航空部

グライダーの魅力に迫る


  4月中旬、春を感じられる穏やかな気候の中、立大航空部の拠点地である埼玉・妻沼滑空場を訪れた。この日は、風がほとんどなく絶好のコンディション。多くの機体が妻沼の空を駆け回っていた。
  みなさんはグライダーがどのようなものかご存じであろうか。グライダーとはエンジンが搭載されていない飛行機のことである。エンジンなしに空を飛んでしまうとは不思議にも思ってしまう人もいるだろう。グライダーはウインチと呼ばれる機械を使い、機体につながれたロープを高速で巻き上げ離陸する。離陸した機体は上昇気流を頼りにしながら高度を上げていき滞空をしていくのだ。

  では、グライダーでどのような競技が行われるのか。1周24`のコースをどれだけ速く周回できるかを競うのがグライダー競技だ。どれだけの距離を飛行できたかを表す距離点とどれだけ速く周回できたかを表す速度点の合計で主に競われる。気象条件がパイロットのフライトを大きく左右し、得点することが難しい時もある。気流をうまくつかむことが勝負の鍵を握るそうだ。
  幸運にも私は当日、グライダーに乗せて頂くことができた。グライダーに乗るのはもちろん初めてであったので乗る前はすごく緊張した。いざ搭乗し、発進するといきなり45度の角度で上昇していく。この時は体がものすごく後ろに押されてしまい、まるでジェットコースターに乗っているような感覚であった。ある程度上昇すると機体は水平になり旋回をしながら上空を飛ぶ。そこから見える景色は一般の航空機とは違いとても広く見渡すことができた。約10分間の飛行ではあったが、大変貴重な経験をさせて頂いた。

  グライダー競技は大学から始める者がほとんどである。土日や長期休暇を利用して訓練を積み重ねていく。現在、関東大会出場に向けてライセンス取得を目指している立大航空部。これからもさらなる磨きをかけて大空を飛び回っていく。
(4月21日・藤井俊)




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