"Go all out! BE aggressive."

秋季リーグ戦直前

野球部智徳寮インタビュー@


飯迫恵士選手、三井健右選手、川端健斗選手


   大学2年次よりスタメンとして第一戦で活躍。2017年春には安定した打撃でチームの優勝に貢献した飯迫(社4=神戸国際大附)。4番として初めてスタメン入りし3試合連続HRを放ちその名を大学野球界に轟かせた三井(コ2=大阪桐蔭)。今春、RIKKIOへ鳴り物入りで入り見事神宮デビューを飾ったホープ・川端(コ1=秀岳館)。秋季リーグ戦直前インタビュー第一弾は立大野球部内でも有数の実力者3人からあつい気持ちを聞いた。

◆飯迫恵士(社4=神戸国際大附)◆

―春リーグ2位でしたが、いかがでしたか。
   優勝しないと意味がないので「悔しい」の一言です。自分の中で2位は最下位と同じレベルです。優勝しないと意味がないので、嬉しくはないです。
   ―悔しい思いをした春リーグでしたが収穫はありましたか。
   調子の波が自分でわかったことです。去年くらいからわかってはいましたが、リーグの後半になって落ちてくるっていう傾向にあるので、次の秋のリーグ戦ではどのように調整していくかということに取り組んで行きたいと思います。 ―この春は12安打かせぎ、通算100安打まで30安打と迫りました。個人的にはいかがですか。
   一応目指していますが次のリーグで30安打、打とうとはならないです。春に少し意識した結果、自分に変なプレッシャーをかけてしまい、気持ちに余裕が作れなかったので、できるだけ考えないようにしています。(―それに代わる具体的な目標はありますか。)やるからには首位打者をとりたいです。 ―8月下旬のオールスターゲームでは調子がいいとおっしゃっていました。そのきっかけはありますか。
   「無我夢中に振るのではなく、意識的にストライクだけ振る」という、根本的なところを意識しています。それだけを念頭に、打席に立っていたら、自然と視野が広くなり選球眼が良くなったのでバッティングが良くなりました。

―夏の新座キャンプで強化した点はやはり打撃ですか。
   そうですね。「振り込み」です。夜間の練習でずっとバットを握っていたので、振る力がつきました。(−夜間の練習は何時間くらい行いましたか。)キャンプ中は2時間で、現在は1時間です。ずっと練習をしていたので今までのどのキャンプよりも大変でした。

―大変だった夏のキャンプを終えて残すは秋のリーグ戦のみです。大学のラストシーズンへ特別な思いはありますか。
   「最後なのでやってやろう」という気持ちしかないです。完全燃焼でやり切るしかないという気持ちです。(―野球をずっとやられてきて、節目はあったと思うのですが、そのときと比べ違いはありますか。)「もう終わるのか」という気持ちです。高校の時と比べると早く感じます。自分は野球を続けるので今はあまり無いです。

―今後、自分の後釜になりそうな後輩はいますか。
   林中(コ2=敦賀気比)です。(−どこに期待していますか。)自分がよく教えている後輩で結構パンチ力があるところです。(―この夏のキャンプで調子は良かったですか。)あまり打てていないです。しかし良いものを持っているので今後に期待です。(−他にもよく教えている後輩はいますか)富永(コ2=桐蔭学園)です。(−最近オープン戦にも出場していますね。)段々よくなってきているのでオープン戦にも出てきています。林中選手と富永選手の2人にします。

―最後の秋に向けて、チームで対策はなにかたてていますか。
   ピッチャー陣は「フォアボールを出さない」ということで練習しています。バッターは「ファーストストライクを思い切り振る」こと、「確実なヒットを出す」ことをフリーバッティングで意識しています。初球見逃すともったいないということと、データを見ているだけでもファーストストライクのヒット率がかなり低いので、それを打破するための目標です。良い傾向になっています。















◆三井健右(コ2=大阪桐蔭)◆


―春リーグを振り返っていかがでしたか。
  自分が予定していたより早く神宮でデビューできたということは嬉しいことでしたが、出場し続けて、いいときと悪いときのブレの大きさが少し悔しいところです。春に優勝がかかる試合で打てなかったことは悔しかったです。

―3試合連続HRで華やかなデビューでしたが改めて振り返っていかがですか。
   少しできすぎた部分はあったと思いますが、チームのためにと思って打った結果だったので、素直にうれしいです。

―鮮烈デビューを飾った春リーグですが収穫はありましたか。
  六大学の選手を生で体感できたことです。ピッチャーは強豪の高校から有名な選手ばかりが来ていたので、彼らと戦えたところは収穫です。(―逆に課題はありましたか。)HRを3本打った時から少しずつフォームにズレがあり、捕らえたと思っても少しずれていて、ファールになっていたことです。

