革命I

春季リーグ戦2016

―東大戦展望―


   東大野球は何かが起きるから怖い。混戦模様のリーグ戦、4位の立大もここからのカードで全て勝ち点を取れば十分に優勝が狙える。そこで絶対に落とせないのが今週末の東大戦だ。




宮台はテークバックが小さく球の出どころが見づらい


戦力分析

投手力  宮台攻略が勝ち点への絶対条件
<投手スタッフ>
宮台(3年=湘南・偏差値72) ※試合19防2.90勝1負6 
柴田(3年=洛星・偏差値73) 試合20防4.13勝1負6 
有坂(2年=城北・偏差値70) 試合5防8.31勝1負0 
三木(4年=県多摩・偏差値69) 試合16防6.14勝0負2 
山本俊(4年=西春・偏差値65) 試合23防8.91勝0負8 
※今季も含めた通算成績 

  東大史上屈指の左腕が"本格お目見え"だ。初戦で澤田圭(コ4=大阪桐蔭)との投げ合いが予想されるのは、最速145キロのエース・宮台。リーグ4位の防御率2.17を記録した昨秋は、肩痛もあり球数制限の下での投球だった。その不安が晴れた今季は、早くも2完投と驚くべき快投を見せている。2試合とも0−1でサヨナラ負けを喫したものの、早大1回戦では東大記録を70年ぶりに塗り替える1試合13奪三振。明大1回戦でも136球を投げ切り、5先発で平均6イニングだった昨秋とは違う。宮台が完投できる今年の東大は強い。
     2戦目の先発は、勝利した明大2回戦で6回2失点の柴田が濃厚か。短いイニングでは、同試合で3回無失点と好リリーフし、立大グラウンドのある埼玉県新座市出身の有坂が計算できる。その他には下手投げの三木、肘痛から復帰した東大史上最速148キロ右腕の山本俊が控えている。     



宮台の打撃。今季は二塁打を1本放っている

攻撃力  中軸に勝負強さあり。接戦時の失投に注意。
<初戦予想オーダー>
1二 桐生(4年=西・偏差値73) 
2三 山本克(4年=聖光学院・偏差値73)
3遊 山田(3年=桐朋・偏差値71)
4一 田口(3年=西大和学園・偏差値71)
5捕 喜入(4年=修猷館・偏差値70)
6左 楠田(3年=桐朋・偏差値71))
7右 田中(4年=熊本・偏差値73)
8投 宮台(3年=湘南・偏差値72)
9中 宇佐美(2年=桐朋・偏差値71)

  偏差値が全員70を超える頭脳派打線。要警戒なのは一番打者と中軸と言えよう。リードオフマンを務める桐生はリーグ3位の打率.381と元気。中軸は、昨春から東大が勝利した3試合全てで適時打を放った"持っている男"山田。そして前カードで2試合連続打点を挙げている田口が怖い。5番には実績十分の喜入。さらには昨年4番に座っていた楠田が復調すれば、得点力は大幅に増す。



山田は明大3回戦で3点本塁打を放っている


総評

  東大が勝つ試合には、必ずと言っていいほど失策が絡む。だが立大には遊撃の熊谷(コ3=仙台育英)をはじめ、二塁を守る高橋信(コ4=長野日大)、捕手には強肩の高田(コ3=浦和学院)がいるなど守備が安定している。そこから打撃のリズムを作り、リーグ打率2位の田中和(法4=西南学院)や同10位の佐藤竜(観4=国学院久我山)に得点圏で打席を回したいところだ。チームとしては5季ぶりに早大から勝ち点を挙げ、非常に波に乗っている立大ナイン。それでもあえて先は意識せず「一戦必勝で」(溝口監督)目の前の赤門撃退に向かう。
    


◆さあ、神宮へ行こう!◆
5/7(土) 対東大 13:30〜
5/8(日) 対東大 11:00〜

(5月3日 栗原一徳)





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