100安打まであと42本…

立大が誇るバットマン、飯迫恵士が胸中を激白



   立大が誇るバットマン、飯迫恵士(社4=神戸国際大附)の六大学通算100安打への期待が高まっている。"サコメーター"は58。14日に開幕する六大学春季リーグ戦へ向け、7日、偽らざる本音を明かした。

   「やるからには100安打を目指したいですよね。ファンとか、チームメイトからも100安打目指してって言われます。でも、常に頭には置いときたくはないです。いつも通り、ふたを開けてみればという感じで」

   1年秋にリーグ戦デビューした飯迫は4(1年秋)、9(2年春)、13(2年秋)と右肩上がりに安打を積み重ねてきた。日本一を掴んだ昨春には3割3分9厘で21安打を記録し、100安打への道が開けた。だが一転、秋は11安打と半減。16打席連続無安打のスランプに陥り、最終的には2割2分9厘でフィニッシュ。チームも4位に沈んだ。

初の打撃タイトルも奪取したい
   「秋は2割2分9厘か…。なかなか1回打てなくなってからが長かったので、辛かったし、苦しかったです。調子が悪いときはいい当たりがあってもファインプレーがあったり、ポテンとか内野安打もないので、これが調子悪いんかって思いました」

   V奪回を誓った春季キャンプは1日1000スイングが課された。もちろん、飯迫も例外ではない。来る日も来る日も打撃練習に時間を割いた。さらには、心機一転、カッコよさを求めてバットの柄を木目調へ変更。技術を蓄え、心を入れ替えた。

   「結構いい感じに仕上がってきていると思います。守備の時間もなくして振り込んだのでだいぶバットは振り込みましたね。今年は割と打てる選手が多いので、チームとしても練習の成果は出てるんじゃないかなと思います」

   オープン戦での打率は3割ちょうど。3月末に一度不調に陥ったが、整骨院の医師の助言を受け、姿勢を正し骨盤の位置を前にした。すると、翌日、4月4日の専大とのオープン戦で右越え本塁打を含む3安打をマークした。
亜細亜大とのオープン戦でバットを構える飯迫

   今季も3、5番を担うポイントゲッターに、監督は「しっかりやってほしい」と期待を寄せ、学生コーチ・坂本(社4=桐光学園)も優勝へのキーマンとして、「絶対飯迫だと思います。チャンスで回して、得点するというのがキーになると思います」と声を大にした。

   「チームを引っ張っていくのは得意ではないんですけど、やることはやります。今年で大学野球も最後なので、のびのびやります。最上級なので引っ張っていかないといけないですけど、気負わずに。自分がやらなあかんって思うよりもつなぐことを意識したいと思います」

   100本の金字塔まであと2シーズンで42本。昨春の21本を再現できれば、届かない数字ではない。春連覇に臨む立大の戦いぶりからは目が離せないが、同時に"サコメーター"も楽しみの1つに加えてもらいたい。
(4月12日・浅野光青)

◇100安打達成者
六大学ではこれまで32人で、立大では6人が記録している。立大の達成者は以下の通り。
▽石原 照夫(昭和23年度〜26年度)101本
▽篠原 一豊(昭和23年度〜27年度)111本
▽山崎  弘(昭和22年度〜26年度)106本
▽高林 孝行(昭和61年度〜平成1年度)101本
▽大城 滉二(平成24年度〜27年度)112本
▽佐藤 拓也(平成25年度〜28年度)102本

◇飯迫恵士(いいさこ・けいと)
1996年10月1日、神戸生まれ。A型。社会学部メディア社会学科4年。左投左打。170a、72`。目標とする選手はロッテ・角中。「気力」を座右の銘とし、困ったときは気持ちでなんとかする。


Copyright (C) 「立教スポーツ」編集部, All Rights Reserved.