ホッケー部男子

〜悲願の2部昇格へ〜



得点を決め喜ぶ選手たち
   昨年11月23日、ホッケー部男子は1つの大きな山を越えた。3部優勝。それは2年振りの快挙だった。
   優勝の陰には4年生の存在が大きかった。主将・千葉(法4)、そして3部得点王、アシスト王でもある本学の絶対的なエース・道添(営4)の活躍なくして、優勝は有り得なかった。1位2位決定戦の前日は緊張で眠れなかったという千葉の言葉からも、どれほど4年生にとって3部優勝が大きなものだったかがうかがえる。かつて4年生は3部優勝を経験しているが、現在は当時以上のチーム力を培っており、なんとしても好結果を残したいところであった。
   しかしチーム状況は決して良いものではなく、リーグ3戦目で筑波大に敗れ、自力での優勝が途絶えた。それでも他大の試合結果に恵まれ優勝への希望を繋ぐと、ようやく本学は息を吹き返しはじめる。4戦目の横市大戦では、課題であったSC(ショートコーナー)からの攻撃が見事に機能し、3点を立て続けに連取し勝利。試合後、これまでの表情とは対照的な笑顔が印象に残った。迎えた防大との優勝決定戦では、4年間の集大成を表すかのように道添が活躍。2点を先取すると、その後も試合を優位に進め、終了直前まで手を緩めず攻め続けた。また、リーグ戦途中で入部した期待の新人、増田英(法1)が気迫あふれるプレーでチームを鼓舞するなど、チームの雰囲気は確実に上を向く。そこには不調で苦しんでいたリーグ前半戦の姿はなかった。
   だが最後に非常に悔しい現実が待っていた。彼らにとっての最大の挑戦、かつ目標は「2部昇格」である。それは約10年、本学から遠ざかっているものだ。もちろん3部優勝は大きな成果だが、あくまで夢の途中であり、昇格を成し遂げるか否かが1番大事なことであった。
   11月28日、東海大との2部3部入替え戦。試合は終始互角の攻防が繰り広げられ、PS戦に突入。激闘の末、最終ストローカーの千葉が止められ敗戦。夢は成し遂げられなかった。たった1本のぺナルティ−ストロークで明暗が分かれ、勝負の世界の残酷さが浮き彫りとなった。
   今年の最大の注目はやはり2部昇格の達成だ。多くの中心選手が在籍した4年生が抜け、今後どのようなチームを作っていくのかも重要なポイントだ。
   入れ替え戦での敗戦は選手にとって、かつてない程に強い悔しさをもたらしたであろう。その想いを糧に、この春から始まるトーナメント方式のリーグ戦で、悲願の2部昇格を成し遂げてくれることだろう。今から楽しみである。
(5月8日・山本有真)

※記事中の学部学年、役職は3月時点










Copyright (C) 立教スポーツ編集部, All Rights Reserved.