「戮力同心」

秋季リーグ戦直前

野球部智徳寮インタビューA


林田景太選手、林中勇輝選手


    連覇のかかる秋季リーグ戦。彼らが活躍する姿を見ることができれば、立教はさらに強くなる。#23林田景太(観3=島原)、#20林中勇輝(コ1=敦賀気比)は若い選手の台頭が目立つチームにさらなる新風を吹かせる存在だ。昨季から徐々に出場機会を増やした林田に、高校での実績十分の林中。そんな彼らに、日本一の3か月間を振り返ると共に、秋季のレギュラー奪取に向けての並々ならぬ想いを語ってもらった。

◆林田景太(観3=島原)◆

――日本一長い3か月間でした。春季を振り返って、疲れはありますか
   自分が試合に出始めたのが対慶大3回戦からだったので、他の出場機会は途中交代での出場で一試合フルに出ることが少なかったので、期間は長かったのですが自分が出るところは短くて、そんなに疲れはなかったと思います。(――地元のラジオに出演して、友人からの手紙に泣いてしまったと伺いましたが)やはり情報が行ってるんですか?恥ずかしいです(笑)そのせいで、帰ってきてから「泣いてた」ってイジリを今でもされます(笑)「本当に?演技だったのか?」というイジリです(笑)

日本一後のラジオ出演について、笑顔で語る林田
――春季は公式戦初安打など、初物尽くしのシーズンとなりましたが
    初めてのことが多かったのですが逆に開き直って、初めてだからミスもオッケーと自分自身で思って、その分で緊張はあまりしなかったですね。特にリーグ戦ではそう思いました。逆に全日本では、ミスが勝ち負けを分けてしまうという感じで、緊張しましたね。

――チャンスをつかんだ一打などはありますでしょうか
   1試合にヒットを1本打てたというか、コンスタントに結果を残せたところが良かったと思います。打撃の調子は慶大戦に出場する前からずっと良かったので、早く使ってもらいたいというか、そういう気持ちがありました。

――春季を振り返って、一番大きな収穫を教えてください
   一番得た収穫は、やっぱり神宮球場でプレーして、その雰囲気を味わうことが出来たことですかね。神宮でプレーするのは初めての経験で。その舞台に立てたというのは、自分でも大きな収穫になったと思います。秋にも、そして4年次にも生きると思います。逆に課題としては、チャンスで一本打てるようにしたいところですね。

――チャンスで一本とは、何か悔しい試合があったのでしょうか
   はい、そうですね。慶大戦でも一応ヒット打って打点はついてるんですが、そのときは点差が離れてたんで、秋には接戦や1点差などの緊迫した状況で一打を打てるようにしたいです。

春季を通じての収穫を口にする林田。

その口調は確かな自信が満ち溢れていた

――秋季に向けて、セカンドはポジション争いが厳しいと思いますが、他のセカンドにない自身の強みはなんでしょうか
   自分が分析するには、調子の波がそんなにないということで、悪いときも悪いなりにヒット一本だったり、しっかりバントを決めるだったり、コンスタントに結果を残せるところが自分の強みだと思ってます。

――春季を終え、夏季キャンプにおいて重点的に取り組んだことはありますか
    重点的に鍛えたテーマは「振り込んで、強くて低い打球を打つ」ということです。あと、たくさん捕りこみを行ったので、守備面でもレベルアップしていると思います。

――夏にはオールスターもありましたが、率直な感想は
    びっくりしました。まさか自分が六大学オールスターに選出されるなんて。自分はSNSで知ったんですけど、本当にその情報が確かなのか最初は疑ってました(笑)(――宮崎開催ということで、地元・長崎の方も喜んでいたのではないでしょうか)宮崎のオールスターには、地元から高校の野球部の監督や部長さんなど十数人が応援に来てくださったんですけれど、その人たちの前でユニフォーム姿を見せられてよかったなと思います。神宮に行くのは遠いので、そんなに頻繁に応援には来てもらえないですけど、宮崎という地で自分がプレーしているところを見せられたのは良かったです。

林田が思う、連覇に必要なものは「強気」。彼の

強気な打撃、強気な守備が立大連覇を大きく手繰り寄せる

――秋は連覇がかかります。最後に今季の意気込みと、ファンの皆さんに一言お願いします
   秋はレベルアップした立教野球部を見せたいと思ってるので春同様「つなぎの野球」と、見ている人が心を動かされるような野球を見せたいと思っています。個人としては春以上の結果が残せるように準備を怠らず試合に臨みたいと思います。具体的には、10安打。2桁安打と0失策したいと思います!

