女子ラクロス部

準リーグ5年目に願うこと


  様々な独自の理念の下、"日本一"を目指し活動している立大女子ラクロス部。ただ試合で良い結果を残すだけではなく、ラクロスという競技の発展のために様々な活動を行っていることがこの部の大きな特徴だ。中でも今年で5年目を迎えた準リーグは、最も大きな取り組みのひとつであると言えるだろう。   準リーグと言われてピンと来ない人も多いのではないだろうか。準リーグとは、サブメンバーを中心として行われるリーグ戦である。大勢の部員を抱える立大が発案し、現在に至るまでずっと学生主体で運営を行っている。部員の少ない学校ではこの大会を本リーグとして考えているところもあり、今や学生ラクロス界では欠かせない存在となった。誕生して5年という節目を迎えた今年は23校・20チームが参加し、優勝を目指して熱い戦いを繰り広げている。

  今年度準リーグの大会責任者を務めるのは、佐藤(コ3)だ。「準リーグを通じて自分の行動に責任を持てるようになりたい」と語る彼女。自分を変えたいと思ったきっかけは、昨年の大会で1回も試合に出られずに終わったことだった。コートの外から「頑張って!」とチームメイトに声掛けをすることしか出来ず、悔しさを噛みしめた。「もっとチームを良くしたくても、自分に経験がないと説得力が無いと思って」。さらに部を良くしたい一心から審判資格を取り、そして準リーグの大会責任者に立候補した。「このような役職に就くことで、チームのためになることが言えるようになりたい」。強い意志を胸に、彼女はこれから約半年間、先頭に立って準リーグを引っ張っていく。
  大会責任者を務めるだけではなく、今年度はβチームのメンバーにも選出された佐藤。実際に自分がコートに立ち仲間の声援を受けながらプレーすることで、準リーグの存在意義を更に深く考えるようになったという。「私はメンバーに入れた時の気持ちも、入れなかった時の気持ちも体験出来たからこそ、全員にもっと準リーグを近いものだと感じて欲しいと思うようになりました」。彼女は今年から新しい取り組みとして、部員全員に作文を書いてもらうことを始めた。プレーヤーはもちろんのこと、代表メンバーや応援の人、審判も含めた"全員"に準リーグへの思いを綴ってもらうことで、この大会が皆にとってより身近なものとなると考えたからだ。「このような取り組みをもっとしていきたい」と彼女は意気込む。

  誕生から5年という節目を迎えた準リーグ。立大にとっても他大学にとっても、その存在価値は年々大きなものとなっている。しかし一般的にラクロスという競技自体はまだまだマイナーで、知名度が高くないのが現状だ。試合回数も多くないため、他の競技に比べて応援してもらえる機会が少ないという。「学生主体でやっていることを知って欲しいのはもちろん、リーグ戦と同じように応援してもらえたら嬉しいです」と佐藤。学生の力がラクロス界を支えていると知ってもらうこと、そしてこの競技自体がもっと世間に浸透すること、それが彼女たちの願いだ。
  自分自身、チーム、そしてラクロスへの強い思いが準リーグを支える原動力となっている。ぜひ彼女たちが熱い思いを燃やして奮闘する姿を、実際に足を運んで見て頂けたら嬉しい。
(5月24日・宮明日香)




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