卓球部

〜熱くてカッコいいスポーツ〜



  飛ぶ、跳ねる、叫ぶ、立ち上がる、拳を突き上げる。
  これを聞いてあなたはどんなスポーツを思い浮かべるだろうか。野球?サッカー?それともテニス?おそらく、はじめに「卓球」と思い浮かぶ人はいないだろう。
立大の見事な1勝を収め、喜ぶコーチ陣と主将・岡田(理4)
  しかし大学卓球には拳を突き上げ、叫ぶようなアツイ戦いが確かに存在する。先日開催された春季リーグ戦では、全員が円陣を組み腹の底から声を出す。味方が得点を決めるたびに必ずベンチは立ち上がって「ヨオー!」。プレーヤーもさることながら、コーチ陣も熱い。入替戦進出決定戦で辛くも1勝をもぎ取った瞬間は、普段冷静でいる監督やコーチまでも選手と同じく椅子から飛び上がり、我を忘れてガッツポーズ。選手と共に顔を見合わせ叫び合う1コマがあった。
  また大学卓球ともなると、そのラリーにも魅了される。それを先日のインカレで活躍した北脇(社2)の言葉を借りて表現するならば、「華々しいラリー」。2、3球で決着がつきやすい卓球で、5〜6球以上続き始めるとプレーヤー、観衆にも緊張が走る。浮いた球が返ってくるならドライブの嵐。連続でフォアハンドに打った後、いきなりバックハンドに球を打ち込み相手を惑わせたりもする。守りに入ったプレーヤーも返球時に軽く方向を変えるなど相手のミスを誘い、好機にはすかさず強打で形勢を変える。攻防の入れ替えが激しいと言われる卓球では、はたから見ると一瞬に思われる打ち合いの中に、こんな両者の駆け引きが行われている。このラリーを可能にしているのは、わずかな力加減が要求される繊細なボールタッチ。遠・近距離から狭い相手コートにボールを落とす高い技術が、強い精神力と相まって「華々しいラリー」を生み出している。
激しいラリーを展開する前年度主将の米山
  地味、迫力がない、躍動感がない、冷めている、誰にでも出来そう。こちらの方がピッタリとくる人が多いかもしれない。確かに卓球が持つ、一つの側面なのだろう。ただこのイメージだけで卓球を真剣に見てみないのは、非常にもったいない。なぜなら卓球というスポーツは、本当はもっと熱くてカッコいいスポーツだからだ。
(7月18日・山崎翔太)










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