――どうもありがとうございました!

◆林田景太(はやしだ・けいた)1996年5月26日長崎県生まれ。観光学部3年。右投左打/内野手/島原/168a70`


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◆林中勇輝(コ1=敦賀気比)◆

――入学してすぐにチームが日本一。どのような気持ちで先輩を見ていましたか
   自分は高2のときに春の選抜で優勝して、そこから注目とかもいろいろありましたし、またそういうことが大学でもあって、監督さんから私生活をしっかりしろと言われていたりもして、最下級である自分がしっかりしなくてはならないという自覚は出てきました。

入学直後のチームの快挙。林中は、冷静に振り返った
――大学野球はレベルが高い世界ですが、慣れましたか
   最初の頃は金属バットから木製バットに変わってなかなか打てない時期が多かったのですが、大学は高校と違って先輩との距離感も近くて、そこはやりやすかったです。(――立大の先輩とは仲良くなりましたか)そうですね。結構入ったときからフレンドリーで。共通の先輩の友達もいて、そういう関係から話かけてもらえたりもして。大学は上下関係はやりやすいと思います。

――華々しい実績とともに立大に入学されましたが、六大学野球に対して憧れはあったのでしょうか
   そうですね。やっぱり華の六大学野球と言われていますし、東都だったら神宮球場で野球できないですし、神宮球場でプレーすることに憧れがあったので。入れ替え戦がないのも一つの理由です。

――春季はフレッシュリーグで初安打。神宮でプレーしてみて、いかがですか
   フレッシュリーグは1、2年生だけということで、あまり緊張感もなく楽しく野球ができました。神宮球場でプレーするのはやっぱり気分が良いです。お客さんもたくさんいてうれしかったです。

先輩・林田に見られながら色紙に名前を書く林中。

インタビューにある通り、先輩との仲は良さそうだ

――内野手は秋季も激しい定位置争いが待っています。他の内野手にない自身の強みはなんでしょうか
   ファーストの位置づけ的に自分は三番手あたりだと思います。守備の堅実なプレーは他の選手に負けたくないというのはあります。

――レギュラー奪取に向けたキャンプ。重点的に取り組んだことはありますか
   バッティングが気になって。当たりとかも弱かったので。なのでキャンプの時はいつも以上に振りこもうかなと思って練習していました。

――オープン戦ではプロ野球チームとの対戦もありました。打撃の調子はいかがですか
   東北楽天戦は守備から入って、東京ヤクルト戦は代打で入って、手ごたえはあります。1年生なのでその分結果を出さないとすぐ落とされるというのがあるので、逆にプレッシャーもすごいですね。

――連覇のかかる秋季。どのような形で貢献していきたいですか
   春の大会前と比べると、強い相手に勝てるので手ごたえはあります。先輩にけがなどがあったときに、戦力がだいぶ落ちるのではなく、少しでも差を埋められるようにしたいと思います。

「六大学連覇に向け、「克己心」を持った林中の

プレーがチームを一つにする

――最後に改めて秋季に向けて、そして応援してくださるファンの皆さんに一言お願いします
   高校時代、連覇という重圧が大きすぎて焦ることもあったので、秋季は一戦一戦をしっかりと戦うことが大事だと思います。なので、一試合一試合全力を尽くそうと思います!

――どうもありがとうございました!

◆林中勇輝(はやしなか・ゆうき)1998年11月30日京都府生まれ。コミュニティ福祉学部1年。右投右打/内野手/敦賀気比/180a75`


第3回は、山根佑太選手(営4=浦和学院)、松崎健造選手(文3=横浜)です。お楽しみに!



(8月31日 取材・浅野光青、川村健裕、渡邉紘也/編集・川村健裕)