少林寺拳法部

ー関東大会を終えて@ー



  5月4日、日本武道館にて開催された「第51回少林寺拳法関東学生大会」。強豪ぞろいの今大会で立大少林寺拳法部は、男女二段以上の部・男子初段の部・女子初段の部・女子茶帯の部・女子立合評価法個人の部・女子立合評価法団体の部の計6部でそれぞれ入賞を果たした。好成績を残した各選手に試合後の感想や今後への抱負を聞いた。

・男女二段以上の部6位入賞 中島拓也(法3)・高橋明日香(法2)

―今日の感想は?

中島:一位通過を狙っていたので、予選が4位通過で正直すごく焦っていました。ビデオを確認したら、いつもより動作が慎重になってしまっていて、かなり動きをセーブしている感じで。このままじゃ絶対だめだと思って、本選ではミスすることを何も考えずにとりあえず本気で思いっきり荒々しくやろう、暴れまくろうと二人で約束して頑張りました。
高橋:本当に予選で焦って、このままじゃ入賞できないと思いました。本選で気持ちを変えていかないと負けてしまうと思ったので、中島先輩に気合を入れていただいて。
中島:お互いに(演武を)やる前に背中をバーンバーンと叩き合って、気合を入れました。
―結果については?
中島:本当は三位以内に入ってメダルを取ろうって目標にしていたんですけど…結局メダルは取れませんでした。でも二人で本選思いっきりやろうって約束したように、それがいい方向に行って予選よりも実際に結果が伸びたし。今までで一番いい演武ができたと思うので、悔いはないです。
高橋:順位だけ考えればすごく悔しいですけど、本選でできた演武は結構気持ちが入っていたので楽しかったです。でもやっぱり悔しいので、もう一回(中島さんと)組みたいです!
中島:そうですね、次こそはメダルを取りたいです。演武自体は満足のいく出来ができたので悔いはないです。後は順位が。次も組むかはまだわからないんですけど、いつか自分が引退するまでには、絶対もう一回組みたいと思っています。
―他の組の印象は?
中島:やっぱり本選になると強豪ぞろいで、正直どこが勝ってもおかしくないんじゃないかっていうぐらい本当に全体的にレベルが高いです。その中でも埋もれないように、自分のいいところを伸ばしていきたいなと思います。
―自分のいいところとは?また、今後の課題は?
中島:これから探そうと思っていますけど、自分にしかできないことが一つくらいあるかもしれないから、そこを伸ばしていきたいです。あとは、突き蹴りの重さを身に着けたいです。
高橋:腰がすぐ上がってしまうので、課題は重心を低く保つこととあとはもっと体力をつけます!


・男子初段の部4位入賞 鳥居亮太(観4)・小澤育矢(現3)

―試合の感想は?

小澤:試合の満足度は100%でいうと、70〜80%くらいです。自分は結構出せるものは出し切ったなと思います。ただ、もうちょっと練習の時点からもう少し締められる部分が、さっきのパーセンテージで言うと20〜30%のところがまだあったなって感じがします。でもやりきったので悔いはないです。
鳥居:全体的に大会のレベルがあがっているっていうのはあるんですけど、全日本で同じ部門に自分は出て入賞できていなかったので、同じ部門に出て入賞できたのは自分の成長が感じられたと思います。
―今後の課題は?
小澤:もうちょっと上位を取りたいですね。そのためには、意識から変えていきたいです。入賞に対する意識とか練習に臨む態度とか、もう少し意欲的に取り組んでいきたいと思います。生半可な練習じゃ入賞できないと思うので。
鳥居:自分たちは大学から(競技を)始めた身なので、やっぱり経験者の人とは演武に対するイメージとかそういうのがちょっと負けてしまっているところがあります。うまい人の演武をもっともっと見て研究をしなければいけないなと思います。


・女子初段の部5位入賞 津田穂奈美(コ4)・井筒綾乃(法3)

