「戮力同心」

秋季リーグ戦直前

野球部智徳寮インタビューG


飯迫恵士選手、寺山寛人選手


    春季、つながりだしたら止まらなかった立大打線。この2人が、そのキーマンとなっていた。先頭、彼が出塁することで立大にチャンスが訪れる。チャンスメーカー、#29寺山寛人。そして、場にいるランナーは全て返す。彼の前にランナーさえためれば、立大のスコアボードには得点が入る。ヒットメーカー、#7飯迫恵士。同郷出身、普段も仲の良いと言われる「テラサコ」の2人に、激動の春季について、そして連覇のかかる秋季について話を聞いた――。

◆飯迫恵士(社3=神戸国際大付)◆

自らの春季を振り返って、100点をつけた飯迫。

広角打法に、勝負強い打撃。秋季も100点の打撃に期待したい

――日本一おめでとうございます。激動の春季、疲れもあるのではないでしょうか
   あったっすね。試合も長かったんでね(笑) 引き分けも2回もあって、いろいろ疲れました。

――疲れをとるために、夏にリフレッシュなどはされるものですか
   夏?夏か。これちゃんと答えなあかんやつですよね?(笑) それっぽいことでいいですか。キャンプ中は海行きました、毎年皆で行ってるので。オフは普通の大学生という感じっすね(笑)

――優勝後にはパレードもありましたが、快挙後の反響はいかがですか
   実際無いっす(笑)表紙には載ってもね、何も反響無いっす。もうちょっと立スポのほうでアピールを(笑) 記事を大きくしてほしいです!

――春季はまさに大活躍でした。要因が何かあったのでしょうか
   皆が良いところで回ってきた時にちゃんと打つことであったり、自分の仕事をしっかりした結果勝てたんじゃ無いかなと思いますね。個々の力に頼るんじゃなくて、チーム全員で勝った感じです。(――今季の自身の成績は何点でしょうか?また、その理由も教えてください)優勝したんで100で(笑) 今季良かったとこは、安打数。広角、まあ広角じゃないな。安打数を増やせられたところですね。かつ、率を残したというのがいいところすかね。課題は大事なところでバントを二回くらいミスってるんで。あと走塁も去年と比べたら盗塁をしていないので、今後の課題になるかなと思います。秋はそういったところを良くしていきたいですね。

秋季の連覇に向け、飯迫があげた

必要なこととは――。

――春季リーグ戦優勝、全日本で日本一という華々しい結果を残しましたが、今までにそのような経験をなされたことはありますか
   優勝は高校の時に甲子園の予選か。県大会かな、それで兵庫1位になってるのですが、それぐらいですかね。優勝した経験で一番印象に残っているのは…。

――では、キャンプについて伺います。重点的に取り組んだ練習等はありますでしょうか
   フリーバッティングであったりティーであったり強いスイングというか、どの角度で当てたら飛ぶのかというのを実践しましたね。力入れるタイミングであったりとか、いつもと変えてみたり、いろいろ試行錯誤して、ちょっと掴めたかなという感じです。

――オープン戦ではプロの球団との対戦もありましたがいかがでしたか
   自分は楽天戦しか出てないんですけど、相手が外国人ピッチャーだったのですが、タイミングの取り方とかが大学生とは違って体も違うので、それをいち早く修正、と言うかタイミングを合わせることが大事やなと思いましたね。(――東北楽天の田中和選手とは外野もポジションも同じですが)話はしていないっすね。すれ違ったときに「お前なんで外野守っとんねん」みたいなこと言われましたけど(笑) 背番号は和基さんに「次7番つけろ」と言われたのでつけています!

――秋からは外野に転向されましたが、経緯を教えていただけますでしょうか
   全日本が終わって小解散明けかな?小解散明けやったとおもうんですけどいきなり監督さんに呼ばれて。「今日からお前外野せい。ファーストやらんでいいから」と言われて。その理由はたぶん大東さんとその時は中川をファーストで使いたいから、だから外野に行ってくれと、みたいな感じですね。自分も将来的にファーストだけでは少し物足りないというか、2ポジション出来たら良いかなというのもあって、納得して外野に行きました。でも最近またファーストもやってますけど。たぶん調子によってポジションが変わると思うので。オールスターもファーストやったし、2つのポジションでは全然違うんですよ、肩もボールの投げ方もちょっと違うし。なんで外野の方が楽っすけどね。ボール飛んでこないんで。(――どなたかにアドバイスをもらったりはするのでしょうか) 高取さんにはもらいましたね。「とりあえず早くとって投げろ」と(笑) 振り下ろすというか。「とりあえず落としどころをしっかりしておけばアウトになるから」という感じで「ちゃんとしっかりワンバン投げとけ」と言われました。「強い球を投げんでいい」というのも、あんま力入れすぎても肩疲れちゃうから、みたいなこともアドバイスをもらいましたね。

春季同様、秋も厳しい戦いが予想される。やはり、飯迫

の言う通り最後は「気力」が大事になることであろう

――秋は研究されて臨むシーズンとなることが予想されますが、いかがですか
   首位打者が欲しいっすね〜。首位打者、ベストナインは大学の内に一回は取っときたいですね、どっちか。研究されてもそれが100%できるわけではないので、大学生やし(笑) だから大丈夫だと思っています。考えたら打てないと思いますすよ、結構(笑)

――では、最後に応援して下さるファンの皆さんに一言お願いします
   ファンの方々…(―いますよ)いますよね。それなりの言葉をね…なんやろ。是非とも連覇するので応援の方宜しくお願い致します!おっけい!!

