勝～"一"にこだわれ～ ⑤
春季リーグ戦２０１５
寺田陽光副将、齋藤俊介投手 ロングインタビュー
春季リーグ戦２０１５
寺田陽光副将、齋藤俊介投手 ロングインタビュー
昨秋、リーグ戦制覇をあと一歩のところで逃した立大野球部。悲願の優勝へ、勝負の六大学春季リーグが11日に開幕しました。全５回にわたってお伝えするこの企画では、学生野球最高峰の舞台ですべてを野球に懸ける男たちに熱く語っていただいております。 第４回は、寺田陽光選手（コ４＝神戸国際大附）と齊藤俊介選手（営４＝成田）です。
☆寺田陽光選手（コ４＝神戸国際大附）
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春リーグでの個人的な目標として
「打点王」 という言葉を挙げた寺田陽光副将 |
去年の秋で一番感じたことが、チームとしてここ１本っていうチャンスでのヒットが出なかったということで、特に野手としてそれは感じていたことなので、この冬は振りこみを中心にやってきました。
――副将になられて、心境の変化などはございますか
去年までは自分のことで精いっぱいだったんですけど、自分がこの冬試合はそんなにこなせているわけではないのでまだ分からないですけど、自分がダメであっても「いつもチームを客観的に見る」っていうことは常に意識してやっているつもりです。
――寺田さん自身で何か変わったことは
責任・プレッシャーというのは去年には無かったのですが、副将になって、チームが勝たないと「自分たち幹部が悪かったんじゃないか」というプレッシャーはかなり感じています。
――キャンプについて振り返っていただけますか
チームとして、１つ引き分けて残りは全部勝てたので仕上がりは順調に来ていると思います。普段出場している選手がいなかったところもあったのですが、そこで普段はあまり出ていなかった人たちが奮起してこともあってチームの勝利に結びついたと思っているので、結果的に良い方向に向かっていったと思います。
――今年も打線の中で中軸を担う立場だと思います
ランナーが出たら自分が全部返すという気持ちで、練習に妥協することなく今は取り組んでいます。やっぱり打点にこだわりたいですね。ランナー返すことが目的なので、ホームランを狙うわけではなくて、確実に単打で返すこと意識したいと思います。
――４年生が抜けた穴は感じられますか
正直、すごく頼もしい先輩だったのでそこの穴を自分たちでどう埋めるかっていうのはかなり不安な部分はあるんですけど。そればっかり言ってもしょうがないので、逆に今はその穴をむしろ自分がいて勝てたらって言ってもらえるようにしていきたいと思っています。
――前主将の我如古さん（14年度卒＝現東京ガス）、前副将の岡部さん（14年度卒＝現ＪＸ－ＥＮＥＯＳ）から何か言葉をかけて頂いたか
「今年このチームはお前が中心にいるのは間違いないから、お前がプレーにおいてもプレー以外においても引っ張っていけ」というのは引退するときにかけて頂いた言葉です。
――今年のチームの強みは何ですか
去年から結構試合に出ていた選手が多いのと、最上級生がチームを引っ張るという意識が去年よりも強いので、それでチームが強いっていうのは監督からも聞いているので、そこは強みかなと思います。
――そのようなところは幹部や同期との結びつきからでしょうか
そうです。仲がすごく良くて休みもずっと一緒に過ごしたりとか、かといって野球になったらお互いが厳しい声を掛け合ったりもするので、野球をする環境においてはかなり充実していると思います。
――ここまでの大学野球人生を振り返ってみて、変わったことや成長したことは何ですか
ちょっと怪我が多くて、出させてもらうことは多かったんですけど、結構途中怪我で抜けてしまうことがあったので。それでも去年の秋は怪我で抜けるということはなかったので、今年も怪我には注意して今年１年間引っ張っていくつもりです。
――優勝するために重要な部分は何だと考えていらっしゃいますか
僕ら最上級生がプレーにおいては活躍して、それに下の子たちがついてきてくれればのびのびとした環境でプレーできると思うので、それが結果的に優勝というとこに繋がっていくと思います。
――キーマンとして期待している選手はどなたですか
齋藤ですね。去年の秋は怪我でずっといなくて、秋では齋藤がいればなというのはチームでも、ダメなんですけど頼っちゃう部分があったので。実際戻ってきてくれてやっぱり投げている姿を見れば心強いので、齋藤には期待したいと思います。
