女子バレーボール部

〜新主将の決意〜


  秋季リーグを終えて、尊敬していた先輩の引退に涙を流してから1カ月半。新チームとなった立大の新主将・田中(観3)に、チームの今後について尋ねてみた。
  どんなチームにしたいか。この問いに開口一番、「4年生から教えてもらったものを引き継ぎたい」という言葉が出てきた。「思いやり、感謝、笑顔。人として大切なことを教わった」と理想のチームを作った4年生から学んだことが多かったという。
ポイントが決まり喜ぶベンチ
  一方で、「この代の色を出したい。一人一人の良さを生かしたチームにしたい」というように、自分たちの目標も語ってくれた。確かに立大の女子バレーボール部はさまざまな個性の集まりだ。25点の内の1点を挙げたこの左の写真一枚でもそれが伝わってくるだろう。こんな部をまとめていくことに、「自分は技術もないし、背も低い。プレーの面では言いづらい部分もある」と控えめ。それでも「後輩にはいじられるタイプ。気を使われるよりその方がやりやすい」とも話し、自分にできること、自分の役割は明確だ。仲のいい副主将・上坂(コ2)など2年生と協力しながら部の雰囲気を作っている。
  また、「周りから見ていて楽しくて応援したくなるような、かわいがってもらえるチームにしたい」とも語る。そんな魅力的なチームにするために必要なことは自分たちが一番よく知っている。それは、多くの部員から聞く「自分たちが楽しんでいるときは見ている人も楽しんでいる」という言葉に表れている。女子バレーボール部の代名詞、『笑顔勝利』を体現することでおのずとその理想のチームは出来あがっていくだろう。
  新チームになり、部を引っ張る3年生は主将の田中とマネージャーの小林(社3)2人だけ。それでも、「ちい(小林)がいないとやっていけない。逆に2人だけということで、コミュニケーションもよく取れるし、何かあったら相談できる。話が共有できている」と深い絆がある。2人でもやっていける。そんな自信を垣間見ることができた。
  「大事な場面で、自分の背中を押すのは自分の努力」。誰にも言ったことがないという自身の座右の銘を例に出し、「局面で自分たちを信じ切れる、そんな練習がしていきたい」と、強い思いがある。『笑顔勝利』を噛みしめるためには、辛いこと、苦しいことも乗り越えなければならない。そう重々承知しているからだろう。彼女たちならそれができる。今までそうやってきた4年生のように。今からもう、来春の『笑顔勝利』が待ち遠しい。
(12月18日・渡辺智哉)





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