―なるほど。夏に強化している点はやはり「打撃」ですか。
  はい。バッティングを一から見つめなおす期間でした。また、限られた時間の中で打てる形を作れるかという練習を今はしています。

一秋に向けフォームを見つめなおした打撃はオープン戦で成功していますか。
  良し悪しはありますが少しずつ、目指しているところに近づいている実感はあります。(―「目指しているところ」というのは打点でしょうか。)そうです。打点と長打力。そして打率があればなおさらいいことですが、バッター陣は結構打率を残してくれるバッターが多いので自分は次の塁を進められるバッティングができる役割に徹したほうがいいと思っています。長打力率と打点はこだわっています。                    練習だったので後半少しだけですが見ました。僕らが3年                                     の時の1年でかぶっていたので、僕の知っている代が100回大会で春夏連覇という偉業を成し遂げてくれたので素直に嬉しかったです。

―甲子園と神宮球場での戦い方の違いはありますか。
  僕は甲子園を2試合しか経験していません。しかし神宮は十何試合もしているのでもう慣れました。甲子園は結構地に足つかずで、フワフワしている状態ですが、今2年から出させてもらって、先輩方は神宮に慣れている人が多いので、慌てずできます。高校は下の学年で出場できる選手が少なく、僕も甲子園に出たのが最終学年の春だったので、大学は出させていただいている分、「神宮で野球をする」ということの戦い方を教えてもらっている感じです。

―4年生に特別な気持ちはありますか。
  (4年生が)ラストなので僕も、チームとしても全国に行きたいと思っています。







◆川端健斗(コ1=秀岳館)◆


―初の六大学リーグはいかがでしたか。
  1年生の最初からあのような場面で投げさせてもらえるとは思っていませんでした。このような経験が1年の中でできたのは僕だけだと思うので、これからのリーグ戦の勝ちに貢献できるよう活かしていきたいです。

―春リーグで課題はありましたか。
  コントロールとスタミナです。入学直後であまり調整できず、投げる体力がなかったので、その課題を秋のリーグ戦でどう修正してきたかを見せていきたいです。

―五大学で特に負けたくない1年生はいますか。
  法大の三浦選手(1年=福岡大大濠)と早大の徳山選手(1年=大阪桐蔭)、明大の磯村選手(1年=中京大中京)は侍ジャパンの時も一緒だったので負けたくないです。特に法大・三浦選手は1年でもう150qを出しているので、さすがだなとは思います。

―先輩の田中誠也選手(コ3=大阪桐蔭)は春に最優秀防御率を取りました。
  「さすが」の一言に尽きます。見習わなければいけないところばかりです。僕が投げているとき、悪いところを細かくアドバイスしてくれるので、彼のような先輩に僕もなりたいと思っています。

―いつまでにタイトルを取りたい
  誠也さんが3年春で取っているので、3年春までには取りたいです。(―田中選手がベストナインに選出されたのは2年春が初で、最優秀防御率は3年の春です。2年春と3年春にベストナイン選出されています。目指すは「田中超え」ということですか。) はい。ベストナインが2年の春、最優秀防御率が3年の春で、お願いします。

―この夏、キャンプで強化した点はありますか。
  体力面とコントロール面、あとは投げる以外の総合力です。バント処理や、フィールディングを強化しました。(―キャンプ中はピッチャー陣として練習を行いましたか。) 午前中は全体でノックをして、午後からはピッチャーが各自やること、例えばピッチングや走り込みであったり、バント練習であったりを個人の課題として行いました。

―現在の調子はいかがですか。
  結構、良いです。(―完成度を%で表すとどのくらいでしょうか。)50〜60%をさ迷っているくらいです。(ーここから調子を上げていく予定ですか) 今調子が良くてもリーグ戦で下がることもあります。まだまだ尻上がりでいきたいので、そこまで上げなくても良いと思っています。(―具体的に残りの40〜50%はどのような部分ですか。) 全体としての精度です。ストレート・変化球においての精度がまだ足りないので、これから体のキレを出して精度をあげたいです。また、気持ちの面でも、リーグ戦近くなればなるほど気持ちを作っていくので、あと40%くらいだと思います。













立大優勝の鍵といっても過言ではない3人の燃える心が垣間見えた取材でした。今週末から始まる秋季リーグ戦で大いなる活躍が期待されますね! 次回は明日、RIKKIO最強のバッテリー・田中誠也投手(コ3=大阪桐蔭)と藤野隼大捕手(営3=川越東)の対談です。お楽しみに!



(8月23日・9月5日 取材・内村彩香、繻エ由佳、合田拓斗、佐々木千織、田中優里/編集・佐藤美櫻)