「本日、ドラフト3位でオリックス・バファローズに指名いただいたことは本当に関係者や周りの同期、監督さん含めみんなの力だと思っているので、感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございます」。
  10月22日(木)に行われたプロ野球ドラフト会議で、立教大学野球部・大城滉二(コ4=興南)がオリックス・バファローズからドラフト3位指名を受けた。大学通算112安打を放ち、立大の最多安打記録を更新した稀代のヒットメーカーが、プロの世界へ足を踏み入れる。今回はドラフト会議当日の指名後に開かれた記者会見で本人が語った喜びの声を紹介する。


今秋のリーグ戦開幕前には、野球をする上での
信念として「気持ち」という言葉を挙げられた
――オリックス3位指名ということで、現在の心境を教えてください
   まだ実感はないのですが、指名をいただいたことには本当にうれしく思っています。

――指名を待っている間、どのような心境で待っていましたか
   ドキドキしながら、不安もありながらという感じで指名を待っていました。

――今日ドラフト会議という運命の日を迎えるにあたって、昨日はどのように過ごされていましたか
   2週間前くらい前から寝られない日々が続いていたのですが、昨日も同じように、緊張しながらというか、そういう感じで今日を待っていました。

――指名されたオリックスというチームにはどのような印象をお持ちでしょうか
   強いチームだと思っています。選手一人ひとりもそうですし、チームとしてもすごく素晴らしいなと思います。

――目標とする選手がいましたら教えてください
   メジャーリーガーのヤンキースの、もう引退したのですが、ジーター選手のような選手になれるように頑張っていきたいなと思っています。

――大城選手は立教大学の通算安打のタイ記録などを作られている(会見時=111安打)と思うのですが、自分の持ち味を教えてください
   足を生かした守備であったり、打撃ではバットコントロールだったりが自分の持ち味だと思います。

――立教大学で4年間過ごされて、監督さんを含めて様々な仲間たちとの出会いや、野球を含めた学生生活では様々なことがあったかと思うのですが、どのような4年間でしたか
   本当にこの4年間、監督さんをはじめ同期のみんなが支えてくれたので、こういう結果になったと思いますし、自分としてもこの4年間で大きく成長したなと思います。

東大1回戦でリーグ戦通算112本目となる安打を放つ大城

――ご出身が沖縄ということで、今回ドラフトで指名されたということは沖縄の県民の方も喜んでいると思います。沖縄県の方へメッセージをお願いできますでしょうか
   今回指名を頂いたのも自分一人の力ではないので、本当に沖縄の家族や地元の友だちだったり、そういう人の支えがあったからこういう結果につながったので、本当に感謝して、これから恩返しできるように頑張っていきたいと思います。

――改めて、これからどのようなプロ野球選手になりたいと思っていますか
   長く野球を続けられるような選手になりたいなと思います。

――ドラフト会議が始まってから1時間半くらいが経ち、ついに大城選手の名前が呼ばれました。改めてこの名前を呼ばれたとき、チームメイトからも歓声が上がりましたがどのような気持ちでしたか
   呼ばれたときは本当にホッとした気持ちと、3位で指名を頂いたので本当に驚きというか、そういう気持ちです。

――この気持ちをご家族に伝えるとしたら、どのようなことを伝えたいですか
   今までありがとうという気持ちと、これから少しでも恩返ししていくということを伝えたいです。

――ご家族以外にはどなたか伝えたい人はいますか
   関わってきた方々みんなに本当に感謝の気持ちを伝えたいなと思います。

――長らく立教大学からは野手としてのプロ野球選手が出ていなかったと思うのですが、その中で今回プロの世界に評価されたということで、そのお気持ちを教えてください
   立教大学から久々というか、そういう中で指名を頂いたので、やはり責任と自覚を持ってプロの世界でプレーしていきたいなと思います。


緊張しているとしながらも、会見中には笑顔も見られた
――大学野球4年間で自身のターニングポイントとなったと思った瞬間がありましたら教えてください
   神宮で1年春から出ているので、本当に毎試合毎試合が自分のターニングポイントかなと思っていますが、初めて神宮で試合に出たときが本当に印象に残るというか、忘れられないなというのはありますね。

――この時期からプロを意識しだした、というものがありましたら教えてください
   大学2年のときに日本代表に選出してもらったときから、少しプロというか、上を意識し始めました。

――プロ野球のイメージを教えていただけますか
   周りというか、野球をやっている人は誰もが憧れているような場所だと思うので、そういうところでプレーできるのを本当にうれしく思います。

――大学4年間を通して一番技術面や精神面で自身が成長したなと感じた点があれば教えてください
   技術面で、守備が好きなのですが、この立教大学に入って守備を向上できたなというのが自分の一番の収穫です。

――今後プロ野球の世界で自身をこうして売り出していこうということを考えておられましたら教えてください
   スタートラインに立ったということで、本当に自分の持っているものをすべて出して、さらに向上していけたら良いと思うので、自分のアピールするポイントをどんどん生かしてアピールしていきたいなと思います。

――最後に改めて、本人から一言申し上げます(本田智徳主務)
   本日、ドラフト3位でオリックス・バファローズに指名いただいたことは本当に関係者や周りの同期、監督さん含めみんなの力だと思っているので、感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございます。

楽しみと不安、2つの気持ちが交差する中迎えた運命の日。これまでは大事な試合の前でもしっかり寝つけていたという大城であっても、この日が近づくにつれて寝つくことができなくなっていた。指名の瞬間は安堵(あんど)の表情。会見後には、「今日はぐっすり眠れそう」とはにかんだ。高校時に春夏連覇を達成した時のエース・島袋洋奨選手が所属する福岡ソフトバンクホークスと同じパ・リーグへの入団。早くもかつてのチームメイトとの対戦も熱望した。神宮を沸かせた天才バットマンが、新たな舞台への歩みを始めた。

◆大城 滉二(おおしろ・こうじ) 1993年6月14日沖縄県生まれ。175a71`。コミュニティ福祉学部4年。右投げ右打ちの遊撃手。今年度副将。巧みなバットコントロールで安打を量産、3年春にリーグ戦通算100安打を本塁打で達成した。50b走5秒9の俊足に加え、広い守備範囲や安定したフィールディングにも定評がある。興南高校では2年生ながら9番遊撃として史上6校目の春夏連覇に貢献。大学進学後は1年春からリーグ戦に出場し、1年秋・3年秋にはベストナインを獲得した。日本代表経験は大学2年次、第39回日米大学野球選手権大会での侍ジャパン選出。



(10月30日 取材=赤津亮太、唐澤大、栗原一徳/編集=赤津亮太)



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