去る者あれば、来るものあり。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。「立教スポーツ」編集部では、日々努力を続ける体育会アスリートの皆さんを取材させていただき、年5回発行の「立教スポーツ」にて、その活躍を取り上げさせていただいています。
   今回は、そんな体育会の取り組みを皆さんに少しでもお伝えするため、「もう一つの216号」と題した本特集にて、普段は見ることができない体育会員の一面をお届けいたします。この文章を読んで、大学4年間を捧げるスポーツと出会えていただけたら嬉しいです。
   ※本特集で取り上げる部活動は、4月1日発行の「立教スポーツ」216号で活躍が取り上げられた部活動の特集が組まれております。キャンパスのいたるところで配られる紙面も是非手に取ってください!




   立大体育会を心から愛し、立大体育会に愛された者たち。この称号が最も似合うのは立教大学応援団だろう。体育会の各部が100%、はたまた120%の力を出せるように、全身全霊を込めた「応援」で後押しをしている。そんな彼らが主催し、彼らが主役となる場が年に1度ある。その名は「十字の下に」。この団祭をもって八十五代の団員は引退する。彼らの応援団人生、集大成のステージなのである。十字の団旗の下に、彼らは何を思うのだろうか。

立大応援団とは
熱く、まっすぐな応援は幾度となく選手の胸を打った

   立教大学体育会応援団。リーダー部、チアリーディング部、吹奏楽部の三部から成り、六大学野球応援を始めとした、様々な立大体育会の応援に駆けつける。「頑張っている人を応援するには自分たちがそれ以上頑張らないと伝わらない」。この考えの下、日々厳しい鍛錬を積む。1年生にとっては夏合宿が最初の関門だ。炎天下の中、1日中リーダー部は叫び、チアリーディング部は踊り、吹奏楽部は演奏し続ける。この夏合宿を乗り越えた1年生は正式な部員として認定される。昨年度団長を務めた後藤は、1年次の夏合宿を「終わった後はどこでも生きていけると思った」と振り返る。地獄と呼ばれる合宿を経ることで己自身が強くなり、また共に乗り超えた仲間として応援団内の絆も一層固くなるようだ。
   厳しいのは練習だけではない。縦社会の応援団では、礼儀に関する厳しさも一級品だ。なぜ彼らはこの厳しい環境に自ら入ろうと思ったのだろうか。「大学生活で礼儀など、人間としての部分を磨きたいと思い、厳しい世界に飛び込んでみようという思いで応援団に入った。今まで学ばなかったことをたくさん学べるので、人間的にも技術的にも成長できたらと思う」。リーダー部の降矢(営2)はこう語る。血の滲むような努力を積み重ねる応援団の四年間。幾多の困難を乗り越えた末にステージ上から見る景色は絶景であろう。応援団で過ごした日々は間違いなく計り知れないほど大きな財産となる。

駆け抜けた青春
集大成という言葉に相応しい「十字の下に」

   「十字の下に」から数日後、後藤はこう語った。「俺が1年生だった時に4年生が「このステージにすべてを懸ける」と言っていて、今となってはその意味がわかる。地獄のような練習をしてきたのも全部最後なんだなって。全部終わるのだなってそれを思って、命をかけてやった。腕を振った一振りで手がもげてもいいやみたいな」。
  指先までぴんと伸ばした腕を大きく振る。張り詰めた空気を切り裂くように、素早くしなやかに一振り、二振りする。圧倒的な存在感を放ち、堂々と『栄光の立教』を振る彼の姿は正に圧巻であった。彼だけでなく、応援団が一つになって作り上げた「十字の下に」。見たもの全員の胸を熱くし、幹部は青春を締めくくった。
  「人の嫌がる応援団 好きで入る馬鹿もいる 男の文字の一言に 泣きを見せざるこの辛さ」。『下級生哀歌』1番の歌詞である。サークルに所属し、いわゆる王道の大学生活を送る道もあった。しかし彼らは応援団を選んだ。リーダー部、チアリーディング部、吹奏楽部が一体となり、荒波に揉まれながら駆け抜けた大学四年間。ストイックに、真摯に、彼らは応援と向き合い続けた。夏合宿で意識を失うまで拍手し続けたこともある。リーダー部が4人しか来られないという危機的状況で神宮応援をしたこともある。敗北の瞬間にも何度も立ち会った。幾度となく涙を飲んだ。それでも彼らは他人のために応援し続けた。全ては立大の選手の心を動かすために。
  立大応援団は「十字の下に」を区切りとし、新体制でのスタートとなる。第八十六代のスローガンは「つなぐ」。幹部の熱い思いは下の世代へと繋がれ、応援団の心からの応援は選手へと確かに繋がれるだろう。新たな人生を歩む昨年度の幹部たち、これからの応援団を背負う現団員、そして新たに応援団の門を叩く新入生。彼らに盛大なエールを送ろう。

(4月2日 取材/編集・小西修平)



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