――どうもありがとうございました!



◆飯迫恵士(いいさこ・けいと)1996年10月1日兵庫県生まれ。社会学部3年。左投左打/内野手/神戸国際大付/170a72`?


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◆寺山寛人(社3=神戸国際大付)◆

自身の春季は75点。初めてレギュラーに定着したシーズン。

評価する点を上げつつも、課題を見つめなおすことを、寺山は忘れない

――日本一をかけた激動の2か月間。春季は長かったですか
   終わってみれば早かったですけれど、日本一からここまでが早かったというのをすごく感じます。

――激動の春季。ご自身の活躍を振り返ってください
   75点くらいですかね。成績的にはいい部分が多く見えるかもしれないですけど、それなりにだめな部分も多かったです。反省の方が多いかもしれないです。リーグ戦2か月ある中で、調子の波が少しはありましたけど、その中でしっかり落とさず粘れたというか、だめなときも短い期間で何とかいい形にもっていけたというのが良かった点です。課題は長打ですかね。いかにもう少し打てるようにするか、監督に長打を打つようにいちばん言われます。

――ご自身の打撃スタイルはどのようなスタイルだと思いますか
   基本的には春のリーグ戦みたいなタイプで、狙わずいいところに当たって長打というのが自分のスタイルだと思います。そういった課題の中で長打があったですが、狙うとあんまりいい結果が出ないですね。

――全日本選手権は相当な重圧の下でのプレーだったと思いますが、いかがでしたか
   優勝してからの全国での試合というのは初めてだったので、プレッシャーという感じではないですが、違和感はありました。強いチームと思われる中での試合で、ある意味勝って当たり前みたいなところがあって、そういう戦いが増えて変なことができないというちょっとしたプレッシャーは感じました。(――日本一の瞬間はいかがでしたか)複雑な感じでしたね、個人的にはだめで、チームは日本一で。走塁や守備でなんとか挽回しようとしていた状態だったので…打撃のそういった状態というのは、秋のリーグ戦でも起こりうることだと思うので、そこの不安というのは、始まってみないとわからないですけれど、多少はありますね

飯迫が「気力」とあげた秋季連覇に必要なこと。

「決めてます!」と書いた寺山の答えは――。

――夏にはオールスターにも出場されました。見事な活躍でしたがいかがでしたか
   敢闘賞ですよね?はっはっは(笑) 運があったのだと思いますね。その前のオープン戦まで本当に調子が悪くて。もうどうしようかな、と思っているぐらい調子悪くて。その直前に学生コーチに打撃投手をしてもらって少し掴んだフォームというのが、微調整なんですけどね(笑) でも、オールスターでそのフォームで結果が出て。その部分は良かったですね。感覚的にこれかな?というものを1つ掴めたので、それは自分としては大きかったと思いますね

――夏季キャンプで重点的に取り組んだ練習はありますか
   キャンプのテーマとして量をこなすというのがあって、全体的に量をこなしていましたね。個人的にはキャンプ期間で打撃を固めたかったのですが、そうもいかず。悪くなって帰ってきた、という感じですね

――夏といえば、母校が甲子園に出場されました
   あ、見ました見ました! 練習もあって全部ではないですけれど。なんという表現がよいのですかね…懐かしくもあり、こんな高校だったっけ?という感覚もあり、レベルの高さを感じましたね。自分たちが初めての出場で。今年は2回目で春夏と出場していて。何か板についてきたと言いますか、常連校的なね。周りからしても嬉しいことですし、刺激はもちろん受けますね。

「己越え」を上げた寺山。自身の春季の成績を超え、

秋季も切り込み隊長として、大暴れしてほしい

――秋季が終わると最終学年になりますが心境に変化等ありますでしょうか
   そうですね。それなりに責任感なども自分の中で出てきているのかな、と思いますね。周りからしたらそんなことないだろ、って話かもしれませんが、自分の中ではね。やっぱり4年生もピリピリやっていますし、来年はそういう意識で引っ張っていかないとダメだと思うのでね。(――4年生はピリピリされているのですか?)というか、なんと言うんでしょう?自分のことはしっかりやっていると言うか、周りにも多少は言えているので。そう言うところではないですかね。この秋で終わりになってしまうんでね。やっぱり寂しいですし、1番長く一緒にやった先輩なのでね。悲しいといったら違うのかもしれませんけど…。でもそれ言ったら先輩に怒られちゃいますね(笑) 自分たちの代になると言う恐怖心は絶対にありますね。

――それでは最後に、応援してくださるファンの皆さんに一言お願いします
   なんとか、成績的にも上に上がりたい。そんな簡単なことではないと思うんですけど、なんというんですか、一喜一憂せず。一喜一憂せずって結構使うんですけど、良くも悪くも平常心で、それがいちばんの結果への近道だと思ってるので。あまり具体的な目標はないです。ただ、タイトルで挙げるとすればベストナインと首位打者、この2つは狙える位置にいれば良いなとは思いますね。ファンの皆さんに、プロ野球選手ではないのでね。かっこいいことは言えないですけれど、応援が確実に力になっているので、そう言った声援に応えられるように頑張りたいなと思います!

――どうもありがとうございました!

◆寺山寛人(てらやま・ひろと)1996年7月27日生まれ。社会学部3年。左投左打/外野手/神戸国際大付/178a72`


第9回は、熊谷敬宥主将(コ4=仙台育英)、江波戸龍星副将(コ4=成田国際)です。お楽しみに!



(8月31日 取材・川村健裕、繻エ由佳/編集・川村健裕)