんその2年が今年の1年を教える立場になると思うから、そこに関しては不安はない。やってくれるんじゃないかなと思ってます。だから正直すごく期待してる。1年には男子はもちろん女子でも経験者がいるみたいだし、この2、3年で伸びてくれたらと思ってすごく期待してる。ここだけの話(笑)

――去年から今までプレー面でよくなった面はありますか うちはセレクションをとってないから、やっぱり実力的にはほかの大学に勝てないんだよね。高橋(済2)とか青木(営3)とか以外は。だから、どう攻めるか。マネジメントのほうを去年は重視したのね。それがやっぱりよかった。如実に結果に出たから。だから今年も、技術うんぬんは今からじゃ遅いから、どう攻めて、どう崩さないゴルフをするかというのを重視してやっていきたいね。

――逆に、まだ直さなければいけない部分はありますか
圧倒的にメンタルだね。環境的に恵まれた子しか来てないから、そういう子が、小さいころからプロ目指していた子と真剣にやるってなった時に、どうしても精神的に弱い部分が出る。そこは自分も含めてレギュラー、部員全員で克服しなければいけないと思ってる。(メンタルの克服は難しいですよね。なにか工夫とかされていますか?)ネットですごい調べてる(笑)ただ、何個かいいのがあって、それは教えてる。相手も学生だし、ゴルフはうまいけど学生だよ、とは言っているし、いいショットが必ずいいスコアかわからないから、あがったもん勝ちだよ、と。どれだけ変なショットでも、スコアで勝てばいいんだよと、とは言ってるね。もともと下手だから、それを受け止めてやろうと。

――主将として1年間やってみて、見えるもの、プラスになるものはありますか
すごいプラスになったね。ひとつは、すごく話すことが大事。形なりにも体育会だから、下がいろいろ話せないこととかも部活だからあって、でもそういうのをプライベートで一緒にご飯食べて話して、ぽろっと出る不満とかが聞けるのは大きい。話は一番大事かな。あとは、人をまとめるのが少しはうまくなったかな。どうしても主将とかって話されにくいから、それよりかは自分から話すようにした。それが大事だなって思う。それに昨年は高橋や馬場(営2)も応えてくれたのかなって思うね。

――目標であるBブロック昇格について、正直可能性はどれくらいありますか
結構高いよ、今年ワンチャン。昇格できるのは1位だけだけど、うちだけなんだよね、去年からメンバー全員変わっていないの。ほかの大学は4年生が結構抜けて、今まで出ていなかった選手も出ると思うから、勝てないことはないと思う。今年の春のコースは結構距離が長いので、いかにバーディーよりかはボギーを打たないゴルフをするかが大事だと思うのね。それを自分たちが6人中4人ができれば、1位は堅いと思う。だから実際は7割くらいかな、可能性としては。でも、もし春であがれなかったとしたら秋はもっと厳しい。やっぱり1年生とかは春が初戦になるから、高校からやってきていても大学でなかなかスコアが出ないんだよね。だからそれを考えるとやっぱり春だと思う。で、秋になっちゃうと1年生は1回リーグ戦を経験しているから、勝てる可能性はもっと低い。だから春は最初で最後のチャンス。ここにかけるしかないですね。

――昇格に向けて、主将としてどういうことをしていきたいですか
とりあえずスコアだね。スコアで見せるというのと、あとは激励、励ましをいかにレギュラーとできるか、というのが肝だと思ってる。2日間しかないからやっぱり運もあるし、あとは監督の采配にもかかっている。意外に団体戦って、ひとりひとりの勝負でもあるんだけど、去年自分たちが勝てた要因って監督の順番がよかったんだよね。誰が何番でスタートしていくかというので、去年一気に伝統を変えたんだよね。最後は必ず主将が回るというのが伝統だったのを、去年一気に変えたの。だから自分は3番目とか4番目とか。それが結果的にうまくいった。だから今年も、運と監督の采配はとても大事ですね。

――最後になりますが、今年1年間の抱負をお願いします
昇格しかない。昇格しかないね。なんで自分がこんだけ言うかっていうと、最近Bに上がってないというのももちろんあるんだけど、前からずっとBとかAにあがったら、監督の実家が水泳教室をやっていて、そこに監督を落とすというのが恒例行事なんだ。で、それを何年もやってないんだわ。で、自分でいうのもなんだけど、1年の時から人間的にもゴルフ的にもダメで、でも監督がすごくよくしてくれたんだ。だからどうしても落としたいんだよね。どうしても。だから、それをやりたいがためにずっと昇格昇格って言ってきてるから、本当に昇格できれば最高。プラス俺の引退前にBに上がれれば最高、幸せです。

――ありがとうございました!




「最初で最後のチャンス」。春季Cブロック対抗戦にかける思いを語ってくれた三崎。ゴルフ部史上初の3年主将という状況をプラスにとらえ、先を見据えて行ったチーム改革は目に見える形で表れ始めている。迎える今大会は、三崎体制の集大成と言っても過言ではないだろう。すべては三崎のため、監督のため、そして、立大ゴルフ部が再び輝かしい歴史を刻むため。運命の5月20、21日。ゴルフ部の活躍から目を離せない。

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「ゴルフ部のためならじゃんじゃんやってよ!」今企画の趣旨を話すと、笑顔でこう語ってくれた三崎さん。大会直前にも関わらず時間を割いてくださったゴルフ部の皆様に、まずは厚く御礼を申し上げます。また、平成26年度関東大学春季Cブロック対抗戦、今大会でBブロック昇格という目標を達成されることを心より祈っており、応援しております。 がんばれ、立大ゴルフ部!



  平成25年度関東大学秋季Cブロック対抗戦にて






(5月16日・編集:岡田祐樹、インタビュアー:岡田祐樹、赤津亮太、大岩洸太、齋藤麗央)





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