――寺田さんから見た復帰された齋藤さんのピッチングはどのようなイメージですか
前よりもパワーアップして帰ってきてくれたなと。あとは一球にすごく魂というか気持ちが入っているのが見てとれるので、この春は齋藤には注目してほしいです。
――最後に今季への意気込みをお願いします
戦力はもう十分整っているので。あとは初戦の法政戦にすべてをぶつけて、そこから流れにのって、一気に優勝していきたいと思います。
◆寺田陽光（てらだ・ようこう）1993年８月７日兵庫県生まれ。社会学部４年。右投右打／内野手（副将）／神戸国際大附／183㌢83㌔
☆齊藤俊介選手（営４＝成田）
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春リーグでの個人的な目標として
「最優秀防御率賞」 という言葉を挙げた齋藤俊介選手 |
やっぱり秋は１試合も投げていなくて、それで自分抜きでも優勝争いをしていて、やっぱり自分としては複雑な心境で見ていました。
――怪我をする前後で野球に対する心境の変化はありますか
応援する立場になって、練習態度だったりとか、生活態度だったりをしっかりしないとやっぱり応援してもらえないというのを身に染みてわかったので、練習態度を一から見直してみんなに応援される選手になろうと思ってやってきました。
――冬、春先と練習をこなしてきてご自身の感覚としてはどうでしょうか
筋力自体もアップしたので、今までは力んで投げていたボールも８割の力で今まで通りのボールが投げられるようになったので。すごい力みなくいいボールが投げられています。
――キャンプで特に重点を置いて練習したことは何ですか
怪我をしていて投げ込む期間が少なかったので、実践の中でバッターに対してどれだけ投げられるかというのを意識して、投球練習よりも試合でどう投げていくかを意識してキャンプを過ごしました。
――バッターを前にして具体的に意識したことは何ですか
ピッチング練習だとストライクを取るだけとかになってしまうのですけど、実戦に入ることでボールにしなければいけないボールだとか、ここは打たせてもいいボールだとかそういうメリハリをしっかりつけて投げることで球数も投げていくみたいな感じでやっていました。
――自分のピッチングに対するこだわりはどこでしょうか
自分の持ち味は真っ直ぐとスライダーのコンビネーションなので、その変化球を磨いて投球術をつけていきます
――今、何か新しく取り組んでいることはありますか
投げられない期間で少しでも変化球を覚えられないかなと思って、変化球も少し練習して、実戦で使えるぐらいの変化球は増えてきたので、そこはもう一つ武器になるかなと思います。今シーズンでも使ってみようと思っていてオープン戦でも使ってみて手ごたえを感じているので。
――二枚看板として澤田さんに思うことはありますか
澤田は結構負けず嫌いで、自分も負けず嫌いで秋は自分がいなくて切磋琢磨する相手がいなくて、いい意味で張り合ってお互い「あいつには負けないぞ」という気持ちでやっていけば、締まった良い試合がいっぱいできると思うので、お互い刺激し合えるように。
――最上学年ということで心境の変化はありますか
今まではキャッチャーも先輩であったり引っ張られたりすることが多かったですけど、ピッチャーですし、試合を作る立場であるし４年生という立場もあるので、来年にもつながるようなピッチングをしたいです。
――最後に今季への意気込みをお願いします
具体的な目標だと防御率は１点台、できればもう一回最優秀防御率を取りたいです。それよりも大前提として任された試合を勝つっていうのはもちろんあります。後ろにも小林っていう信頼できる投手がいますし、何とか自分でいいゲームを作って小林に締めてもらうっていう形が自分の理想なのでそのゲームを今シーズンはいっぱいできたらいいなと思います。チームとしてはもちろん優勝が目標です。
――ありがとうございました！
◆齋藤俊介（さいとう・しゅんすけ）1994年１月７日千葉県生まれ。経営学部４年。右投右打／投手／成田／176㌢78㌔
最終回となる第５回は、澤田圭佑選手（コ３＝大阪桐蔭）と、大石恭平選手（コ３＝鎌倉学園）です。お楽しみに！
（４月17日、取材＝曽我崇史、浅野徹、田代菜実／編集・唐澤大）