洋弓部

さらなる進化へ




  近年、注目を集め始めているスポーツの一つに洋弓、すなわちアーチェリーがある。2012年に行われたロンドン五輪で古川選手が銀メダルを獲得するなど日本人も世界に通用する種目である。そんな中で立大の洋弓部を引っ張っているエースは大貫渉(済2)。高校からアーチェリーを始めていて国体の代表にも何度か選ばれているほどの選手だ。

  輝かしい実績を残している彼だが、その過程は常に順風満帆ではない。世界学生選手権の代表選考会のこと。3位までが選出される試合で、一歩及ばず4位に終わる。全国の壁の厚さを痛感した。「まだ代表になるには早い」。この思いが彼を厳しい練習へと駆り立てた。

  東日本の選ばれた学生が集まる大会では1年生ながら優勝を決めた大貫。「今年も優勝できる」。その思いで臨んだ彼の前には宿敵の慶大1年生・大井の姿があった。同じ神奈川県代表として国体に出場したことがある両者。「実力差は感じない。負けたくないライバル」と力を認める相手だ。しかし点差はわずかに及ばず、東日本大会は準優勝に終わる。

  東日本連覇はならなかったが、大貫に落胆の様子はない。彼の目標はもっと先にある。インカレ優勝、日本代表。矢を引き、狙いは定まった。後は貫くだけだ。
(2月23日・高山統志)











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