―今大会を振り返って

井筒:賞はもらえたのですが、まだまだだなと思って。全日本では通用しないなって思いました。
津田:賞が取れてよかったです。
―今大会の目標は?
井筒:この部門では賞をとるっていうのが目標だったんですけど、後々を考えていくともう少し頑張らないとなあと思います。
―今大会に向けてしてきた練習は?
井筒:お互いインフルエンザとか病気にかかったりして、練習する時間が少なかったりしたんですけど、その分集中しました。
津田:しましたね。短い時間で。
―組んでみて相性は?
津田:個人的に私、性格があってきたなと思っていたのですが。
井筒:そうですね、性格は合うと思うのですがお互い自分のやりたいことをやっているので。
津田:似てこないね、って言われました。
井筒:そんなことを言われたのですか?
津田:昨日言われました。二人雰囲気似てこないよねって。
――今大会で得た収穫と反省点は?
井筒:他の大学と競ってみても前よりも成長したなと自分で思えたことが収穫で。反省点としては、先ほども言ったんですけどやっぱりまだまだなと。他大学と比べてもっと成長しないといけないなと思いました。
津田:男子の演武も見て力の入れ方を変えていけたらなと。
―他大学の演武を見て
井筒:一個一個の技の正確性がすごいです。ミスらないのはもちろんですが、スピードやメリハリの部分がすごいです。雰囲気を出せるところと出せないところでもだいぶ違いますね。
―全日本への抱負
津田:二段以上で出ると思うので、もっとレベルを上げていかないといけないと思います。そこでも入賞出来るように頑張ります。
井筒:全日本ではまだ入賞できていないので、自分の力が通用するということが客観的に自分で分かるように頑張りたいです。


・女子茶帯の部6位入賞 仲田幸音(文2)・百瀬瑠美(現2)

―今日の試合への意気込み

百瀬:私たちは最優秀演武を目指してもちろん努力はしてきたつもりなのですが、ただやはり緊張であったり仲田は大会運営のほうの業務もあったりして。お互いうまく時間を見つけていかに最高の演武ができるかということを考えてやっていました。
仲田:自分も学連の仕事があってなかなか2人で大会の前の練習時間っていうのがとりにくかったんですけれど、それでもやはり一緒にいいものを作りたいなと考えていたので、こうやって最後本選までいって賞ももらえてよかったです。
―今日を振り返って
百瀬:思った通りの動きができなくて、心臓がドキドキという方の緊張ではなくどことなく体がこわばってしまったなというか。予選も本選も思ったような動きはできなかったんですけれど、こうして賞をいただけたということは自信にもつながりますし、これからの少林寺拳法、体育会生活としても頑張っていけるなっていう経験になりました。
仲田:私もこんなに自分が緊張するのかって思うくらい本選で足が吊ってしまって、いつも通りっていったらちょっと違う感じはしました。それでもやっぱり賞はいただけたので、これまでやった努力っていうのがしっかり正解だったんだなと思います。これからもしっかり努力を続けていきたいなと思います。
―今大会の目標は?
百瀬:お互い予定不調和で緊張してしまったり動かなかったりっていうのはあったんですけど、自分たちがやってきたことをすべて出し切ろうというのが強くて。もちろん賞を狙っていなかったと言えば嘘になってしまうんですけど、やっぱり自分たちが納得いく形で終われたらなっていうのが大きかったので、思うような演武ができたらっていうのがメインでした。
―満足度は?
百瀬:30%です。なんといっても自分がちゃんと動けなかったのが大きくて。予選についても本選についても仲田のメンタルにも少し自分の動きが影響してしまったのかなっていうのがあって、本番でもいかに自分の演武ができるかっていうのをもっと頑張っていかないといけないと思いました。賞状を貰えたから30%です。
仲田:45%です。理由はやっぱり思うように動けなかったのと、最後に大きなミスを犯してしまったので。賞を貰えたことに驚きでもらえてよかったなっていうのはあるんですけど、それでもやっぱり満足のいくものができたかと言われたら微妙かなっていうところがあるので、45%くらいです。
―今の自分に足りないと思うものは
百瀬:平常心が一番欠けているのかなっていうのがありますね。練習とかで自分に厳しくっていうのはもちろんなんですけど、ただ自分に厳しくしても大会当日それで緊張してメンタルがガタガタの状態でやってしまってはやっぱり思ったような演技はできないので、落ち着いて大会に臨めるようにしたいです。
仲田:私は本当に体力がないなっていうのがあって、普通の練習よりは緊張するっていうのもあって本選の最後まで体力を残すっていうことが今回できなくて最後本当に疲れてしまいました。これからは体力をつけるということが目標になるかなって考えています。
―今後の目標は?
百瀬:最優秀賞です。全日本は出ることができればと思いますが、部内選考はちゃんと勝ち残ってできることなら最優秀賞。もっともっと練習を積もうと思っています。
仲田:私も最優秀とりたいので、次こそはしっかり一番を狙いたいなと思います。

  快くインタビューに応じてくれた選手たち。会話の端々から組ごとの固い絆や厚い信頼関係が伝わってきた。次に迎えるのは、同じ武道館の地で行われる全日本学生大会だ。今年の部のスローガンでもある「克己」を胸に、彼らは日々互いに切磋琢磨(せっさたくま)し続けている。大舞台でさらに成長した姿を見せてくれることを大いに期待したい。
(5月29日・取材=木下知哉、高橋里沙、古川香菜子、島崎まりん、石井康嗣、
上田陽子、添田美月/編集=島アまりん)

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